手がけている木工系工作のために、印刀右

とともに入手した平刀。

印刀は右／左と区別があるように、平たい刃先のどちらかの角が尖っている。

一方平刀は、長四角の刃先。

こちらが上となる方で表側

こちらが裏で、彫られるモノが接する方

印刀が横にずらして「切る」のに対して、平刀はまっすぐ押して「削ぐ」感じの使い方をする。

平刀と印刀の使い方の差

凹状にへこみを作るのが役割。U字型の断面を持つ丸刀でもへこみは造れるが、彫った彫り目が目立つ造作になる。それが味になる面もあるが、平刀で彫るとプレーンで目立たなくすることが出来る。

平刀は刃先の幅に彫れるので、複数の幅があるが、これは「櫻日本」シリーズの中では最も細い4.5mm（他に7.5mmと12mmがあるようだ）。

今回一辺2cm少々の三角形の形に凹ませる造作なので、12mmは太すぎ、7.5mmでも小回り効きづらい。平刀の先の大きさが角の削りやすさに繋がるので、平刀に関しては「大は小を兼ねない」。彫ったあとを平面にするのは若干苦労するが、むしろ「小は大を兼ねる」彫刻刀なので、今回は小回りの効く4.5mm幅を入手。

三角形＝角は鋭角になるため、細くないと先まで彫れないけれど、4.5mm幅なので無事造作できましたとさ。

平刀同様「鋼付」なので、軟鉄に硬度の高い鋼を接合した、粘りがありつつ「研げる」タイプなので、切れ味落ちたら研げば良い。

この「櫻日本」シリーズ、廉価版としては期待以上の切れ味だったのだけれど、この平刀は、口金の部分が上手くカシメられておらず、開封するとポロッと取れててしまった。手持ちのプライヤーで締め直したのだけれど、造りとしては今一歩。そこは廉価版としてもちゃんとして欲しかったなって。

　　オタクの道具箱

キャップを取ったら口金（矢印部分）まで取れてしまった．．．orz