先日のAmazonタイムセール祭りで価格が下がっていたので、久しぶりに低価格イヤフォンで遊んでみようと思い、妙に搭載ドライバー数の多いこの製品を買ってみました。DD1基+BA5基を搭載していて、5千円前後クラスというのです。原価が気になるレベルです。もっとも、10万円クラスの有名メーカー製イヤフォンでも、物理コストは大してかかってはいないことが多いのですが…。
この価格ではありますが、CIEM 2Pin仕様のリケーブルにも対応します。パッケージの時点ではケーブルは装着されずに出荷されています。
イヤーピースは一般的なシリコン製のものが装着されています。
シェルは意外と大きく、私が持っているイヤフォンの中では最大級ではないでしょうか。JH Audio Michelleよりも寸法は大きいと思います。
Amazonで調べると別々のブランドで同じCCA C12が出品されていますが、恐らく中身は特に変わらないと思います。複数買って試したわけでは無いので確実ではありませんが。
高域寄りのバランスだが、思ったより質は良い
それでは試聴に移りましょう。今回は標準添付のケーブルは利用せず、オーディオ的な正確さを重視するためにBrise Audio SHP-001を組み合わせて、Acoustic Research AR-M2に接続しました。
第一印象としては、結構高域寄りのバランスであるということがはっきりと判ります。思いの外質は高く、ハイ上がりながらそれほど刺さってくることはないのですが、低域の量感ももう一つ足りませんし、中低域~中域の密度はかなりスカスカです。元々低域~中域の密度感がかなり濃いAR-M2で聴いて薄さを感じるくらいですから、一般的なDAPを使うと全く出ていないように感じる可能性もあります。
弦楽器やピアノを生々しく鳴らすほどの実力はありませんが、ロック・ポップス系はドライで乾いた音ではあるものの爽快感はあり、印象としてはさほど悪くありません。低域~中域の不足感を何とかできれば結構良さそうです。
そこで色々とイヤーピースを試した結果、AZLA SednaEarfitである程度中低域の密度が出てくるほか、多少高域方向の質や間接音の表現を犠牲にしてComply T-400を使うと、案外バランスが良くなることが判りました。
アコースティック系の音楽をじっくり聴かせるようなレベルではないものの、ロック・ポップス系の音楽をごく普通に聴くのであれば、実用に耐えるかなという感想を持ちました。これまでにもいくつか所謂「中華イヤフォン」は購入しましたが、満足度という意味ではかなり高い方です。
むしろ有名ブランドの製品でも、BAドライバーが多く載っている製品では不自然さを感じるものが少なからずあることを考えると、下手に小細工していないことが偶然上手く作用しただけかもしれませんが、本機のまとまりの良さは大いに評価できます。
常用するためにはそれなりに使いこなしは必要となりますが、他にきちんと常用イヤフォンを持っている人が遊んで使うにはなかなか面白い存在だと思います。
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購入金額
4,150円
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購入日
2020年09月01日
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購入場所
Amazon HiFiHear Audio
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