たまたまAmazonのタイムセールを見かけ、1,000円でお釣りが来る価格まで下がっていたため、ドライバー構成への興味も手伝って購入してしまいました。
このCCA NRAはダイナミック型ドライバーとEST(静電型)ドライバーを各1基搭載しています。元来ESTドライバーは結構高価なものばかりだったのですが、近年は中国製の格安品が出回るようになり、このNRAのような安価なEST搭載イヤフォンが出てくるようになりました。
極めて安価な製品ではありますが、リケーブルに対応していて、パッケージにはケーブルが外された状態で収納されています。端子形状は0.75mm 2pinと表記されていますが、これは所謂qdcコネクターと呼ばれる形状と思われます。なお、一般的なCIEM 2pinは0.78mmの2pinとなります。
イヤフォン本体は青緑のクリアシェルで、フェイスプレートはアルミっぽい質感です。ケーブルは銀色の導体で、皮膜も含めて柔らかく作られていますので、取り回しは良好です。
なお、ケーブル装着前の写真では、出荷状態のままMサイズのイヤーピースを、ケーブル装着後の写真はSサイズのイヤーピースに付け替えた状態を、それぞれ撮影しています。
思いの外バランスが良く、格安品としては上手くまとまっている
それでは音の方を確認してきましょう。
本来格安イヤフォンの試聴であれば、比較的安価なDAPやスマホを使った方が適切なのかも知れませんが、いつも通りCayin N6ii/R01およびAstell&Kern A&Futura SE100を使って試聴することにします。
実はこの2つのDAPで、受ける印象は全く違ったものになります。SE100で聴いていれば「格安品だしこんなものだろう」程度の印象でしかないのですが、N6ii/R01では「思ったよりもかなり良いぞ」となるのです。
SE100自体があまり奥行きの表現に長けたプレイヤーでは無いこともあると思いますが、SE100との組み合わせでは音場があまり広がらず、SE100の持ち味である解像度の高いHi-Fiサウンドもあまり感じられません。
一方N6ii/R01ではこの印象が大きく変わり、音場も標準レベルで広がるようになりますし、ヴォーカルや楽器の質感も格安イヤフォンとしてはかなり良いといえるものとなります。「Forgotten Toys / David Paich」辺りを聴いていても、さすがに普段使っているクラスのイヤフォンに及ぶものではありませんが、手元にイヤフォンが1本も無い状態で、このイヤフォンを出先で急遽調達したと考えれば、1日使い続けていられる程度の音は出てきています。
イヤフォンユーザーのレビューに多いアニソン・J-Pop系の楽曲として、ダウンロード販売されている「stars we chase / ミア・テイラー(CV.内田秀)」を聴いてみても、ESTドライバーにしては高域方向にあまり緻密さは感じられないという面もありますが、トータルで出ている音にそれほど大きな不満は感じられません。低域の特定部分の帯域が膨らむ傾向はありますが、それはもう少し上のクラスの製品も含めて比較的安価なイヤフォンとしてごく普通のことで、特筆するほどでは無いでしょう。
さすがに1万円クラスのイヤフォンと対等に勝負できるとは思えませんが、一般的な3~5千円程度の製品と比べて特に聴き劣る部分は無いように思います。千円前後で買えるのであれば文句ない製品ではないかと思います。
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購入金額
999円
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購入日
2022年10月12日
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購入場所
Amazon GK Official Store
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