WD Red シリーズ、NAS用ハードディスクドライブ 4TB、3枚プラッタ品です。
ウエスタンデジタル社の説明によると、「動作音が静か、動作時低温を維持する、MTBF(平均故障間隔)が100万時間」などとあります。
MTBFは、HDDでは一般に30万時間とされていることからすると、設計上の耐久性は高そうです。
こちらで使用します。
3枚プラッタ
ちょうど1年前には、中古で入手できるのは、同型品でもほとんど初期型の4枚プラッタ品でしたが、今回探すと、後期(2016.12~)・現行製品の3枚プラッタ品も出回るようになっていました。
スピンドル系のデバイス(モーターや回転軸のある装置)は使用時間にともない劣化が進むし、保証のこともあるので新品を入手したほうがよいとは思いますが、使用歴が浅いのが明確なことと使用先で冗長性があるので、価格との見合いでこのあたりでよいかなと折り合いました。
プラッタの枚数が減ったということは、記録密度が上がり、回転数が同じなら読み書きの速度も上がっているはずです。しかし、NASの場合、読み書きを複数のHDDに対して同時に行うのでそのうちの1台だけが速くなってもディスクアレイ全体の性能には直ちに現れにくいのかと思います。
3万時間
NASのHDDは、普及品タイプを使用する場合、故障がなくてもだいたい3万時間で交換した方がいいのかなと思っています。
3万時間といえば、24時間稼働する装置で使用すると、3年半くらいです。
5台構成のNASで使用する場合、平均8~9ヶ月に1台の割合でHDDを交換することになる計算です。
企業組織での使用ではないので、メンテナンスをスケジュールすることはなかなか面倒ですが、できるだけのことをすることにします。
WD Red シリーズの場合は、もう少し長く使えるかもしれません。MTBFが普及品の3倍あるからといって9万時間も使えるとも思えませんが、5万時間(5~6年)くらいの使用は期待してよいのかもしれません。もしそうなら、5台構成のNASなら、1年に1台の割合で古いものから交換していけば十分なことになります。とはいえ、そうこうしているうちにNAS自体をリプレイスするとかNASではなくて別の方法でデータを保持することになるのかもしれませんが。
MTBF(平均故障間隔)のこと ~ WD Red は、5~6年使用したとき故障する確率が5%
MTBF が100万時間だからといって、1台を100万時間故障なく使い続けられるわけではありません。
たとえば、MTBF が100万時間のアイテムなら、それが100台あってヨーイドンで使用開始して、10,000時間使用したとき(100台分の延べ時間で100万時間)どれか1台が壊れる、さらに10,000時間使用するともう1台壊れる、と考えます。上記のように想定して5万時間使用するとすると、理屈では100台のうち5台が壊れるのですから、言い換えると5万時間使用するうちに故障する確率は5%ということになります。
一方、故障率曲線という考えもあって、使用開始には初期不良があって時間とともにその故障率が低下し、使用継続すると今度は劣化に伴う不具合によって故障率が上昇するというモデルです(グラフの形からバスタブ曲線といいます)。
MTBFと故障率曲線をあわせて考えると、5万時間のうちに5%の確率で故障するとしてもその故障は、あとになるほど起きやすくなることが予想されます(初期不良分は工場出荷時点である程度解消できるし販売時の保証もあったりするのでここでは考えません)。つまり、5万時間の終わりに近いほど確率5%の不幸を引く可能性があがり、5万時間をすぎるとさらに引きやすくなるし確率自体も上昇します。
なので、NASのHDDを安全に(データを失う前にメンテして)使うには、使用継続時間に対する故障確率を具体的に考えて交換予定時期を計画するのが良さそうです。5%、10%と高まっていく故障確率を受容して長期間使い続けるか、それとも故障確率の低いうちに早期に交換して不測の事態に備えるか、データの重要度と時間的経済的コストとのバランスをどこに見出すかということです。
これは、朝、降水確率を見て傘を持っていくかどうかそれぞれの事情で決めるのと似ています。
このあたりのことは、何かの資格試験に出てきそうな話題ですね。
ちなみに、MTBFが30万時間のHDDは、同様に計算すると3万時間(NASのような24時間連続使用なら3年半くらい、1日10時間くらい稼働するデスクトップ機なら5年くらい)使用するうちに故障する確率は10%になります。経験的な感覚とあっているようなあっていないような。。。
ということは、非NAS用の普及品タイプのHDDは、3万時間使えれば上出来、NASで WD Red を使用する場合は、5万時間くらいは正常稼働してくれる可能性が高いのでそれまではほぼ安心してよさそう、というのが現時点での考えです。
Seagate の BarraCuda は、デスクトップ用
今回置き換えるのは、Seagate の ST2000DM001(BarraCuda) です。
この置き換え前のHDDは、本来デスクトップPC用なのですが、NASの構築時、十分な知識・情報がなく熟慮もなしにあり合わせを使用したか、安価なドライブとして選定したものです。HDD単体の使用時間は交換直前には4万時間近くとなりましたが、これまでさいわい、エラーなく装置温度も正常範囲内で、おそらくパフォーマンスの低下もなく過ごしてきました。
ところで、NASメーカーのQNAPのサイトの互換表では、QNAPのNASに使えるHDDのリストが確認できます。そこでは、当初 Seagate の BarraCudaシリーズ も互換性ある製品に上がっていたようですが、途中から故障事例が多かったとみえ、「このHDDはデスクトップPC用だから」との理由でQNAPではネガティブな扱いになっています。
QNAPの見解では、BarraCudaは NASに使って使えなくはないが、やめといたほうがいい、Seagate なら IronWolf シリーズを使いましょう といったところでしょうか。
たしかに4枚プラッタの初期型よりパフォーマンスは上がっているようです。
初期型では、シーケンシャルのRead/Write が160MB/s 台でした。
NASへ参加させる前に 一応点検。
[オークション情報]
「
(SATA接続)4.0TB Western Digital Red WD40EFRX-68N32N0 /NASware 3.0 バージョンです。(^o^)
NASシステム用に開発された耐久性が優れたハードディスクで、SATA600、キャッシュは64MBです。
現品のSMART情報によると、使用時間は、479時間とまだあまり使っていない品物です。
メーカーから、アウトレット品かバルク品として出された品物のようで、とても美品の中古です。
Windows-7上で、NTFS形式の完全フォーマットし、HD tuneでもスキャン検査しましたが、
どちらにも不良セクタの表示は何もありません。動作に問題なく、良品と思います(^o^)
4TBのため、GPTディスクに初期化してあります、OSが Windows-7 以降なら、全容量すぐ使えます。
基本的には、ノークレーム・ノーリターンのお約束で入札お願い致します。
」
ていねいな梱包で安全に届きました。
1か所黒色の保護シールが欠損していました(冒頭の写真)。ただのネジカバーだと思います。
到着直後に気づかず、NASに設置したあと、到着時の写真を見て気づきました。機能的には影響なさそうなのでこのまま使用します。(2019/01/09)
(落札金額:10,700円 数量:1個 送料:500円)2018/12/25
同時期の新品最安:15,600円前後
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購入金額
11,200円
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購入日
2018年12月26日
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購入場所
ヤフオク・hine28cm
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