レビューメディア「ジグソー」

小型かつ低騒音は魅力。オフィス用にも個人用にもいい

富士通が法人向けに販売しているサーバー向けPCです。

http://jp.fujitsu.com/platform/server/primergy/products/lineup/tx1310m3/

 

2019/2現在、富士通のタワー型サーバーは、以下のラインナップがあります。

  • 2WAY TX2550 M4:CPUソケットが2つ、ラック可能、ホットプラグ、冗長化電源
  • 1WAY TX1330 M4:ラック可能、ホットプラグ、冗長化電源
  • 1WAY TX1320 M4:省スペース、ホットプラグ、冗長化電源
  • 1WAY TX1310 M3:低価格、静音(ホットプラグ、冗長化電源は非対応)

今回、自分が買ったのは一番安いシリーズのTX1310 M3です。

メーカーが想定しているのは、規模「30人程度」、使用環境「稼働時間が1日8時間程度でコストパフォーマンスを重視」というシリーズです。

 

電源、マザーボードは独自タイプのためアップグレード不可能です。

安サーバー筐体として購入し、中身を入れ替えて最新スペックにすることはできません。

 

更新: 2019/12/08

2019/12/08:現在の状況

後から買い増ししたCeleronモデルに移植できるものをすべて移植しました。

NASとして運用するならPentiumである必要はありませんでした。

 

メモリを8GB2本の16GB構成にし、SSDを搭載、ビデオカードも増設しました。

Windowsのライセンスがなかったので、Ryzenのときと同じくUbuntuを入れました。

ビデオカードのドライバが18.04までの対応なので、対応する18.04.3を入れています。

 

更新: 2019/12/08

ベンチマーク

Ryzen搭載PCと比較できるようになったので、ベンチマークをとりました。

  • Unigine Heaven 4.0(Basic)
      スコアとfps:2012/79.9
      Ryzenは1227/48.7
  • Unigine Heaven 4.0(Extreme)
      スコアとfps:570/22.6
      Ryzenは337/13.4
  • Unigine Valley 1.0(Basic)
      スコアとfps:2976/71.1.
      Ryzenは797/19.0
  • Unigine Valley 1.0(Extreme)
      スコアとfps:1001/23.9
      Ryzenは527/12.6
  • Basemark Web 3.0
      スコア:398.63
      Ryzenは388.68

画面解像度、ドライバ、ブラウザのバージョンが変わっていますのであくまで参考値です。

 

ベンチマークのスコアは軒並み上がりましたが、劇的なのがValleyです。

Basicでは3.7倍、Extremeでも1.9倍のスコア差がでました。

CPUの性能差をGPUがひっくり返した状態です。

 

思ったよりも差が出たな、という感じですね。

第4世代のCoreプロセッサなどをのせたリース上がりの業務用PCにビデオカードを乗せて

廉価なゲーミングPCに仕立てるケースが見られますが、今回の結果を見るとそういう手段も大いにアリなようです。

 

更新: 2019/07/28

SSDの増設

以下の条件で、SSDが増設できました。

  • M.2 2280のSSDであること
    固定用のネジが2280の位置にしかありません。
    純正品に2280規格のパーツしか用意されていないためです。
  • SATAインタフェースのSSDであること
    5chなどの情報から、SATAの信号線しか接続されていない可能性が高いためです。
    M.2かつSATAかつ2280サイズは意外と種類が少ないので注意が必要です。
  • 取り付け用のネジを別で用意できること
    SSDを固定するネジが付属しません。アイネックス等でバラ売りしてるM.2 SSD用のネジを用意してください。
  • 大きめのプラスドライバーが用意できること
    マザーボードをずらすためにリアパネルのネジを数本、外すのに使います。
    ずらすのは数センチなので、配線はつけっぱなしでもOKです。
  • 取り付けの際は製品ラベルが見える状態であること
    表裏が逆でも刺さりそうでしたが、どうやらラベルが見える状態が正解のようです。

私が増設したのは以下のモデルです。

シリコンパワー以外にも複数のメーカーが商品を用意しているようです。

NVMeのSSDを接続するのであれば、拡張カードが必要かなと。

更新: 2019/07/28

Windowsのインストール

実際に稼働状態まで持ち込んで、以下の結論をえました。

  • Windows7はそのままだとインストール不可能
    USBドライバーが不足しておりパッチ当てが必要です。
    ギガバイトが配布しているツールなどでUSBメモリを作成する必要あり
  • Windows10はそのままインストール可能
    DVDからインストールできます。
  • OS側でハードディスクのミラーリングを行う場合は、Windows10Proが必要
    BIOS(UEFI?)側で設定するのであれば、Homeでもたぶん大丈夫
  • SSDへのインストールは問題なく可能。
    最初からHDDとSSDをフル実装するとドライブの選択をミスする可能性があるので、HDDをつけない状態でインストールする方が確実です。

Windows10 Proなら問題なくインストールできます。

LinuxもRHEL7.4や7.5で問題なしとなっていたので、おそらくここ数年に出たバージョンのディストリビューションならどれでも大丈夫です。

 

