来たか...
やはり来たか...
先日購入した萌えパッケージJVCイヤホン、SOLIDEGE HA-FD01(正確に言うと萌えパッケージなのは「HA-FD01CKSETS」という限定生産品であり、「HA-FD01」そのものは萌えとは何ら関係ない真面目な?イヤホン)。
HA-FD01は、JVCヘッドホンシリーズのハイライン、「CLASS-S」シリーズの新作イヤホン。
同社のそれまでのイヤホンと言えば木製ハウジング+木製振動板を使用した「WOOD」が代表的だったが、それに並び立つ形でリリースされた「SOLIDEGE HA-FD01」と同「02」。このうち上級モデルである「01」は、
・ステンレスボディ
・カーボンコーティングした二種の異なる素材を用いたDLCデュアルカーボン振動板
・チタンドライバーケース
というそれまでのWOODとは真逆の「硬め」の素材を用い、
・ノズル部が360度回転し、各人によって異なる耳穴の角度に対応
・音の出口であるノズル部を異なる素材でできた3種のノズルに交換可能
というギミックもあって、JVCにとって「新しい」分野に挑戦した機種だった。
その新機種には、面白いプロモーションがされた。
アニソン好き(≓アニメヲタク)とポタオデ(ポータブルオーディオ)好きは、凝り性な点が共通気質としてあるということなのか、結構な重なりがあるみたい。それを反映してか、それまでもDAPのケースや本体に、アニメキャラクターやゲームキャラクターを彫り込んだモデルや、声優やアニソンアーティストの限定音源を仕込んだもの、ゲームロゴをあしらったヘッドホンやイヤホンというものは各社から販売されていた。
それに乗ったのか?この「SOLIDEGE HA-FD01」の発売時に、オーディオ好きとしても識られる萌え絵画家、珈琲貴族画伯による、タペストリー+パッケージ+ケースを同梱したヴァージョンが限定生産販売された。それが「HA-FD01CKSETS」。
自分はそのアナウンス以前に、先行試聴会で「SOLIDEGE HA-FD01」の音を聴く機会があった。トーンコントロールやイコライザーで音をいじって自分好みの音に合わせるのではなく、様々な機器を用いて、そのイヤホンやDAPの「素の音」の違いを楽しみたい自分にとっては、ノズルの交換によって、「素」が変化するという遊べる機構に心引かれた上に、どちらかと言えば高音厨である自分の琴線に触れる凛とした響きが美しい機種であったため、しばらくして値がこなれたら買うか...とのんびり考えていたのだが、このコラボレーションモデルの案内は、その購入順序を大きく狂わせる企画だった。
でも。
その時予感があったんだよね。
珈琲貴族画伯のオリジナルキャラ、いわゆる「看板娘」と呼ばれているキャラクターは「ふたり」いる。
前回「SOLIDEGE HA-FD01」の時に書かれたキャラクターは一人だけ。短髪の青山さんこと青山澄香ちゃん。自分はふたりのうち、どちらかと言えば澄香ちゃんの方が好みなので、それでよかったのだけれど、看板娘の片割れ=白峰さんことロングの白峰莉花ちゃんが組み合わされた商品が出るんじゃなかろうかと。
で。
出ました。
組み合わされたのは、当時新製品だった「SOLIDEGE HA-FD01」に倣って?新製品イヤホンと、前企画時とクラス的に同等の既存イヤホンの2機種。ともにウッドコーン系製品。
新製品の方は試聴会に行けなかったので、パスして...というか価格的にパス。「HA-FW10000」と今まで見たことがないような桁数の型番がつけられたそのイヤホンは、JVCのウッドコーンシリーズ10周年を記念した製品で、「ビクター」ブランドを復活させたうえ、ドライバユニットを新開発し、ニッパー(ビクターのトレードマークの犬)が彫り込まれたMMCX端子部分と木製ハウジングを分離した独特のデザイン、職人が手塗りの漆で仕上げたという国産の楓無垢材を削り出したボディを持つプレミアムモデルで、市場価格18万前後の品。それに珈琲貴族画伯のタペストリー他が付属するので、その特別仕様品は199800円。さすがにそのレベルまで行くと、欲しいCIEMにも手が届くレンジになってしまうので?もう一つの方に手を出した。
