レビューメディア「ジグソー」

「尖った」ATOMタブレット

イオシスの改装セールで税込み12800円で中古品が多く販売されている富士通製2in1タブレットPC「ARROWS Tab Q584/H」。

参考:https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/wakiba/find/1207362.html

 

大量にあるらしくまだ販売中。まだ半日しか使ってないけどとりあえず気づいた事箇条書きに。

シンプルな見た目でサイズも10インチクラスとよくみるサイズだが…ちょっと尖った性能を持つタブレット。デジタイザ搭載かつモニタ解像度が2560×1600px。  Windows端末としては異質。

更新: 2019/09/18
スペック

基本性能はあくまでATOMタブ

●性能について
CPUはATOM Z3775。かつて流行った廉価8インチWintabに搭載されていた37XXシリーズの中では上位にあたる。
メモリはDDR3 4GBなのだが、OSが32bitなので実質3GB相当。
ストレージはeMMC 64GBでeMMCにしてはマシ程度のベンチ速度。

体感速度については思っていた程遅くない。Z3735FやZ8300を搭載したメモリ2GB廉価タブに比べると明らかにスムーズに動くように感じる。あくまでそれらと比べた話だが。


これがCPU性能・メモリによるものなのか、タッチパネルの作りがよく文字通りの体感なのかはわからない。
少なくとも一つのソフトを使う分にはまあ実用範囲内。但し2つ以上のソフトを動かしたりバックグラウンドで何か動いたりするとメモリやCPUが悲鳴を上げる。
また放熱性はさほど高くないようなので長時間の負荷だと熱がキツそう(そこまで使ってないけど)

 

●OSについて
プレインストールされているのはWindows8.1のPro。先述の通り32bit版。
結論から言うと自分の個体はメディア作成ツールで作ったUSBメモリでWindows8.1上からWindows10 32bit版にアップグレードしたところあっけなく動作。ライセンス認証も通りっぱなし。
(どうやら元々入っていたWin8が教育機関向けらしく、Windows10のライセンスも教育機関向けエディションWindows 10 Pro Educationになる。教育機関…まあ細かい事はきにしない)

OSアップデート後はIntel HDグラフィックドライバを手動で入れて後はWindows Updateを走らせたところデジタイザペン含め特にWin8時と変化は無い動作(まだ数時間しか使ってないが)。
余談だが、こういう低性能タブの場合Win8系のほうが自分は動作が軽く感じる。8.1を使わなくなって久しいので操作系統をそろえる為に10にしたが8.1のまま使うのも十分アリ。

 

尚Win10化するならリカバリディスクを作成しておくといいが、今時DVD-Rドライブとディスク必須なので注意。

 

ちなみにリカバリディスク作成ツールとホットキーランチャーくらいしかソフトは入っていないほぼそのままのWin8。あとはハードウェア関連のみ。その辺はさすが法人向けか。あ

 

【追記】

64bit化できないかUSBやディスクをいろいろ試したけどやはりUtEFI側が64bitインストーラを認識しないようでブートデバイスにすらなってくれない。断念。

 

更新: 2019/09/18
使用感

ATOMタブなのにコストのかかった造り

●本体について
元々法人向けで防水防塵防薬(らしい 中古品なので未保障)と少しラフに使えるように作られている。


その割に本体は500gチョイなので手持ちで違和感ない程度の重さだが、ベゼルはちょっと広い。あといちいちUSBや電源にキャップがついているので邪魔。


USBは通常形状の3.0とTypeC形状microUSB2.0(TypeCと見間違えてた。そのままだと繋げられるものが殆どない。スマホ用のMicroUSB→USB変換ケーブルを使えば使える)の2ポート。MicroSDカードリーダーも搭載。カードリーダーとUSBが併用できるので出先での写真データ移動とかにもいける。8インチタブはそれができんので。

充電は通常のACアダプタタイプ。

一方何故か剥き出しのイヤフォンジャック。元々キャップはあったのだろうか。尚反対側のフタも中古品なので無い個体があるらしい。あくまで防水「だった」。

キーボードもしっかりとした作りで、キータッチは良好。キーピッチも一般的でノートパソコンとしてのタイピング使用も快適。タッチパネルの反応もいい。

 

●モニタと解像度について


2560×1600とかいうWindowsタブレットとしては異常な高精細IPS液晶。はっきりいって無駄。スケーリング150%でWin10のタスクバーが5㎜程度。ちなみに推奨は200%。


ただ16:10のアスペクト比なのでそのメリットはアリ。あとは高解像度な絵が綺麗に見れる?
逆にこの異常な高解像度が古いソフトとかでは悪い方向に影響だすかも。

 

画質自体は綺麗で視野角はかなり広く、上下左右ギリギリまで傾けても色がおかしくならない。もったいないくらいのパネル。輝度の調整範囲も広い。その辺はさすが元々しっかり作られた製品。

