以前、WD Black SN750 WDS500G3XHCのプレミアムレビューを担当させていただいた際に、一瞬だけ使われたマザーボードです。
このレビューの準備段階として、集めたパーツの動作確認をするために使ったのが、このASUS Z170-Aでした。なお、実際のレビューでは、Intel Z270チップセットを搭載した、Supermicro C7Z270-CGを利用しています。
このレビューを開始する前に、普段の常用環境ではNVMeのSSDを使えるものが無かったため、新規環境を用意することは確定していました。ただ、それをIntel Core系のCPUで作るか、AMD Ryzen系で作るのかは全く決定していませんでした。
一応どちらの環境でも作れるよう、マザーボードは用意していました。Intel系はこのZ170-Aと、実際に使ったC7Z270-CG、そしてAMD Ryzen用としてはASUS X370-A(2枚目)を用意していたのです。
どちらもプレミアムレビューで使える水準のCPUが余ってなかったため、先に手頃なCPUを入手できた方を使うことにしたのですが、結果的にCore i7-6700が手に入ったため、レビューの執筆にはIntelプラットフォームを使うことになりました。
ただ、当初はそのまま次期メインPCへと移行できるように作るつもりで、32bit PCIスロットが存在しているZ170-Aで組み立てる予定だったのですが、SSDの性能を引き出すことを優先すると、NVMeが2スロットとも帯域の制限を受けないC7Z270-CGの方が適切だと考え直し、結果的にはZ170-Aはそれぞれのパーツが正常に認識されるかを確認し終えた時点で使われなくなってしまったのです。
その後、格安でRyzen7 2700が手に入ってしまったことから、次期メインPCもAMD Ryzenで組み立てることが決定した結果、このZ170-Aは完全に用途を失ってしまったわけです。
PCIスロットにこだわるなら、まだ利用価値はある
一応、実物を確認しておきましょう。
元々このZ170-Aは、Z270搭載製品が出回った後に量販店で処分されていたものを買っていたため、金銭的には放置していてもさほど痛手では無かったというのも、使われなかった理由となっています。
当初はレビュー執筆時に使うつもりであったため、きちんとケースに組み付けていました。結果的にはほんの数日の間となってしまいましたが…。
CPUとして、Core i7-6700を搭載したところです。このCPUは中古購入品であったため、取り敢えずこの環境にTEAM製のDDR4-2400 4GB×2枚を装着して動作チェックを行いました。
従って、取り敢えず動いたという以上の使用感は得られないまま終わりました。
ただ、この世代の辺りから、自作向けマザーボードから32bit/33MHzのPCIスロットが急速に消えていき、遂に現行世代のIntel Z390からは完全に消滅してしまいました。これはAMD Ryzen向けも同様で、どうしてもPCIスロットが欲しいのであれば、一世代前のIntel Z370やAMD X470搭載のごく一部の製品や、さらにそれ以前の世代から選ぶしかありません。
その点、Z170世代も決して選択肢が豊富だったというわけではありませんが、比較的大手のマザーボードメーカーは大抵ラインナップ中に1~2モデルはPCIスロット搭載モデルを残していて、入手に苦労するというほどではありませんでした。
私の場合は主にPCIスロット向けのオーディオインターフェースを使うためにPCIスロットを必要としているのですが、それ以外にも特定の拡張ボードのためにPCIスロットが必要という方は一定数はいらっしゃるでしょう。
この世代はマザーボードは豊富だったのですがCPUの供給が不足気味で、現時点でも高性能モデルは意外と高い値段で取引され続けています。従ってCPUの入手に問題が無ければという前提条件は付きますが、旧世代の拡張ボードを活用するために使うのであれば今なお現実的な選択肢の一つといえるのではないかと思います。
-
購入金額
4,083円
-
購入日
2017年05月頃
-
購入場所
ケーズデンキ
harmankardonさん
2019/10/25
PCIの要求って,結構あると思うんですけど,なぜでしょう?
jive9821さん
2019/10/25
元々ネイティブサポートされていたのはIntel B75までだったと思いますので、それ以降はブリッジチップを挟む分コスト上昇があるはずです。
PCIの拡張ボードが多く使われていた時代にはやむを得ずサポートしたのでしょうけれど、今となっては機能面でPCIでなければいけない状況はほぼないと判断されているのでしょう。PCI製品はWindows10向けのドライバーが用意されていないものも多いですからね。