ビンテージのオペアンプを入手しました(2個セットで8700円)。1972年のTeledyne Philbrickのカタログに載っているようで、汎用オペアンプとされています。
トリマポテンショの回路から言っておそらくP65/PP65(George A. Philbrick Researches)の系譜ではないかと思われます。
汎用オペアンプにしてはかなり良い……?
汎用オペアンプという位置づけではあるものの、ビンテージのオペアンプとしては健闘しています。さすがにMUSES03と比べるのと見劣り(聴き劣り?)がしますが、OPA2134と比べて見通しではこちらが上です。場合によってややカマボコ寄りになるかもしれませんが、Zobelフィルタを通すともう少し見通しが良くなり、OPA627といい勝負ができそうな音質になります。「ディスクリートは音が良い」といいますが、実際には音が良いディスクリートは珍しく、汎用オペアンプでここまで良いのはなお珍しいです。
……と思いましたがこの波形は何なんでしょうか。計測した15Ωでは負荷が大きいのかもしれません。後述のトリマ抵抗を回すと何故かデューティー比が変わりました。
過渡応答(A=1 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=0 位相補償なし Rl=15Ω ガラエポユニバーサル基板)
TRIM端子を適切に接続すること
このモジュールはかつて事実上の標準だった API 2520 互換のピンアウトになっています。現在一般的な2回路オペアンプで使用するには変換基板に2つ実装する必要がありますが、そのような変換基板は市販されていないので自作する必要があります(私はユニバーサル基板で作っています)。
外装にも書かれているように、電源電圧は±15Vを前提にしています。データシートでは、±8~±16Vで動作するようです。間違ってもポタアンに使おうなどと考えてはいけません(大きいし)。
注意事項として、COMMON端子は無視しても動作しますが、TRIM端子をオープンにすると異常なオフセットが出て正常に動作しません。TRIM端子と+15端子に50kΩの半固定抵抗器をレオスタット接続(可変接点を片方の端と短絡)する必要があります。
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購入金額
8,700円
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購入日
2020年06月15日
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購入場所
ヤフオク
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