それが「SOLIDEGE HA-FD01」と同じ「CLASS-S」シリーズに属する「WOOD HA-FW01」。「10000」が出る前は「WOOD」シリーズの最上位機種だった機種。「10000」以前の「WOOD」シリーズには01、02、03の3種があり、スタンダードな02からケーブルを脱着式⇒固定式にして、音響チューニング用のリングなどを省いたベーシックな03、逆にリングを増やし(材質も真鍮⇒ステンレスに変更)、ドライバーの径も換えて(10mmΦ⇒11mmΦ)、より広帯域の再生を狙ったプレミアムな01というラインアップ。その最上位の「01」に珈琲貴族画伯によるケースなどの特装を施したのが、「HA-FW01CKSETS」。
実は自分はWOODシリーズに関しては、前ラインアップのプレミアムモデル「HA‐FX1100」を持っている。そしてそのイヤホンに関しては、ものすごく魅力的な一面を持つ反面、とても音源を選ぶイヤホンと感じている。音色自体は丸めなので、ブーミーというニュアンスではないが、低音域に柔らかでかなり大きな山があり、高域側もスペック(~45000Hz)ほどには伸びを感じない。対して中音域の「ニュアンス」は感じ取りやすい音作り。ウォームで低音盛り、中音域充実というその音色から、小編成のクラシックや、ビッグバンドスタイルではないジャズ、ボサなど軽めバックの女性ヴォーカルなどは、惚れ惚れするほど良いのだが、低域が盛ってあって高域に伸びていない古めのHRや、キレが欲しいEDM系の一部などは明確に「合わない」と断言できるほどソースを選ぶ。さらに比較的パワーをかけてやらないと上手く歌わないイヤホンで、上流側がスマホなどだと真価を発揮できない。
それが新世代のHA-FW01/02/03世代になって少し変わった。音の柔らかさ、低音寄りチューニングというのは変わらないが、振動板を薄くしたせいか、低音域にスピード感が出て、コンテンポラリー系ジャンルでも適応できるようになった。3機種を比べて聴いてみた感じでは、01⇒02⇒03の順に低域の癖が取れていく感じで、同時に低域が軽くなり「味」も薄くなる印象。このシリーズは以前よりリケーブルで化けると言われていることからも、買うなら03の選択はなく、メインイヤホンとして1台持ちなら適応ジャンルが広い02、複数のイヤホン類を使い分けるのが前提ならば、より個性の際立つ01という印象だった。
その「よりWOODらしさ」を残したHA-FW01に、例によって
・描き下ろしイラスト入りキャリングケース
・描き下ろしイラスト入りパッケージ
・白峰さん等身大タペストリー
の3点を追加したのが、JVC直販の「コトSquare」で予約数限定生産された「HA-FW01CKSETS」。
ま~とーぜん予約する罠...ということで、2018年末に納品され、いつものミクウォークマン
につないでエージングしながら年を越させたのち評価。
...といってもまず外見とこの限定品ならでは...の部分を先にご紹介。
まず付属品の方だが、HA-FD01CKSETS同様、キャリングケースは標準のCLASS-Sロゴのモノに追加して、白峰さんが描かれたものが付属する(つまりキャリングケースは2つ付属する)。さらにHA-FD01と同様のパタパタ開く機構の白峰さんが描かれているパッケージが添付。ただ、HA-FD01CKSETS添付のものは、市販品のHA-FD01と同様の機構で、その表皮?を変えただけだったが、素のHA-FW01のケースにはパタパタ開く機構はないため、このセットのためだけのケースと言える。
右上のノーマルパッケージとは大きさと構造が違う特装パッケージと、白峰さんのケースが付属
そして、例によって看板娘の等身大タペストリーが添付。予約開始から二日以内に予約を入れた場合、サインが入るのは前回通り。
前回の澄香ちゃんと並べてみた。莉花ちゃんの方が3cm背が高い(差はワカラン)。
サイン入り。莉花ちゃんがFW01をSHURE掛けしているのが、通の珈琲貴族先生らしい...
