最近では殆どのイヤフォンはカナル型となってしまいましたので、イヤフォンを使う上で欠かせないのがイヤーピース(イヤーチップ)となっています。イヤーピースは形状や素材により装着感も音質も随分変化しますので、イヤフォンを使いこなす上でイヤーピースの選定も欠かせません。
現在私がメイン級で使っているイヤフォンでは、64AUDIO U4、Unique Melody MAVERICKにはAcoustune AET07を、Unique Melody MiniMESTではAZLA SednaEarfit XELASTECを、JHAudio Michelleは標準装着を、Noble Audio SAGEにはAZLA SednaEarfitを、それぞれ組み合わせています。まあ、時々他の製品に付け替えていることはありますが。
現在の組み合わせはいずれも数種類の単売品を試した上で決定したものであり、装着感も音質もさほど不満はありません。ただ、気になるのは長時間装着したときの耳への違和感でした。特に右耳には一種の過敏症のようなものがあるのか、長時間使った後に痒みが出ることがあります。そのため自宅でイヤフォンを長時間聴くことはまずありません。
そこで何となく気になったのが、AZLAの新製品である「SednaEarfit MAX」でした。この製品は耳への刺激の低減に重点を置いたものとなっていて、装着感や音質で問題が無ければ私のような過敏症持ちに丁度良さそうと思ったのです。丁度NTT-Xストアのセールで結構値引きがありましたので、試しに購入してみました。
今回購入したのは「SS/S/MSサイズ」の詰め合わせパッケージとなります。
装着感も音質もソフト傾向
SednaEarfit MAXの最大の特徴は100%メディカルシリコン製ということです。「メディカルグレード」ではなく「メディカル」と名乗っているのは、本当に医療用の素材をそのまま使って製造しているからとのこと(医療用でなければ「メディカルグレード」としか表記できない)です。
また、今までのSednaEarfitシリーズとは異なり、先端に向けてテーパー構造となっていて、より耳穴への密着度が高まっているとのことで、低刺激と高遮音性を両立しているとのことです。
さらにAZLA製のイヤーピースとしては初めてワックスガード(耳垢フィルター)を採用していることも特徴となります。このワックスガードも100%シリコン製で、更にフィルターの穴の形状をハニカム(六角形)とすることで異物へのフィルター性能を高めると共に音の透過性能を向上しているそうです。
さて、理屈よりも大事なのは使用感ですので、早速イヤフォンに装着してみましょう。まずは64AUDIO U4のAcoustune AET07と交換してみます。
自慢するだけのことはあり、装着感は確かにとてもソフトタッチで、耳に当たっている部分にも不快感があまり感じられません。一方音質傾向はというと、AET07比ではアタック感が少しソフトに感じられるようになります。U4はある程度エッジが立たないとだらしなく感じられる音になってしまいますので、音質面での相性はもう一つというところかも知れません。まあ、不快に感じる手前でとどまってはいますが。
Unique Melody MAVERICKはノズルの強度が落ちていてSednaEarfitシリーズを使うと破損の恐れがありますので、続いてMini MESTを試してみましょう。
Mini MESTのXELASTECは骨伝導ドライバーを活かすために、密着度を上げることを優先して選んでいたのですが、意外なことにSednaEarfit MAXの方がより密着度が高まるのか、中低域の密度感がXELASTECよりも向上します。テーパー形状が奏功しているのかも知れません。Mini MESTで使う限りデメリットは特に感じられませんでしたので、Mini MESTの常用はSednaEarfit MAXに替えることにしました。
音質的には密度感が薄めだったり、高域の刺さりが少し感じられるようなイヤフォンと組み合わせるとうまくカバーしてくれそうという印象を受けました。装着感はかなり良好ですので、音質的に納得できるイヤフォンには積極的に組み合わせてよさそうです。
-
購入金額
2,480円
-
購入日
2022年08月26日
-
購入場所
NTT-Xストア
harmankardonさん
2022/09/03
ただ,AZLAは全体的に高いですよね.
jive9821さん
2022/09/03
確かに高いですね。一度は使ってみたかったのでこの値段でも
買いましたが、気軽に買い足せるかというとちょっと厳しいです。
ただ、私ような敏感肌の場合には多少高くても安全を買うという
意味でアリかもしれません。