更新: 2019/02/12
静音性

小細工不要、十二分に静か

エアコンの暖房運転よりも本体の方が静かです。

オフィスに設置する前提だからだと思います。

  • CPUクーラーにPWM制御ファンがついていて、きっちり制御されている
  • ケースファンは吸気12cm、排気8cmが各1つ。必要十分
  • ケースファンはゴムブッシュで固定されている。

WD Redを2台つっこんだ状態ですが、騒音らしい騒音は感じられません。

更新: 2019/02/12
コストパフォーマンス

Celeronモデルなら星4つ。

差別化のためだと思いますが、CPUの価格差とモデルの価格差があいません。

性能の高いモデルほど割高感が出てます。

 

Celeronモデルなら1万円台半ばなので、十分に割にあいます。

 

 

更新: 2019/02/12

NASか、コレか?

ディスクレスかつ4ベイのNASは、3万円ぐらいからあります。

  • NASの利点
    • HDDさえ用意すれば、すぐ使える
    • セットアップの手間がない
    • 故障時にHDD交換がしやすい
  • TX1310M3の利点
    • OSが選べる
    • CeleronモデルかつLinuxで構築なら、価格面で勝てる
    • 処理能力に余裕があるので、NAS以上のこともできる

どちらを選ぶかは、その人次第です。

 

更新: 2019/07/28
仕様と特徴

拡張を考慮しなければ十分

富士通の直販ではなく、ottoというサーバー販売業者を通じて購入したモデルです。

1月末で終売した4GBメモリー仕様です。業者は昨年の夏にまとめて仕入れてたようです。

  • CPU:Pentium G4560
  • チップセット:インテル C236
  • メモリ:DDR4−2400 ECC 4GB、メモリソケット4本(3本が空き)
  • ハードディスク:なし。4ベイ空き。ホットプラグ非対応。2本はケース底面、2本はフロントパネル中央からアクセス。
  • OS:なし。
  • 電源:250W(独自形式)
  • 筐体:タワー型。奥行き30cm程度と短い。
  • 5インチベイ:1ベイ空き。RDXというバックアップ装置向け。ガスケット(隙間を埋めるスポンジ状のパーツ)をつける前提。
  • スリムDVDドライブ。
  • RS−232C用のピンヘッダあり。オプションでコネクタの追加可能
  • TPMモジュールなし。オプションで搭載可能
  • ギガビットイーサネットは1系統。リモート管理なし
  • USB:フロントにUSB3.0が2つ。リアにUSB2.0が2つ、USB3.0が4つ。内部にあと1つあるが狭い
  • USB3.0のピンヘッダあり。メーカーはRDX(バックアップユニット)用としていますが、コネクタのピン配置は汎用っぽいので、ブラケット等で外に追加は可能かも

以下の情報がわかっています。

  • M.2 2280 SSD用スロット
    SATA形式のみ対応。メーカーオプションのフラッシュメモリが対応している旨、掲載されています。
    →動作確認とれました。SSDへのOSインストールも可能です。
  • 内部USBポート
    vmWareなどの起動用USBメモリをさしっぱなしにするためのソケットと、RDX用のUSB3.0ピンヘッダがあります。
  • CPU
    BIOSがCPUのIDを確認するらしく、ラインナップにあるのと同世代のプロセッサしか認識できないらしいです。Celeron、Pentium、Core-i3、Xeon E3−1200v6まで認識できるので、だいたいの要求には対応できます。第7世代のCoreプロセッサだと7700ぐらいまで?
  • メモリ
    Xeon以外のプロセッサならECCなしの普通のメモリでも動くようです。
  • サウンド音声出力なし
    BIOSにパッチ当てするとDP直結で外部に出せるらしいですが、USBタイプのアダプタを付けるのが妥当でしょう。
  • オンボードビデオの出力はDisplayPortのみ。
    純正オプションで変換アダプタあり。社外品でもおそらく問題なし
  • SATAポートは合計で6本。BIOS画面で確認済み。
    ただし全て割当あり。1番から4番がHDD、5番がDVD、6番がM.2 SSD。
    →→SSDをつけてしまうと、空きポートがない。SSDなしでもM.2から変換が必要
  • 上記の問題から、5台以上のHDDを内蔵しようとするとハードルと費用が急に増す。
    →→HDDは4台ぐらいまでが妥当

 

更新: 2019/07/28

WD Redの4TBを4本

Windows10 Proを使い、HDD2台ごとにミラーボリュームを作成しました。

OSによるソフトウェアRAIDが2セットになっています。

GUIで設定できるのでラクでした。

 

5インチベイにもHDDが入りそうですが、増設は簡単ではありません。

SATAポートが空いていませんし、RDXを入れることしか考慮されていません。

手間がかかる覚悟が必要そうです。

 

 

  • 購入金額

    25,000円

  • 購入日

    2019年02月09日

  • 購入場所

    otto

13人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (1)

  • jakeさん

    2019/02/16

    HDDの冷却性に若干の不安があります。
    冷却ファンからの冷風があたるのは4台のうち1台だけです。
    窒息ケースではありませんが、夏場にフル稼働はしないほうがいいかも。

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