そして、前回のHA-FD01CKSETSを購入し、今回もHA-FW01CKSETS(もしくは上位機種のHA-FW10000CKSETS)を購入したツワモノ?には、看板娘2人が描かれた「白峰さん&青山さん等身大タペストリー」が余分につくというおまけつき。
うーん、どこに飾るんだろ?w
さて、本体の方。ケース類以外の付属品としては5種類のシリコン系イヤーチップと2種類のフォーム系イヤーチップ、ケーブルクリップとケーブルホルダー。シリコン系のイヤーチップは「スパイラルドットイヤーピース」と呼ばれる、イヤーチップの内側(音が通る部分)にディンプルをらせん状に施したタイプで、サイズはS・MS・M・ML・Lの5種類。SMLの3サイズだとサイズピッチが大きすぎるということで、中間に2サイズ作ったという形。耳からの飛び出しが大きく、イヤーチップでしっかり重めのハウジングを支える必要があるWOOD系イヤホンにとってはうれしい配慮。フォーム系は大きめのMとLの2サイズだが、耳道に挿入するときにつぶして入れるので、これでよいのかな。
FD01とは異なるパッケージ。CLASS-Sロゴのキャリングケースが見える
イヤーチップも多いので、キャリングケースふたつは地味に助かる
シリコン系はSMLの3種に加えて、要望が高かったという中間サイズも添付
旧世代のHA‐FX1100は、良くネットなどでも収まりの悪い装着感に関して言及がある。それに対してこのHA-FW01は著しく装着感が向上しているのがポイント。重さは片側7gと変化がないが、ハウジングが短くなり、ノズルの長さも長くなった(一方ハウジング容量を稼ぐためか、多少太くはなっているが)。HA‐FX1100は重めのイヤホンで、本体の寸が長く、耳から出る部分が大きい割に、耳道に入るステムの部分が短くて、cybercatのように下向きの細い耳道を持つ人は外れやすかった(そのため、脱着式ケーブルを逆手にとって、左右のケーブルを逆に繋ぎ、SHURE掛けで使用する人も多かった←cybercartも座って聴かない時は、そう)。対してこのHA-FW01は収まりに関しては及第点までは上げてきた(重めのイヤホンのため、「良い」というほどではないケド)。SHURE掛けでないノーマル装着でも「歩こう」という気になる。より重い(10g)が、ノズル角度が自在に変えられて、さらに短寸のHA-FD01と同程度にはおさまりが良い。
FX1100と比べると明らかに短く、耳からの「ぶら下がり感」が少ない
一方ハウジング内の容量を稼ぐためかFX1100に比べハウジングは太い
またケーブルは、HA-FD01が3.5mmステレオプラグ部分までセパレートの太めの新型ケーブルを採用していたのに対して、それまでのWOODシリーズの伝統に照らして?布で被覆されたケーブル。一方、HA‐FX1100ではL字を採用していたプラグ部分はストレートになっている。
JVCにとっての「伝統」でもあるWOODの新世代版プレミアムモデルはどんな音を聴かせるのだろうか?
