Ultrabookが壊れた! 色々探してみた結果…
事の始まりは、2016年の年の瀬。
高校の情報非常勤講師として授業をする際、スクリーン投影に使っていた東芝のUltrabook R631の画面右端に、黒いシミが…。時が過ぎるにつれて段々と大きくなっていき、授業終了時期の頃には画面の右方向約4割が見えなくなってしまいました。家電量販店の延長保証には入っていたのですが、この症状だと自損扱いになるので修理にも出せず。
恐らくですが、キートップにふくらみを持たせるためにキーボードの上下に設けられた凹ませ部分(写真の矢印部分)が、ノートPC持ち運びの際にリュックの中でディスプレイへ局所的な圧迫を掛けたことにより、故障しと考えられました。
なんやかんやで4年半は使用していましたし、ちょっとだけ早いけど寿命かなと、有償修理はすっぱりと諦め。代わりのノートパソコンを購入することを決定しました。
時は1月。入学先の決まった新大学1年生も多くなりつつある、最もパソコンが売れる時期です。なので各メーカーも、モバイル型の新機種を色々と発表し、選ぶには困らない時期でした。
当然ながら、私も伊達にパソコンを長く使っていません。選ぶ条件を色々と検討しました。
・なるべく国内メーカーがいい(海外メーカーは安いですが、堅牢性のテスト結果があまり無いため、耐久力に不安材料があるため)
・Ultrabookの重量が約1.1kgのため、同等か軽く!
・性能はi5以上
ひとまずこの辺りを決め込んで、選定を開始。
…決定!はい、今レビューの東芝となりました。前回も東芝だったというところで、若干東芝寄りで買おうとは考えていたのですが、当時新シリーズとして登場したこのVシリーズにググッと惹かれるものを感じたんですね。なお決定理由は以下になります。
・軽量性ならNECや富士通に、世界最軽量があった。しかもそれに比べて、若干画面が小さい。
・バッテリーの持ちと比較すると、重量バランス比は東芝が勝った。
・専用ペンを使うことで、追従性の高い手書き入力が行えるタッチパネル搭載!
・充電の口の形が、富士通は従来の丸形、NECは専用の四角型。東芝はType-C!
・Type-C端子は同時にThunderbolt3であるため、今後の汎用性も高いし、目新しい規格として新しい物好きには堪らない!
・Windows10で標準となった生体認証で、指紋や顔認証が使える!
・Type-C用のマルチアダプター(有線LAN、D-Sub、HDMI)が標準搭載!
もうね、いわゆる「先進技術」が満載した機種だったんですよ。ただ、最上位機種は予算オーバーとなってしまい、悩みに悩んだ末、顔認証は諦めてV72/Bの購入と相成りました。それでも、単純に性能としてi5 + メモリ8GB + SSD256GBで19万は、当時のコストパフォーマンスで言えば優秀な部類。
なお、前回故障原因となったスリットの部分は若干の改良が入っているようで、凹みはあるけど端の部分は盛り上げて筐体と並行になっています。
しかし心配性の私。もの凄い金額を追い金して(約3万)、東芝のプレミアム保証(自損込)の5年に加入もしました。全方位、きっと死角無し!
