特に気に入っているというわけではないのですが、何故かMASTER&DYNAMICブランドのイヤフォンが手元に集まってきます。最下位のME01から始まり、ME03を使いつつ、遂にシリーズ最上位のME05です。
以前中野サンプラザで開催された「ヘッドフォン祭り2018 秋」で狙っていた特売品がことごとく買えなかったため、その腹いせとして買った品の一つが、このME05でした。もう一つの捕獲品WAGNUS. Chocolat Lilyは予想以上の満足感だったので、早々に紹介したわけですが…。
恐らくMASTER&DYNAMICの代理店がアユートから完実電気に移管されることが決まっていたためでしょうか。アユートで取り扱っていたMASTER&DYNAMICのイヤフォン(ME05/03/01)やヘッドフォン(MH40/30、MW60/50)が特売の目玉品として出てくることが多くなっていて、このME05もかなりの値下がりを見せたために何となく買ってきたのです。
パッケージデザインのテイストはME03やME01と同系統で、まずまずシックにまとめられています。
添付品はイヤーチップ各サイズと交換用ノズルフィルター、そして何故か拭き上げ用のクロス、お馴染みの革ケースとなります。
外観デザインはME03/01とは結構イメージが異なります。良くも悪くも普通という印象です。ケーブルは平形で、触ればそこそこタッチノイズが乗るものです。
高域は刺さらず、低域がガツンとくる
それでは音質について触れていきましょう。
これまでのMASTER&DYNAMIC製品は結構高域が刺さる傾向があったため、使い始める前にONKYO DAC-HA300で100時間ほど鳴らしてほぐしてから試聴を始めています。
試聴用のDAPは、イヤフォンのグレードを考慮してAstell&Kern AK70を使いました。
まずは何となく先日買ったLPから起こした「Scarborough Fair / Simon & Garfunkel」(24bit/88.2kHz WAV)を聴いてみました。
ギターの質感が思ったよりも良いのですが、少し2人の声が鼻声っぽく聞こえます。また、いくら何でもこんなに入ってはいないだろうという分厚いベースが印象的です。
続いて同じくLPから起こした「L-O-V-E / Diana Krall」(24bit/88.2kHz WAV)を聴いてみます。
やはりベースが妙に分厚く、またキレもさほど良くないために、この曲のようなジャズ系の音の組み立てではバランスが崩れてしまいます。ピアノやドラムの音が結構良いのは救いですが。ベースのバランスが良ければ結構好印象という質の音ではあるのですが…。
一方で「Free At Last / Chicago」(24bit/88.2kHz WAV)のようなロック系の楽曲では低域以外の音数が結構多いためか、確かにローブーストではあるもののそれがさほど気にならなくなります。
ブラスの質感はまずまず出ていますし、高域方向は下位モデルと異なり刺さりがありませんので、印象としては意外と良好でした。
その他にも、1970年代の洋楽などレンジの狭い録音の楽曲であれば低域の強調感がやや薄まり、そこそこ好印象です。これまで使ってきたME03/01がハイ上がり傾向(特にME01はかなり顕著)だったので、ME05のこのような傾向は少々意外でした。決してフラットというわけではありませんが、MEシリーズの中で最もバランスが良いのはME05でしょう。個人的にはME03に高域を抑えるイヤーピースの組み合わせの方が好みではありますが。
先述の通り、恐らく代理店移管の影響で当初よりはかなり安価に売られていることが多い製品ですから、コストパフォーマンスはなかなか良好です。通常価格なら、間違いなくAcoustic Research AR-E100や、SENNHEISERの新製品IE40 PROの方を選ぶべきですが…。
なお、現時点で新代理店となる完実電気では、ワイヤレスイヤフォンのMW07だけを取り扱い製品として紹介しています。ひょっとするとME05/03/01、MW60/50、MH40/30についてはこのまま取り扱い終了となってしまうのかも知れません。そうだとすると、少し勿体ないかなという気もしてしまいます…。
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購入金額
6,980円
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購入日
2018年10月27日
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購入場所
ヘッドフォン祭り 2018 秋 物販会場
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