この項では、HA-FW01の単体評価ではなく、JVCの同世代の同格ながら方向性が異なるイヤホンHA-FD01と旧世代で比較的同じポジションのイヤホンHA-FX1100との比較も記載した。
まず、いつもの二つのハイレゾファイルから。ジャズトリオのプレイの細かいところまでよくわかる良録音吉田賢一ピアノトリオの「Never Let Me Go(わたしを離さないで)」(PCM24bit/96kHz)
は、HA-FW01では締まったウッベと切れの良いリムショットでリズムにノリが出る。シンバルはさほどに主張はしないが音像はやや大きめ。ピアノは打鍵部にマイクを近づけたかのようなアタックが出てゴキゲン。HA-FD01ではウッベは硬く、弦の音が胴の音を上回り、音量も下がる。リムショットも胴の鳴りよりリムの音が中心になり腰高な印象に。ただし、シンバルのカップ音とエッジの揺れは一番感じられ、リアリティは高い。ピアノも右手のメロディが立つ感じ。旧世代のHA-FX1100は「響き」が美しい。ウッベのガツンとした響き、スネアのボディ感も描き出しが上手い。シンバルの広がりは弱めでキラキラ感はなく、太めのスティック使っているのかな、という感じ。グルーヴィなピアノの左手とあいまって、ゴキゲン。これはFX1100>FW01>FD01か。
もう一つのハイレゾファイル、宇多田ヒカルの「First Love」を“Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.1+2 HD”(PCM24bit/96kHz)
は、FW01のエモーショナルな部分と、コンテンポラリー系への対応力が高いという特性のいいところが出た感じ。生ギターのふくよかな鳴りと弦の震えが美しく、ベースは柔らかめのアタックで存在感が大きい。ストリングスの響きは非常にきれいに奥に控え、柔らかめのヒカルの声がしっかりとフロントに在る感じ。これがFX1100になるとベースの支配力が強くなる。ただし、ややキレが悪く、ブロードな感じ。ギターは奥に引っ込み、ストリングスは奥...というか、左右に分かれてヒカルの声を取り囲む感じ。ヒカルの声は力強いが、音感バランス的には若干主張が強すぎる感じ。FD01は生ギターの指板を指が滑る音のリアリティがすごい。ベースは硬めの音だが、アタック強めになるので存在感はある。ヒカルの声に張りが出て、広がるストリングスも美しい。印象はFW01>FX1100≧FD01。
次にジャンル的には同じバラードとなる女性声優あやちゃんこと洲崎綾が自身で作詞した「空」をメモリアルフォトブック“Campus”
から。FW01はヴォーカルバランスはよい。ストリングはゴージャス。一度サビで盛り上がったあとの2ndコーラスAメロの飾らなさがたまらない。FX1100はストリングスが過剰?少しヴォーカルが埋もれ気味か。右chのギターや左chのハイハットなどはAメロではバランス良いけれど、楽器が増えるサビは飽和気味。FD01はギターが心地よく、ヴォーカルが素晴らしく浮き立つ。ベースはやや軽めだけれど、バスドラのアタックがついてくるので、低域の据わりは悪くない。左右に広いので中央のヴォーカルが埋もれない。この曲であやちゃんの歌を堪能するにはFD01>FW01>FX1100。
同じあやちゃんの歌う曲でも激しい打ち込みのデレマス曲、女子大生アイドル新田美波の健康的な色気を表現した「ヴィーナスシンドローム」
では、FD01でのバランスの良さとその美しい高音で、あやちゃんの清らかな声がストレートに響くのが良い。バスドラ連打で音飽和系のこの曲を硬めの音でいなしている。後ろで鳴り続けるシーケンスパターンの駆け巡る広さも良い。これが良かったのでファイナルアンサーか...と思いきや、FW01の優しさよ。一声目の声から柔らかく、かわいらしい。下の充実でバスドラはやや過剰目にはなるが柔らかな音になるので許容範囲。EDMテイストが悪くない。高域はFD01に比べると抑え目なので煌びやかなシーケンスパターンはやや奥に行ってしまうが。FX1100はFW01と同傾向の中音域でバックが薄い出だしの声は柔らかいが、リズムインするとバスドラが声を少しマスクしてしまう。低域の量はあるが、さらに丸い立ち上がりなのでビート感がなく合わない。好みからはFW01>FD01>>FX1100。ちなみに「ヴィーナスシンドローム」に関しては96kHz/24bitでリマスタリングした「ヴィーナスシンドローム【ORT】」というのも別に持っている。そちらの方が耳にやさしく刺激度が低くて、再生デバイスを選ばないのだが、あえて今までと評価をそろえるため、音の密集したCDグレード(44.1kHz/16bit)の音源で評価。
