独自のX-Trans CMOSの色に惹かれてFUJIFILM X-E2を購入して、基本となるレンズを以前一通り揃えました。
ただ、私が一式揃えた時点では他社比でちょっと高いかな程度であったボディやレンズの価格が、その後数回実施された値上げで一気に上がってしまい、新しいボディもレンズも手が届く範囲では無くなってしまいました。私が持っている2本の単焦点(XF 35mm F1.4 R、XF 60mm F2.4 Macro)がいずれも10万円クラスのレンズになってしまいましたからね…。
これで今後X-Mount系のシステムを買い足すことは無く、ミラーがある一眼レフに注力するかと思っていたわけです。しかし、たまたまジャンク扱いで滅多に安くならない、大口径単焦点レンズを見つけてしまいました。ジャンクといっても故障では無く外装不良と埃だけというわけです。
X-Mountのレンズは構造上ズームだけでは無く単焦点でも埃が入りやすく、長年使うのであればある程度の埃が避けられないシステムです。よほどひどくなければ気にしない方が良い程度です。というわけで、辛うじて買える金額だったので思い切って買ってみたのが、このXF 56mm F1.2 Rです。
ちなみに現在はこのレンズは生産完了となっていて、防塵防滴構造となり一部仕様変更されたXF 56mm F1.2 R WRへと世代交代しています。
X-Trans CMOSの発色を引き出す
外装は正直よくこんなにボロボロに出来たな、というくらいです。
フロントレンズキャップが欠品していたためか、フード装着状態のまま梱包されてきました。これで一応レンズの前玉を保護していたようで…。
ちなみにリアキャップは一応付いていましたが、これはFUJI X-Mount用では無くNikon FXマウント用のものなのでしょうか。純正ではありませんでした。この辺りはよくわかりません。
確かに埃はそれなりにありましたが、よく見ると埃や汚れは殆ど前玉に付着しています。ある程度拭いたらごく普通レベルになりました。
プロテクター等が付いていない割に、前玉に大きなダメージが無いのは幸いでした。後で何かしらプロテクターは見繕いたいと思います。
このレンズは最短撮影距離が70cmと、近い焦点距離のハーフマクロレンズXF 60mm F2.4 Macroとは性格が極端に異なるレンズです。正直室内撮影にはあまり使えません。一応夕方暗くなった時点で室内で頑張って撮影したサンプルを掲載しておきます。
さすがに大口径の単焦点レンズだけあり、ボケに変な滲みは全く出ませんし、色の抜けの良さも格別でX-Trans CMOSの発色が活かされます。ただEVFでフォーカスを追い込むのはかなり厳しく、上の2枚もちょっとピントが来ていませんし、被写界深度の問題で極端に絞りを開けられないため、シャッタースピードが稼げず、若干手ブレしてしまっています。明るい屋外で撮影できれば真価を発揮すると思いますので、後日そのような作例が出来れば掲載したいと思います。
屋外撮影の作例を追加しました。いずれもJPEG FINE LARGEの撮って出しです。
▲FUJIFILM X-E2 + XF 56mm F1.2 R (1/900 F1.2 ISO200)
▲FUJIFILM X-E2 + XF 56mm F1.2 R (1/350 F10 ISO200)
▲FUJIFILM X-E2 + XF 56mm F1.2 R (1/350 F5.6 ISO200)
さすがに単焦点だけあり綺麗な玉ボケとなりますし、11枚絞り羽根らしく太陽の光の本数が多いですよね。私は普段コストパフォーマンス重視でズームレンズ中心で、たまに単焦点を買ってもあまり高価なものではないので、ここまで教科書通りの単焦点というレンズは手元に無く、使っていてとても新鮮でした。ただ、X-E2のモニターではピントが掴みにくく、結構失敗しているカットが多かったです。X-T2辺りを買っておけば良かったとちょっと後悔しています。
後継モデルのXF 56mm F1.2 R WRはフィルター径が62mm→67mmとより拡がり、最低撮影距離も20cmほど縮まり50cmとなっていて、防塵防滴となっていますので、使い勝手は大幅に上がっているようです。画質もある程度差は付くでしょう。
それでも今となってはX-Mountの純正レンズを手頃な価格で買える機会などまず無く、バリエーション拡充の数少ない機会と前向きに捉えることにしています。
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購入金額
38,500円
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購入日
2024年03月21日
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購入場所
HARD OFF
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