タッチの反応速度もよく(ATOMの性能が追い付いている分には)すごく快適。タッチの反応が微妙とかそういうストレスとは皆無。


●デジタイザペンについて
Wacom Feelのロゴも入り、1024段階の筆圧感知が可能。かんたんなお絵かきならできそう。
ATOMでお絵かきってどうよ感もあるがraytrektabの8インチモデルも似たような性能だしなんとかなる。


Win10化した後にしか確認していないのだが、Wacom Feelドライバが古いせいかAzpainterではペンフリックでスクロールしてしまい使えず(Win8だと大丈夫か?)。その辺対策するなりクリスタとかWintabに対応したソフトにすればいけそう。

また調整でなんとかなるかもしれないが同じくWacom製デジタイザを積んでいたSurace Pro初代&2と比べると画面端の座標ずれが大き目。

後日ちゃんと動かせるソフトで試してみたい。

 

この全体的な不釣り合い感、恐らく防水防塵という要求スペックを満たすために吸排気口がなく冷却部品の故障可能性を抑えられるATOMプラットフォーム採用なのだろう。

更新: 2019/09/16
実用性

マニア向き

ATOMのWindowsタブがどの程度のモノか判っている人&OSアップデートや設定とかが楽しめるマゾな人向き。またその辺さえクリアすれば廉価な液タブ体験版ならぬ体験板にできそうだし、無駄な高解像度がなんか笑える。

お世辞にも高性能と言えないCPUをいかにフォローして使い、高解像度液晶や筆圧感知デジタイザを活かせるかというとなかなかマゾ…じゃなかったマニア心をそそられる。


お絵かきで使わなくてもキーボードに合体すれば割り切り系サブノートPCにはなるし(案外タッチやペン付きのノートPCって使いやすい)、本体は突起物が少ない筐体なのでラフに使える。
この値段なら遊んでみるか、もし自分の使い方にかみ合えばラッキーくらいのノリで手を出すといい感じ。元々は10万円クラスでしっかりコストをかけて作られている製品なのでこの値段で入手できるのはとても楽しい一品。

 

尚自分の目的はおうちでのごろごろ艦これプレイ用(これまで使っていた8インチタブが不調になっていたので)。Android版が出たとはいえHTML5版のほうが画面が広くゲームスピードも速い(フレームを飛ばすような挙動になるがこのATOM程度でもちゃんと速く動く)ので快適なのだ。
異常な高解像度を活かして画面を縦方向にして艦これともう1個何かを開くことができるが、さすがに動画を流すともたつくのでSNSや攻略Wikiくらいにしておこう。

 

デジタイザペンが不要で安いWindowsタブレットが欲しいのなら同じくIOSYSでARROWS Tab Q506/MEが販売されている。
こちらはキーボードとデジタイザペンが無く、画面解像度も一般的(だが貴重な16:10である)な1920×1200。見た感じ筐体の作りも近い。
64bitのWindows10がインストール済みなのでアップグレードの心配もない。
CPUはほぼ同性能かつ1世代後のZ8500(GPU性能は一回り上)なので単純にWindowsタブを試したいならそちらのほうが無難かと。

 

ちなみにこれは解像度が「低すぎた」タブレット。

更新: 2019/09/16

余談

以上の通り正直触った感じはガジェットマニア向けのスペック。

…が、教育機関向けライセンスが入っている辺りでお察しだが以前ちょっとニュースになった教育機関で導入されたが色々問題が起きたタブレットそのものなきがする。
そりゃ自分だって最初に触ったパソコンがメモリ64MBのWindows Meノートでマゾだったせいかなんとかそれをカスタマイズして使おうと努力しているうちにPCマニアになってしまったが、普通の人は不安定な機材渡されたらそれ自体を嫌いになるハズ。
詳しくない人や子供にこそ性能に余裕がある高性能な機材を渡すべきじゃないのかなあと思うのは自分だけじゃないのでは。

  • 購入金額

    12,800円

  • 購入日

    2019年09月17日

  • 購入場所

    IOSYS

コメント (12)

  • toshi_wanganさん

    2019/09/16

    コメント失礼しますm(_ _)m

    気になってました、これ(やはりイオシス情報で)
    防水仕様だから電源にもキャップ付きですか…
    そこだけ、少し使い勝手が悪そうですね(^^;
  • 下小川さん

    2019/09/16

    ATOMの限界を許せるならすごく面白いと思います。元が高いだけに「あーお金かかってるなー」ってところがあって13000円と思えない満足感ありますしw
    ざっと使った感じキャップがやはり気になりますね。特に充電端子は早々にキャップもげそう。
  • くーねるさん

    2019/09/17

    これ、考え方によっては液タブを安くてに入れたと思えば…(*・ω・)ノ

    絵心が欲しい今日この頃
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