同じく低域多めの曲だが、方向性が違う曲としてオーケストラ曲の“艦隊フィルハーモニー交響楽団”(交響アクティブNEETs)の「鉄底海峡の死闘」
は、FW01の弦の表現が素晴らしい。繊細な高域と力のある低域がつり合い、ぐんぐん押してくる。とにかくストリングスの表現力が高く、ピチカートのはじけ方もステキ。ティンパニも胴の震えが腹にくる。旧世代WOODのFX1100も同傾向。低音の弦の表現力とティンパニの力強さが迫ってくる。比べるとスネアのロールが若干チューニングを下げたような感じとなっていて、ヘッドのアタックで攻めてくるFW01より迫力がある。シンバルは目立たなくはなるが広がりはあって、こぢんまりとはしない。FD01はブラスが煌びやかで、シンバルは華やか、スネアのアタックが強く聴感上の音量はある。一方下はやや薄い。ティンパニもへッドを叩くアタック部分は素晴らしいが、ドゥゥンという「鳴り」、はない。これはFW01=FX1100>>FD01。
定番のクラシカルロック、Eaglesの「Hotel California」
に関しては、FW01はベースラインがクリアで明瞭。サウンドステージ中央で鳴るギターのアルペジオの響きが美しい。左右のギターのシャリンとした音が心地よい。左右のパーカッションは良く聴こえ、ハイハットも柔らかいながらも存在感がある。FX1100は音の左右の広がりは大きくないが奥行きがある感じで、シンバルも刺さらない。全体的に丸めの音色となるが、Randy Meisnerのベースの響きがグッと支えて「古き良き」感じ。FD01になるとずいぶんモダンに。ギターのアルペジオもシャリンと美しく、シンバルの金物感もよい。左右に広がるギターのカッティングもキレがあり、スネアも中央でバシィと決まる。ベースは硬くてアタック中心だが、もともと音量バランスも大きいのできちんと追えるし、WOOD系とは全く違う魅力がある。これは両極端のイヤホンが音に訴求力があって、FX1100≒FD01≧FW01。
T-SQUAREのセルフカバーアルバム“虹曲~T-SQUARE plays T&THE SQUARE SPECIAL~”
から、ゲストベーシスト=日野"JINO"賢二のプレイが聴きどころの「RADIO STAR」は、FW01ではベースがグンっとくる。またドラムスのタムやバスドラムの胴の鳴りが素晴らしい。スネアのはじけ方はさほどではないが、エネルギー感あるリズム隊が、刺さらない音色のEWIのメロディーを支える。ベースとバスタムの存在感はピカイチ。スラップベースのプッシュの沈み込みとバスドラのキレは両立している。そしてピアノが美しい。FX1100にするとさらにベースとバスタムが支配的に。ただしヌケは少し悪くなる。バスドラのキレは良いが、ベースのアタックがつぶれた感じ。右chのミュート気味のリズムギターはバーカッシヴでよいが....FD01になるとスネアがスパンと抜けるのはすごく気持ちよい。ただEWIはきつめ音色で、ベースはプル中心の弾け方でプッシュの音は弱い。ただしスピード感があり、バスドラはキレっキレなので、分析的に聴くなら一番。オススメはFW01≧FD01>FX1100。
図らずとも莉花ちゃんに惑わさr...新世代WOODの良さは分かっていたので購入することになった“WOOD 01 inner”ことHA-FW01。
同社のアイデンティティともいえるWOODコーン系製品。その中でもWOOD系イヤホンは独特の音色でアピールしてきた。以前のWOODから比べると明らかに低域のスピード感が上がっていて、「曲を選ぶ」という印象が薄れたが、それでもかなりソースや上流環境と相性があるイヤホン。
ただその癖も、女性ヴォーカルのしなやかさやストリングスのボディの音、パーカッション類のボディの鳴りなどにはメチャクチャツボはまりに嵌る。「このイヤホンでなければ表せない世界」があるのはさすが。かみ合った時にはとても「しっくり」くる。でも、合わなければ全くいいところが引き出せないことも...
