レビューメディア「ジグソー」

音への満足度は高いが、取り回しが…

先日新たに購入したイヤフォン、Hisenior T2 CustomのケーブルとしてBrise Audio STR7-stdを組み合わせた結果、品質の良いケーブルが不足して、Unique Melody MAVERICKには暫定的にBrise Audio SHP-001を組み合わせているという話を先日書きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SHP-001は比較的安価でありながら、Brise Audio製ケーブルらしくバランスの整ったHi-Fiサウンドで、決して悪いものではありません。しかし、MAVERICKはこのケーブルを使うと小綺麗にはまとまるのですが、表現が浅くなり表面的な傾向を示してしまうという弱点もあります。

 

最終的にはもう1本そこそこ良いケーブルが必要だと思ったのですが、よく考えたら随分前に買ってありながら、出番が全く無いまま眠っていたケーブルがあったことを思い出しました。それがこのBrise Audio UPG001というケーブルです。端子形状は4.4mm5極バランス - CIEM 2pinとなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前述の通り端子形状は4.4mm5極バランスとなりますが、ここで使われているプラグは日本ディックス製Pentaconnプラグとなります。CIEM 2pin側はBrise Audio独自端子を採用しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後継モデルのUPG001SEからは4.4mm5極バランス端子は独自のものに変わっています。というのも、このUPG001の最大の弱点といえるのが、日本ディックス製Pentaconnプラグを採用したことによる大型化で、これにより携帯性能を著しく損なっているのです。実際、UPG001SEの4.4mm5極バランス端子は大幅に小型化されていて携帯性能は向上しています。まあ、導体部分もかなり硬く仕上がっていて、どのみち取り回しは全く良くありませんが。

 

実はこのUPG001を買った時点では4.4mm5極バランス端子を備えていて普段からある程度使っていたDAPはAcoustic Research AR-M200程度しか所有しておらず、このケーブルを活用する余地が殆どありませんでした。現在はメイン級のDAPがCayin N6ii/R01とHiBy R6Pro ALですので、どちらも4.4mm5極バランス端子を備えていて、このケーブルも満を持して登場となったわけです。

更新: 2022/04/24
音質

下位モデルよりも明らかに充実

元々MAVERICKと組み合わせていたSHP-001は3.5mmシングルエンド、今回のUPG001は4.4mm5極バランスと、そもそも同じ条件で比較できるものではないのですが、試聴に使ったCayin N6ii/R01は一応両方の端子を備えていますので、参考程度ではありますが比較してみることにしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

どちらもBrise Audioらしい整ったHi-Fiサウンドではありますが、UPG001の方がもう一歩レンジの広さを感じさせます。

 

ベースラインの重量感がUPG001の方が増して感じられ、高域方向の解像度も向上しています。ヴォーカルやピアノの音などはUPG001の方がほんのりと暖色系に感じられますが、より生っぽい質感を感じられます。

 

音場の広さはさほど変わりませんが、その中での密度感などはUPG001が上回っていますし、残響音なども豊かに感じられるようになります。

 

もっとも、このような差はバランス/シングルエンドの違いでもある程度生じるものですので、これらの差にケーブルの質が影響している範囲がどこまでなのか、正直言って判断は付きかねる部分もあります。SHP-001とUPG001とでは新品価格差が3倍近くもありますが、率直に言ってそこまで大きな差ではないと思います。同じ接続方式であるとすれば、UPG001はSHP-001より1ランク程度向上していると判断できる程度ではないかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

音色の違いこそ少し感じられたものの、UPG001はSHP-001比でこれといって劣る要素は感じられませんので、実力的には明確に1ランク上なのだと判断して差し支えないでしょう。

更新: 2022/04/24
総評

携帯性能が落ちる点だけが大きなマイナス

実は購入価格が極めて安かった(私の購入価格はSHP-001よりもUPG001の方が大幅に安価です)こともあり、UPG001の満足度は極めて高いものがあります。

 

それでも素直に絶賛できないのは、ポータブルオーディオ用のケーブルとしては限度を超える取り回しの悪さで、イヤフォンと組み合わせてイヤフォンケースに収納することすら難しいのではどうしても評価を辛くせざるを得ません。

 

音質的な相性でSTR7-stdを組み合わせていたHisenior T2 Customのケーブルを、結局ケースへの収納の都合だけでこのUPG001に変更する羽目になってしまいました。せめてSTR7-std程度の携帯性能が確保されていれば文句なしの満点評価でした。

  • 購入金額

    5,000円

  • 購入日

    2021年04月11日

  • 購入場所

    eイヤホン

16人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • cybercatさん

    2022/04/25

    Brise Audioは音性能に全振りですから、ケーブルは硬くて太いし、コネクターはゴツいの多くてポタオデ用としては結構苦しいの多いですよね。元々ヘッドホンリケーブルから入ったみたいなので、小さいイヤホンやIEM用としては存在感がありすぎるのが多い...

    ま、音はイイんですが。
  • jive9821さん

    2022/04/25

    > cybercat さん

    元々使っていたSTR7は携帯性を重視したということで許容範囲に
    収まっていたのですが、UPG001の4.4mmはちょっと厳しいです。

    意外なことに上位のASUHAなどは何とかなる程度に収まっていますし、
    UPG001が限度を超えてしまっている感じです。

    私の場合家ではイヤフォンをあまり使わないので、やはり携帯性が
    最低限はないと、ちょっと使いにくいかなと思います。

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