イヤフォンリケーブルの高級ブランドとしてお馴染みのBeat Audio。Beat Audioの製品ラインナップ中では最も安価なのがSilversonicシリーズです。
現行モデルは今年リリースされたSilversonic MKVIですが、今回購入したのはその先代に当たるSilversonic MKVとなります。
確か以前は金属製のケースに収められていた気がするのですが、今回購入したものは紙製の化粧箱でした。
Beat Audio製のケーブルは対応コネクター等により型番が細分化されていますので、このBEA-xxxxという型番できちんと仕様を確認する必要があります。
国内代理店のMixWave扱いの品ですので、きちんと日本語の保証書が添付されていました。
Silversonicという名前から想像できる通り、銀コートの銅線が使われています。製品情報では4芯銀コート高純度銅線とだけ説明されていて、詳細は不明です。
銀コート線の長所が活かされた音作り
それでは実際に音質を確認してみましょう。
今回は最近試聴時によく使っている組み合わせである、DAP=Acoustic Research AR-M200、イヤフォン=64AUDIO U3の組み合わせで試聴します。
但し、AR-M200のバランス端子は4.4mm5極で、今回試聴するSilversonic MKVは2.5mm4極ですので、Massdrop×MEE Audioのリケーブルに同梱されていた4.4mm5極-2.5mm4極変換アダプターを介して接続しています。
ちなみに64AUDIO U3は、普段はAZLA Silver Galaxy Mix+ 2.5mm4極バランス版を組み合わせています。
Silver Galaxy Mix+は当時約3万円のケーブルであり、Silversonic MKVよりは数千円高価な製品ではありますが、両者を聴き比べての印象ではグレードの差のようなものは特に感じられませんでした。あくまで傾向の違いという印象です。
Silver Galaxy Mix+の方が中低域の密度の濃さを感じられるのですが、Silversonic MKVの方が音場がふわりと広く表現される傾向があり、BAドライバーを搭載するU3の特徴をより引き出しているように感じられます。
Silversonic MKVの方は銀の性格がやや強めに出ているのか、ハイハットなど高域方向にいかにも銀ならではという色が付きます。その一方で低域はSilver Galaxy Mix+と比べると締まりがやや劣っている感はありますが、元々引き締まった音のU3では特に不快に思えるような緩さとはなりません。むしろバランスとしてはこれで良いだろうと思う程度です。
Silversonic MKVは、トーンバランスとしては以前取り上げたBrise Audio STR7-Stdに近いのですが、キレの良さがU3ではキツさとなって表れてしまっていたSTR7-Stdと比べると、Silversonic MKVの方が高域の当たりがソフトなため不快感を感じさせないという良さがあります。
Silver Galaxy Mix+との使い分けについては、ロック系の楽曲を中心に聴くのであれば、密度感では若干劣るものの明るさや爽やかさがよく表現されるSilversonic MKVを使い、低域~中域にかけての密度感や力感が要求されるジャズ系のソースを聴くのであればSilver Galaxy Mix+を選択するのが適切と感じられます。どちらを使っても十分に満足出来る水準の音ではあると思いますが…。
今回は表示価格の半額での処分ということで、文句ないお買い得度と評して良いと思います。本来の価格であっても、さすがにBeat Audio製ということで期待は裏切らない完成度です。
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購入金額
8,790円
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購入日
2019年08月10日
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購入場所
ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba
harmankardonさん
2019/08/16
Beat Audioのケーブルは,作りもしっかりしていて,いいですよね.
私のは3極プラグのmmcx版ですが,メタルケース入りでした.
jive9821さん
2019/08/17
Beat Audio以外にもWAGNUS.やEFFECT AUDIO、Brise Audioなどもそうなのですが、高い製品が中心のメーカーはやはり高いなりに納得させる造りをきちんとしていると思いますね。
ただ、ケースが紙だったのだけは少し残念かも…。