.....ということは莉花ちゃんってば、ひょっとして....
【HA-FW01CKSETS-W仕様】
型式:ダイナミック型
ドライバーユニット:口径11mm ウッドドームユニット
出力音圧レベル:104dB/1mW
再生周波数帯域:6Hz ~ 50,000Hz
インピーダンス:16Ω
最大許容入力:200mW
制振構造:クアッドメタルハーモナイザー
ケーブル:MMCX端子型着脱式1.2m(Y型)OFC線 布巻きケーブル
入力プラグ:φ3.5mm24金メッキ ステレオミニプラグ(ストレート)
質量(ケーブル含まず):約14.0g
付属品:スパイラルドットイヤーピース(S、MS、M、ML、L各2個)、
低反発イヤーピース(S、M各2個)、ケーブルキーパー、クリップ、
キャリングケース、描き下ろしイラスト入りキャリングケース、
描き下ろしイラスト入りパッケージ、
白峰さん等身大“どでか”タペストリー(11/8、10/9限定 直筆サイン入り)
白峰さん&青山さん等身大タペストリー(HA-FD01CKSETS+HA-FW01CKSETS購入特典)
以前のWOODの印象を覆す素直に伸びる高音域
旧世代WOOD(HA-FXシリーズ)の印象を覆す、「詰まり感」がない伸び。絶対量は少ないが。
中低音が支える芯がある音。そして弦と女声、木製打楽器が美しい。
WOODならではのオイシイところ。ただし以前のものとは違い低い方に広がっていく音ではなく節度のある中低域で、速さとしなやかさを兼ね備える。その上に来るストリングスや女性ヴォーカルが柔らかく艶やか。ウッドブロックやクラベス、スネアのリムショットでのスティックの鳴りなどは秀逸。
量とキレの両立はコンテンポラリー系ジャンルにも耐える
かつてのWOODは、低域の描き出しに癖があり、ハマる曲は大ハマりするが、合わないジャンルは全く合わないという、かなりスウィートスポットが狭いイヤホンだったが、このHA-FW01は量だけでなく、スピード感が加わったため、比較的多くのジャンルに適応する。それでも合う/合わないは激しいが。
パワーを入れないとぼやける
インピーダンスは一般的な16Ωで「鳴らしにくい」はずはないのだが、上流側のパワーないとぼけたような音になり、厳しい。また「音の広がり」が面白い。全体的に楽器の音が広がるというよりは、楽器の音自体は近くに感じられて、残響が左右の端に飛んでいく感じ。
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購入金額
46,000円
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購入日
2018年12月29日
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購入場所
JVCケンウッド公式オンラインストア「コトSquare」
harmankardonさん
2019/01/09
FW01は確かに現代的な音質に変わって,立ち上がり/立ち下がりも分離も良くなり,解像度も上がっていますね.
でも,私は,FX1100+リケーブルでの低音と独特のゆるい感じが好きです.
cybercatさん
2019/01/09
FW01は万人向けで分かりやすいけど「絶対この曲はこれでなきゃ」というのは薄い感じがします。
FX1100は当たり外れが大きいけれど、当たると場外ホームランですね。
harmankardonさん
2019/01/10
1本しか選択できななら,FW01になりますが,マルチBAとの2本持ちならFX1100を選びますね.
cybercatさん
2019/01/10