Type-Cの汎用性に脱帽。
今回は、先に残念だった部分から行ってみましょうか。
○画面の大きさの割りに、枠が大きい
→12.5インチの画面サイズに対して、本体サイズが13.3インチと変わらない点です。予想としては、顔認証用のカメラ挿入部分を取ったり、タブレットモードで使う際に手や指で支える部分のスペースを考慮したりでのサイズだとは思います。しかし個人的には、キーボードの上部及びディスプレイ下部の部分はもう少し縮小できたのでは、と考えてしまいますね。
○対重量を感じる
→前回の東芝R631から重量は50g軽くなったのですが、本体が小さくなったせいか、重さを感じる気がしますね。
○キーボードが縦に細いので、キーが打ちにくい
→段々と慣れてきますが、恐らく本体サイズの事情でキーのサイズが縦に小さいです。横幅としてのキーピッチは19mmを基本的に維持していますが、縦サイズは大体一般的なキーサイズの8割でしょうか。そのため、慣れるまでは縦移動に少々の苦労を強いられるかもしれません。
また、これは手の大きさに依存すると思うので個人の意見ですが、どうせ先に書いた本体サイズの残念さがあるなら、もう少しキーボード全体を奥(ディスプレイ側)にして欲しかったですね。トラックパッド左右の空白部分をリストレストとした場合に、手の甲から指先までの距離と、リストレストとして使える空間との距離が短いので、手狭な感じを受けました。
○マルチアダプターで、4K 60Hz出力はできない
→題の通りです。なお、汎用のアダプターであれば、4K 60Hz自体は出せることを確認しました。
(Amazonで購入したPlugable Type-C -HDMI 2.0アダプターにて動作確認済)
元々期待はしていなかった部分なので、一応残念の部分に書きましたが、減点対象外です。
なお、記載の通りにバッテリーが持たないというのは全パソコンで使用法等に大きく差が出る部分のため、このレビューでは触れないことにします。唯一伝えられることは、多少激しく使っても、満充電なら一日もつ、ということだけですね。
以上です。では、良い点に行ってみましょうか!
○Type-C充電は、専用ACアダプタでなくても充電できる。
→使っていない状態(スリープ含)となりますが、例えば最近普及しているスマホ用のType-C充電器(2A/3A)で、充電が出来ます。電力の分時間は掛かるとかがありますが、寝てる間に充電したいけど純正ACアダプタ持ってきてない、という場合でも対応できますね。逆に純正ACアダプタでスマホの充電もできました(Xperia XZ Premium、P20 Pro)。
※低電力で充電した場合にバッテリーが劣化する等の話は、専門家でないので割愛します。
○今のところ、画面は非常に綺麗
→メーカーHPでは、V72/BではCorning Gollira Glass 4を採用、更に特殊フィルムが貼られているため、非光沢で見やすい上に傷はほぼありません。頻度は低めですがペンを使っていることを鑑みれば、頑丈ですね!
また前回は1366x768の解像度だったので、現解像度1920x1080は綺麗に見えますね。Windows10でのフォント変更や、高画素ディスプレイに対応した倍率調整のおかげで、スマホと遜色なく見ることができます。
○指紋認証は進化していた!
実は専用ソフトとの組み合わせでしたが、前のR631でも指紋認証はありました。センサーは線の形で、指を滑らせて認証を取っていました。精度はちょっと低く、一発で解除できないことの方が多かった記憶があります。
一方で本製品では、面で認証するタイプに変更となりました。スマホについている指紋認証と同じ形状ですね。認識も早く、満足しています。
あとは基本的な性能が i5 7200U、メモリ8GB、SSD256GBと高性能のため、総合した満足度として、星4を付けました!
今後のThunderbolt 3の普及次第で、更に化ける"かも"
はっきり言ってしまえば、一般的なビジネスマンはNECや富士通で、軽量を規準にしたパソコンの選定方法を採った方が幸せになれると思います。
一方でビジネスでも使いつつ、ペンの価値、そしてThunderboltによる拡張にロマンを感じる人には、是非この機種を手に取ってもらいたいですね!
現在のところThunderbolt3に価値があるとすれば…
・HDMI、Displayportによる高精細画面出力と汎用性(D-subも含めて全て出力可能)
・上記に加えて有線LANやハブを含めたいわゆる「ドック」による汎用性の拡張のしやすさ
・外付けGPUによって、多画面出力やゲーム用途へ転用可能
・端子を統廃合しても得られる汎用性と能力の高さ
くらいでしょうか。絶対に必要!とは言えませんが、普及するほどにその真価は増していくと思います。こういったことにロマンを感じるのが、私などは楽しいんですよ。
もし「なんか最近のパソコンは同じようなのばっかでマンネリ」という部分があれば、こういった変化球に魅力を求めてみるのも、楽しいと思います。そしてそれを現実的に扱わせてくれる機種として、今回のV72/B、延いては現在の後継機種V○2/Fをお勧めします!
最後に愚痴。現行機種からCPUが第8世代になって、コア数が倍になってるはずです。なんか悔しい!
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購入金額
190,000円
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購入日
2017年01月15日
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購入場所
エディオン
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