前書き・用途
現在の職場では週1回程度、別の場所に出向して勤務しています。
そういった場所では普段のデスクトップPCが無いため、自前のノートPCを持参して使用していますが、日頃からデュアルディスプレイに慣れているためどうしても画面領域が狭い!
そこで、持ち運びできるサブディスプレイというのが最近普及してきているようなので、安かったこの子を購入しました。
価格については本当にたまたまなのですが、あとで買うリストに入っていたので値引きに気付き、更に4000円引きクーポンが利用可能だったので激安で購入できました。当日午前中には完売し、今は値段が戻って高いため、ちょっとお勧めしづらいです。
価格の目安や選び方は、後ほどご紹介しますね。
使い方は先のビジネス利用と、PS4 Proを室内の好きな所で遊べるように移動させた際の移動ディスプレイ利用を想定しています。
梱包と付属品、ヨシ
師走も末の頃。さて、届いた届いた。
今巷で売られているモバイルディスプレイは、ほぼ中華製ですね。
今回届いた子は、まずパッケージングがしっかりしていて、安物というイメージの中華製には見えません。
では、開封。
箱にスッポリの本体がお目見えし、取り出すと付属品が整然と並びます。
先に付属品関連をチェック。
付属品は1mのUSB-C to Cケーブルが2本、1mのminiHDMI-HDMIが1本、PD対応のACアダプタ1台と、説明書。
ACアダプタの側面で性能を見てみると、5V-3A、9V-3A、12-3A、15-3A、20-2.25Aと、45Wまで対応できるPowerDeliveryモデルでした。単品では安いものでも2000円くらいするでしょう。
USB-Cケーブル外付けSSDで計測したところでは、速度はUSB3.2 Gen2(10Gbps)程度でした。HDMIケーブルも合わせて、付属品で4000円程度は価値があるでしょう。
一部Amazonのレビューでは付属ケーブルの不具合が挙がっていますので、本体価格を考慮すると、不具合でたらアンラッキーくらいの感じでしょうか。
結構しっかりした作り!
では本命の本体です。
Amazonの商品説明にある通り、筐体全体が1枚成形のアルミ合金ボディ。ひんやりした感触と相まって重厚感があります。ともするとAndroid系のタブレットにも見えますが、あれは大体の筐体がプラスチックでしょうから、比較すると、よりこの重厚さが安心感に繋がる感じです。
続いてボタン類や接続系。あと操作系はどうでしょうか。
画像左上のちょっと凸な部分が電源ボタンです。
音量、明るさと標準的なディスプレイの変更は物理ボタンで触れます。また、オプションの出し方は明るさ長押し等、操作方法も普通のディスプレイと遜色ない方法です。
画面入力用の端子は、miniHDMIもしくはUSB-C(全機能側)。残念ながら、全機能と記載されつつ給電はできないので、給電は(給電用)からの一方向のみ。コンセント位置によってはminiHDMI+左USB-C給電としたかったのですが、致し方なしです。(☆-0.5)
他、これは記載がなかったのでできればいいなと思って試しましたが、USB-Cによるデイジーチェーンでの映像出力+給電は非対応です。
今回のデイジーチェーン表記は上図のような配線を行った際に、ノートPCとディスプレイ間で映像出力と電源供給を一本で済ませることを指します。この配線でやってみましたが、残念ながらPCへは給電されませんでした。
私の愛機 dynabook V72はThunderbolt3登場初期のモデルでUSB-C端子が一個、なのでこの子をCケーブルで繋いでしまうと充電できないんですよね…。そのため標準方法のマルチポートドック経由でHDMI接続を利用しています。使えなくはないですが、配線が多いと感じて少しもやっとしますね。最近の機種はUSB-Cポートが複数あり、いずれPCを買い替えたら解決する案件ではあるので、我慢・我慢。
やや白みが強いものの、概ね満足
見た目の作りは上々。では、表示面ではどうでしょうか。
某PS4のアトリエゲームの一面を参考に。
全体に白が強いので、おそらくコントラスト比が小さく、範囲が白寄りなのでしょう。
ためしに、EIZOで公開されていた"液晶ディスプレイの表示チェックをしてみよう"から無段階のカラーグラデーション(1920x1080)をiPadに保存し、その画像をディスプレイにクローンしてみました。
上がiPad、下がモバイルディスプレイです。さてこの画像は、あなたのディスプレイの能力も反映されます。例えば、画像右下や左中段は「真っ赤」ですが、オレンジ色っぽくなっていませんか? 本当に色再現できているディスプレイかどうかがよく分かるということですね。
では今回の子はどうか。見たところ、濃い色や、左下の暗部階調の黒い表現が弱く、グラデーションの破綻も見えますね。白みが強い = 濃い色が出ていないという証左になります。IPSパネルと記載している割りに色彩が弱いので、この点は星マイナス評価です。(☆-1.0)
NTSC比等の記載は無いことも考慮し、価格相応な見え方とも言えます。
総評としては、画像編集やHDR等のこだわりがなければ、主にビジネス用途を中心に、価格としては相応で、特に問題ないかと思われます。
この辺りが気になる方は、後述の色彩がしっかりした、もう少し高級なモデルをオススメします。
一日、十分に持ちます。
スマホのように負荷を掛ける代物ではないので時間を計るのが難しい部類のため、実感の範囲での感想になります。
外に持ち運んだ時、家でゲームを遊んでいるときの感覚としては、バッテリーは一日十分に保つと判断できます。
ひとつの計算の参考ですが、バッテリー無しのモバイルディスプレイは5V 1.5A以上のACアダプタが必要と記載がありました。この子のバッテリーが10,800mAhなので、
(3.7V x 10,800mAh) / (5V / 1500mA(h) ) = 5.328h
と計算でき、5~6時間保てば期待値となります。そのくらいは大丈夫でした。
どこでも使えるサブディスプレイ、という強み
人間、便利に慣れてしまうと不便をより不便に感じてしまいます。
日頃2画面で作業している人間が、違う環境で1画面で作業…とても不便でした。
では不便なときにどうするか。不便を我慢するか、不便を解消するか。
モバイルディスプレイは、見事後者を提供してくれました。簡単に持ち運べる重量ではないですが、筋トレがてら持ち運んで便利を提供してくれると思えば、苦痛はありませんね!
