元々は1992年10月にCDで発売され、ミリオンセラーを記録したアルバムが「Quiet Life」でした。前作「REQUEST」に続く100万枚超えで、竹内まりやのヒットメイカーとしての地位を不動のものにした作品と言えます。
実は私にとっては初めてリアルタイムで聴いた竹内まりやの作品でもありました。当時少しずつ国内の音楽も聴くようになっていて、そのタイミングでシングル「マンハッタン・キス」がヒットした流れで聴いたという感じだったと記憶しています。その「Quiet Life」が30周年記念でリマスターかつ初のアナログ化という情報が6月頃に流れましたので、予約開始直後に早速アナログ盤の方を予約していました。それがようやく手元に届いたということです。
楽天ブックスで購入したところ、特典のポストカードがこのような形で同封されていました。なお、実は最初に届いたものは右上のシールに記載されている7"EPの抽選券が欠品していたのですが、楽天ブックスさんの方で速やかに良品交換していただけました。
デザインそのものはCDと同じ筈ですが、やはりLPのジャケットだと存在感が強烈に増しますね。
レコードのラベル部分はA/B面、C/D面がそれぞれ同一色となっていますので、A面とC面の写真を掲載しておきます。
音質は良好だがヴォーカルの生々しさがもう一歩か
収録内容の方を確認しておきます。
Side A
01. 家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)
02. マンハッタン・キス
03. FOREVER FRIENDS
Side B
04. COOL DOWN
05. AFTER YEARS
06. THE CHRISTMAS SONG
Side C
07. 告白
08. コンビニ・ラヴァー
09. ロンサム・シーズン
Side D
10. 幸せの探し方
11. シングル・アゲイン
12. Quiet Life
前作から約5年の間隔があったということもあるのですが、シングルヒットを記録した曲が多数収録されています。
当時日産・セフィーロのTV-CFで使われた「家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)」。こちらは本作の発売に合わせて新作MVが用意されましたので紹介しておきましょう。
そのほかにも前述の「マンハッタン・キス」や「シングル・アゲイン」、「告白」、「幸せの探し方」がシングルとしてヒットした他、前作「REQUEST」収録曲でロングヒットを記録した「駅」は、本作収録の「AFTER YEARS」との両A面シングルとしてリリース(当初は「AFTER YEARS」が1曲目だったが後日「駅」を1曲目にして再リリース)されていました。特に「マンハッタン・キス」「シングル・アゲイン」は現在に至るまで竹内まりやの代表曲として定番化した名曲といえます。
さらに「幸せの探し方」のカップリング曲として収録されている「FOREVER FRIENDS」では、歌詞カードには記載されていないもののエンディングのフェードアウト前で
I Get Fine With A Little Help From My Friends
I Get High With A Little Help From My Friends
Gonna Try With A Little Help From My Friends
I Get Fine With A Little Help From My Friends
(注.歌詞サイトによりこの部分の記載が結構異なりますが、私が聴いた限りではこうだと思います)
と、明らかにThe Beatlesの「With A Little Help From My Friends」を引用したと思われるフレーズが歌われていて、気付いた人がニヤリとする遊びも盛り込まれています。
アルバムとしては前作に続き文句なしの名作と思っていますが、「竹内まりや=シティポップ」と捉える人達からは、本作の構成に若干の違和感もあるらしいです。私はシティポップそのものに思い入れが全く無いので気にならないのですが…。
実は本作のCDについては発売直後にレンタルしただけで所有はしていないのですが、発売レーベルの枠を超えた収録曲で構成されたベスト盤「Expressions」のCD(こちらはCDが手元にあります)に収録されている本作の収録曲と聴き比べてみると、低域方向の密度感が今回の「Quiet Life 30th Anniversary Edition」の方が圧倒的に充実していますし、音像も明瞭です。ただ、同じようにリマスターされている夫の山下達郎の「ARTISAN 30th Anniversary Edition」と比べると、ちょっとヴォーカルの鮮度感が無いのかな、と感じる部分はあります。まあ、オリジナルの「Quiet Life」にアナログ盤が無い以上、同じ条件で比較できる訳ではないのであくまで感覚的なものですが。
CD時代の音源のアナログ化については否定的な意見も少なくはないのですが、きちんとこだわって作ればそれなりに意義は見いだせると思っています。あれほどアナログの高音質にこだわっていた「Mobile Fidelity」社が、ここ数年は実はDSDでマスターを制作していたということで米国では問題化しているという話もあるくらいですし…。
個人的にDSDマスターでも十分アナログの質感は出ていると思いますからね。まあ、Mobile Fidelity社も素直に事実を説明しておけば良かったのですが。
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購入金額
4,620円
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購入日
2022年08月30日
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購入場所
楽天ブックス
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