自宅ラックスペースに設置した IKEA の LENNART レッナールト が整理できて便利。
引き出しユニットで、後部にキャスターが付いているのでラックの中は滑って危ないのですが、固定して入れています。

ネットワーク機器の熱対策と収納効率を両立したい、そんなニーズに応えてくれるのが、この IKEA のLENNART（レッナールト）だったりします。スチールの金属フレームにメッシュの引き出しを組み合わせており、軽量さと通気性、外から内部に収納された物の探しやすさを実現しています。

メッシュ構造の引き出しは、近くにある熱のこもりやすいルータや NAS などのネットワーク機器にも相性が良いです。空気の流れを妨げず、熱がこもりにくいため、機器の寿命にも好影響が期待できます。また、引き出しの中身がうっすら見えるので、ケーブルや小物の所在確認もスムーズ。ラベル不要で、視覚的に管理できるのは大きな利点です。

引き出し部分は一枚のスチールプレートを折り曲げて組みたてるようになっています。

最初はペラペラで頼りないかもと思いましたが、組み上げると意外としっかりして頑丈です。強く押すともちろん曲がるのですが、逆にいえば曲がった部分を成型しやすいです。DIY感覚で楽しめる工程も、家具というより道具を作るような感覚で好印象でした。

本体は非常に軽く、女子にも持ちやすく移動しやすいです。

後輪にキャスターが付いているため、前面を持ち上げるだけでスッと移動可能。模様替えや掃除の際にもストレスなく動かせるのは、地味ながらありがたいポイントです。

幅30×奥行き34×高さ56cmというコンパクトな寸法は、デスク下やラックの隙間など、ちょっとした空間にぴったり収まります。ネットワーク機器の周辺に設置しても圧迫感がなく、空間を有効活用できます。

引き出しにストッパーがないため、勢いよく引くと抜け落ちることがあります。また、留め具の耐久性にはやや不安が残るため、重い機器を載せる際は工夫が必要かもしれません。結束バンドなどで補強すれば、実用性は十分に確保できます。

この個人用自宅サーバ棚は、幅120×奥行60×高さ245cmという巨大収納スペースになっていて、奥の壁面には各種端子があるため巨大なルーターボックスのようになっています。また、冷却ファンの回転や HDD の読み書き音がうるさいと想定していたため、居住スペースからなるべく離れ、かつ通り過ぎる際に落ちていないかチラッと稼働状況を確認できるように廊下の途中にあるような図面になっています。 

使ってみて分かったことなんですが、収納する機械のサイズが大きいといえども、それに付属するパーツは小さいものが多いので、収納スペースはバーンと大きいものより小さい棚が何個もある方が使いやすいしスペースの無駄遣いをしないかと思います。僕は失敗感があって棚を追加購入しているので、サーバルームを作りたい人は覚えておくとよいです。

ルータやL3スイッチなどは、重ねたり棚にぶら下げるタイプのワイヤーラックを設置すると熱対策できて幸せです。

ネットワーク機器の熱を逃がすための通気性は、棚の中に入れてしまえば犠牲となるので、棚をデザインから考えるならば、ワイヤーやメッシュの製品にいきつきます。

通気性は LENNART にとって副次的な恩恵といえて、設計思想の中心にあるものではないでしょう。空気の流れを妨げないように設計されているのではなく、別の意味でのデザインなのだと思います。でも最終的に受け取った消費者側で LENNART という製品を「空気をデザインする家具」として完成させるのもまた、楽しいと思います。