似たような境遇の人は、おひとついかがですか?
選び方の規準は?
(きっと読みに来た方の半数はここがメインのような気がするので気合いいれて…!)
モバイルディスプレイ、色々な種類が出ていますよね。
どれが自分好みか、本項の情報が選ぶ際の一助になれば幸いです。
Q. 13.3インチがいい? 15.6インチがいい?
A. 15.6は13.3に比べて約17.2%大きくなるため、解像度1920x1080環境では100%表示がより見やすくなります。持ち運びも最近のモデルはベゼルが薄くなっているので、ノートPCとほぼ同じ横幅、高さと考えれば大丈夫です。その辺で、選んでみてください。
Q. バッテリー込みと無し、どっちがいい?
A. 利用環境によります。例として私が最近買った商品にBluetooth GPSレシーバーがありますが、Android対象の機種なのにバッテリーは非搭載です。何故か。取り付けが車を想定しており、バッテリーを省くことで高温対策のほか、高耐久となるからです。
(バッテリーが無いことでバッテリー特有の過充電・過放電・膨張・給電システム等の要素を減らせる)
今回案内しているのはディスプレイのため、さほど耐久を考慮する種別ではありませんが、
・ゲームのモニターのように常時コンセントに繋ぐ用途があるならバッテリー非搭載の方が良いですね。
・一方持ち歩く時間やACアダプタのケーブル種によって給電をあまりしたくない場合は、バッテリー搭載型が良いでしょう。
Q. 他に考慮する要素は?
A.いくつかあります。
・ 3.5mmイヤホンジャック端子 -> 基本的にスピーカーが貧弱のため、ヘッドホンやスピーカーを付けられるので便利です。無い場合、HDMIから3.5mmを抽出し、更にボリューム調整も噛ませる必要があり面倒になります(実体験)。
・ スタンドの種類 -> 製品画像を参考にですが、大きくはキックスタンドとカバースタンドの2種があります。好みで良いですが、個人的にはカバースタンドがオススメです。理由は、カバー自体が液晶面の保護になることと、キックスタンドはスタンド部分と他部分で厚さが異なり、持ち運び時に鞄の中で均一な荷重が掛かると、その境界面に負荷が集中するので破損しやすくなります。
○ NTSC / sRBG / Adobe ○%(色彩) -> 通常のディスプレイより発色が良いという触れ込みに使われます。実際にどの程度良いかは、使わないと分からない部分となるので一種の賭けです。レビューを参考にしても良いでしょう。
○ タッチパネル -> あまり必要ないでしょう。実際に私のPCはタッチパネル対応ですが、結局ほぼ使っていません。本体ですら使わないのにサブディスプレイで使うことはありません。ひょっとすると、メニューの操作が多少楽かもしれませんが。
○ AMD Freesync / Nvidia Gsync / 高リフレッシュレート(HRL) -> ゲーミングや倍速駆動による滑らかな動画再生を目的にするならひとつの要素になりますが、モバイルで必要か、よくご検討ください。
◎ 4K(3840 x 2160)モニター -> 15.6インチで4KはAppleで言うところのRetinaのような高精細モニターとなり、滑らかな描画を期待できます。一方、モバイルの時点で高性能は望みにくい部分があるため、中途半端な性能への投資となる可能性もあります。
最期に価格の目安ですが、Full HDは標準液晶 + バッテリー無しで \13,000- ~ \16,000- を規準に、「バッテリー、色彩、タッチパネル、HRL 」の各要素で+\3,000- ~ \5,000-したら相場かな、と思います。4kはバッテリー無しで\29,000- ~ \31,000-が規準かと思います。
例えばこの機種は2021/2/3時点で、\29,800- に\7,000-引クーポンがあり、実質\22,800-です。上記目安からすると、標準+バッテリーで\16,000- ~ \21,000-が相場になりますので、ちょっと高いですね。実質\20,000-を切れば買いかなと判断できます。
ぴったりな一台が見つかるといいですね。
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購入金額
14,258円
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購入日
2020年12月29日
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購入場所
Amazon.co.jp
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