高級感高め
さすがに高級機になりますし、テクニクスとしても型番的にはEAH-AZ70Wの下に見えますが機能的にはどう見てもフラッグシップとなるAZ60。
それだけにデザインの高級感もばっちりです。
さすがにAZ70Wのようにケースがアルミ製とかそんなことはないんですが、それでも少し青みがかったブラックのメタリック調塗装はかっこいいですし、そこに彫り込みでTechnicsのロゴが入っています。
ケースを開けて本体を見てみると、タッチセンサー部分はサーキュラー加工が施されていてこちらも高級感に一役買っています。
タッチセンサー超感動、NCも外音取り込みもそれなりに良好
前回のTE-D01qでの大失敗を踏まえて購入した本機種。
まずタッチセンサーは超良好です。
軽くタッチすれば反応してくれますし、2~3回タップでの操作にもきちんと反応してくれます。
操作した後に返ってくる音の回数で何回タップした時の操作が反映されるかわかる仕組みになっています。
この辺は好みが分かれるかと。
押したときに応答の音を出してほしいと思う人もいそうです。
そしてANCはおそらくWF-1000XM4よりは弱いと思いますが、それでも結構強力に効きますね。
それでいてホワイトノイズも少なく、変な閉塞感もないのはさすが。
NCもしっかりとしたのが欲しい方でも満足度は高そうです。
外音取り込み機能もあり、こちらはよくある外の音をそのまま取り込む「トランスペアレント」と音楽を止めて声の帯域をよく取り込むようにする「アテンション」があります。
基本はトランスペアレントで使う方が多いかと思いますが、こちらに関していうと音楽を邪魔しない程度に取り込んでいますね。
このAZ60で数少ない気になるポイントはLDAC接続でNCもONにすると結構バッテリーの減りが早いこと。
1回の充電で充電する量が多くなりがちなのでケースの充電頻度が今まで使ってきた機種の倍くらい多いです。
それでもそれを補って余りある音の良さ、操作の快適さを持っているので許せるといったところでしょうか。
大きく見えてかなりスマート
筐体がティアドロップ型になっていて結構大きく見えますが、ステムの配置、角度もよく考えられている印象で、装着してみると結構スマートな感じになります。
そしてこのAZ60で印象的なのが標準で付属するイヤーピース。
XS、S、M、L、XLとサイズがありますが、そのうちXSとSサイズについては高さの違う2種類のサイズが付属するという少し変わった構成になっています。
ちなみにイヤーピース自体のサイズ感でいえば他社のサイズ表記と比べてもそこまで大差はないか少し小さめくらいの印象です。
僕はLサイズでいい感じのNCと装着感のバランスを得ることができましたがMサイズでもあまり大きな問題は感じないという感じでした。
LDACの恩恵を見事に享受したクリアでカラフルな音
音質を確かめていきたいところですが、まずこのAZ60の音質を一番満喫できるのは間違いなくLDAC接続したときになります。
Apple系はAACが基本ですし、windows端末だとaptX(Adaptiveはまだまだ普及していないですね)はあってもLDACはない(外付けでLDAC対応の機器を接続すれば使える)ので一番恩恵を受けられるのはAndroid端末(Android8.0以降でOS標準で実装あり)での利用時になるかと思います。
僕の場合はPixel 6aにLDAC接続で聴いています。
まず第一印象で行くと、今まで使ってきた製品より群を抜いて価格の高い製品となるので当然ではあるのですが、はっきり違うと断言できるほど全域にわたって豊かな表現力を持っています。
特に印象的なのが中高域。
単純に伸びがいいというのもあるんですが、ひとつひとつの音の粒立ちが全然違います。
いままで買ってきたBluetoothイヤホンだとこの辺の音域が詰まり気味になって粒立ちが悪いものもあったりしましたが、AZ60はそんなことがありません。
もちろんそれにはLDAC接続という最大の武器があってこそではあるんですがとにかく上まで透明感が高く、曲ごとの色を鮮明に描き出すという感じ。
もう一つ特筆すべきポイントは純正イヤーピースでの音のバランスの良さ。
こういうイヤホンは純正イヤーピースありきなので当たり前っちゃ当たり前なはずなんですが他社イヤーピースを装着するとより好みになるといった例は多いかと思います。
僕自身もいろんなイヤホンを買ってきて、とりあえずスパイラルドット(無印 or ++)を装着すると純正でもよかったけどよりよくなるという経験をしたことは多くあります。
ただ、このAZ60に関していうと、純正イヤーピースで聴く音のバランスがベストなのではないかと感じられるほど。
一応いつもの流れでスパイラルドット++を装着してみたりもしたんですがこの組み合わせでは高域が少し強めに出てくる感じ。
これには仕掛けがあって、純正イヤーピースにはフィルターが装着されています。
僕が長年愛用しているMDR-EX1000でもフィルターを配置してAZ60と似たような仕掛けで音を調整していますが、AZ60の場合はそれがイヤーピース内に配置されていて、このフィルター付きイヤーピースありきの音質になっているというところです。
なので、変に他社製のイヤーピースに変えると本来の音から大きく外れてしまうという結果になってしまいがち。
それで大きく迷うくらいなら純正イヤーピースで使うべき機種です。
それでどうしても少し違うとなるのであればアプリのイコライザでいじってみる方がはるかに簡単です。
アプリは特に最初は必須です。そして便利なのであった方がいい
高級機になるのでアプリと連動して様々な機能が設定できるのはもはや当然。
まず、前提条件としてまともに動きます。
前回のAVIOTで散々だった部分ではあるんですがTechnicsは抜かりないです。
今のところ挙動不審なところもなく快適な動作です。
AVIOTは一発で挙動不審だったのでそれと比べると雲泥の差ですね。
AZ40とアプリを統一しているので開発リソースが集中しているのもいい影響を与えていますね。
iOS/Androidでそれぞれ配信されている「Technics Audio Connect」を使います。
Androidの場合の話をするとペアリングする前にインストールしておいてアプリを立ち上げた状態で初回起動をしてやるとFast Pairですぐにペアリングしてくれます。
最初は必須という見出しの理由ですが、至極単純で「初期設定ではLDACとAACが無効」になっています。
アプリ内に設定項目があるんですが接続モードを「音質優先」にしないとLDACはおろかAACも使うことができずSBCで接続されます。
Androidの場合はもう1ステップLDACを有効にするスイッチもONにしてやることで最高の音質にすることができます。
一度変更しておけばほかのデバイスと接続したときにもAACは有効になっているのですぐに設定することをお勧めします。
そして便利なのであった方がいいについて。
アプリ内で調節できる項目としてNC/アンビエントの強度、イコライザ、タッチセンサーのカスタマイズ、音声アシスタントの設定等ができます。
このうちよく使うのはイコライザくらいかとは思いますが、タッチセンサーのカスタマイズも人によっては結構カスタマイズする項目になるかと思います。
僕の場合は片耳での使用はあまりしないので一般操作のダブルタップとトリプルタップの操作をそれぞれ変更しました。
ダブルタップは曲送り/戻し、トリプルタップで音量として右でプラス、左でマイナス方向へ動くようにして直感的かなと思える操作にカスタマイズしました。
NCも昔のものに比べるとはるかに自然になりましたが、調整してやることでホワイトノイズも全然感じさせないくらいまでに自然なところまで持って行くことができます。
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購入金額
27,720円
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購入日
2022年06月05日
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購入場所
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