BeyerdynamicとAstell&KernのコラボイヤホンAK T8iE MkⅡです.MKⅡとあるように2世代目(改良版/対策品)です.
Astell&Kernのコラボイヤホンは,JH Audioが有名ですが,Beyerdynamicもコラボモデルが存在し,AK T8iE→AK T8iE MKⅡ→AK T9iEとアックデートされています.
JH AudioはBA型,Beyerdynamicは伝統のDynamic型という違いがあり,音色も違いますが,AKモデルとして目指している音質方向は同じ様に見えます.
AK T8iE MKⅡは,AK T9iEへモデルチェンジしているので,すでに購入することは出来ませんが,いつものように美品の中古を見つけたので,確保しました.
主な仕様です(HPから抜粋).
品名 Astell&Kern AK T8iE MkII
ユニット Φ11mmダイナミック型
形式 密閉型
周波数特製 8 – 48,000Hz
インピーダンス 16Ω
許容入力 10mW
音圧レベル 109dB
ケーブル ・着脱式ケーブル(MMCX)1.3m 2.5mm/4極 (AKバランス) L型プラグ
・着脱式ケーブル(MMCX)1.3m 3.5mm/3極 L型プラグ
重量 7g(L/R、ケーブル含まず)
AKコラボモデルなので,2.5mm4極バランスケーブル(銀メッキ銅線)も付属します.初代のAK T8iEからケーブルが大きくアップデートしていて,初代モデルの問題点(故障率の高さ,mmcxコネクタ形状,ケーブルグレード)を解消したのがMKⅡになっているようです(初代発売後半年でMKⅡ発売なので,実質的には不具合対策品と言われています).Beyerdynamicの特徴であるTESLAテクノロジーが搭載されており,ハイレゾ対応で,16Ω/109dBはDAPでも十分に駆動できるスペックです.ちなみに,Handmade in Germanyだそうです(だから高いのかも?).
それでは,聴いてみます.中古品はエージングが要らないところもメリットです.
今回は,JH AudioのAngieⅡと聴き比べてみます.イヤーチップは,ダイナミック型の定番スパイラルドットかオールマイティなスピンフィットと聴き比べて,やっぱりスパイラルドットを選択.
ケーブルは,雷切改です.
AngieⅡは8BA/chというマルチBAであり,普通の人が普通に装着できる限界のサイズです.その点,AK T8iE MKⅡはダイナミック型1基ということもありますが,小さくて,誰にでもフィットする大きさと形状です.
AngieⅡの音質は,高解像度で音場が広く,非常にレスポンスの良い躍動感のあるナチュラルな音です.一方のAK T8iE MKⅡもレスポンスの良い解像度の高さは共通していますが,AngieⅡほどではなく,空間表現はAngieⅡに負けます.しかし,弦楽器の弦の揺れる響きが非常にリアルで,中低域の迫力はマルチBAには出せない魅力です.このバランスが良く,迫力ある自然な音色が,AK T8iE MKⅡの最大に特徴で,余韻に浸れ,音楽に没頭できます.ヘッドホンで聴いている音色に近く,さらに高解像度にしている感じです.よくぞここまでダイナミック型も進化したものだと感心します.
Beyerdynamic製のヘッドホンとして,DT990Proを持っていますが,音場の広さ以外AK T8iE MKⅡの圧勝です.
また,AngieⅡはMP3などの圧縮音源や録音の悪い音源を聴くと気になって仕方ありませんが,AK T8iE MKⅡはそれなりに聴くことが出来,粗が目立ちにくいという利点もあります.
注意点としては,小さめのハウジングなので,装着が一意的に決まらない人が大多数だと思います.このため,イヤーピース選びも難しくなり,ジャストフィットな位置決めのため,装着後,少し位置調整する必要があります.前後左右回転と少し動かしてみて,適正な位置とイヤピースを選んでください.ハウジングが小さめなので耳の奥まで入りますが,奥まで入れる必要はないと感じます(ダイナミック型共通の特徴).
こうして改めてダイナミック型イヤホンのハイクラスモデルを聴くと,やっぱりダイナミック型の音が好きであることを自認しました.
AK T8iE MKⅡは,音の世界に浸れるリスニングイヤホンとしておすすめできるモデルです(現行機種は,AK T9iE).
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購入金額
99,800円
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購入日
2021年頃
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購入場所
jive9821さん
2022/01/11
T8iE MKIIと、それよりはニュートラルな方向に変化したT9iEという印象でした。
どちらもDDらしい良さがある製品ですので、安ければ欲しいイヤフォンの一つです。
harmankardonさん
2022/01/12
T9iEは聴いたことないのでわからないのですが,持っていてもいいイヤホンの一つですね.
NEPTUNEクラスにはない世界がここにあります.