「芋づる式洲崎綾 Part6」。Webラジオのキャラクターの面白さと天使の歌声のギャップ萌えですっかりファンになった洲崎綾（あやちゃん／ぺっちゃん／あやっぺ）関連。12月といえばあやちゃんのバースデイということで、それに向けてこの1年で増えてきた彼女の参加した作品や楽曲、、Webラジオのイベントやそれらの関連商品まで、幅広く芋づる式にご紹介するシリーズレビューの6回目、今回は番外編。

あやちゃんがメインキャラクターの一人「セリナ＝シャルロック」として出演した、お色気過積載ハーレム深夜アニメ、「トリニティセブン」。

もともとは2018年末の現在も連載継続中のマンガが原作だが、2014年末にTVアニメ化された。その時のオープニングテーマが本作（なのでこの項「音楽の杜」カテゴリー）。

歌うはZAQ。アニメ「中二病でも恋がしたい！」のオープニングテーマでデビューし、それ以降のシングルもすべてアニメのオープニングかエンディングなので、いわゆるアニソン歌手に分類される。ちなみに性別は女性。

彼女の特徴は、自身で曲も作るシンガーソングライターではあるが、作品によって曲調を柔軟に変えること。アニメや映画のテーマソングやタイアップ曲は、その作品の世界観を表しながら、自分のアピールも盛り込む必要がある、アーティストにとっては「縛り」が多いカテゴリーだが、彼女は歌詞がコラボ作品の世界観を表しているだけではなく、曲調もポップなのからハードなもの、デジタルなものからエモいものまでかなり幅広い。

さらにすごいのは歌声がかなり曲によってはチガウ。もともとニコ動でグループ曲のひとり歌唱などを投稿していただけあって、声音の使い分けが素晴らしい。ドスが効いた声から、カワイイ声、美しく伸びる声に、男っぽい声（男声に近いのは少し加工が入っているようだが）。それらが曲のテーマや作品の世界観によって歌い分けられている。

この作品は（ラブコメとお色気が強調されてはいるが）魔導士の戦いを描いた面もあるので、オープニングテーマの「Seven Doors」は曲調も声音もかなりハード。間奏の少々ファルセットが効いた通る声と、叩きつけるように歌うサビの落差がいい。アラタが消えた目の前で消失した聖を取り戻す．．．というのがテーマにあるので、それが歌にも織り込まれている。♪絶対／迎えにいくから(I will promise you)／つなぐ手の温度に適うものなんてない／それはきっと／黒い太陽よりも／眩しく世界を照らすだろう♪バックは魅せ方も一流の凄腕ドラマーかどしゅんたろう、アニメ界隈の作編曲家としても有名なベーシスト黒須克彦、その黒須と組むことが多いギタリスト山本陽介のバンド色が強いメンツ。キーボード系音色のプレイヤーはクレジットがないので、ZAQ自身によるプレイ、もしくは打ち込みか。かどのスピード感あるドラミングと、黒須のうねるベース、ゴリゴリしたエレキと間奏で生ギターを使い分ける山本のプレイが印象的。

「奇跡までのストレートライン」は、かわいらしい声で歌う、青春しているなーという感じの曲。声音の傾向は少し媚のある若干鼻を通したような声で、LiSAにちょっと似ているかな。ピアノとストリングスが前に出ているがビートも効いていて、アニメ曲というより、青春恋愛ドラマのタイアップ曲という感じ。♪それでも／君への想いだけが私を走らせる／奇跡までどれくらいかな／私こんなに頑張れるんだね／君がいなきゃ気づけなかった／1000回ダメでも／もしかしたらって／たった1度／私への視線を探してる♪くぅぅぅぅぅぅぅ！青春してるなー．．．

DVDは「Seven Doors」のMVとそのメイキング、あと「Seven Doors」が使われたトリニティセブンのオープニングがノンクレジット版で収められる。MVはトリニティセブンとのつながりが示唆されるような造りで、「7」がモチーフにされている。途中のラップ調になるところはカメラを回す速度を変えて、瞬間移動のような感じになっているのが面白い。

挑戦的なまなざしで歌うZAQ

アニメやドラマのテーマソングの中には作品の内容と全くかすらないようなものもあるけれど、これはバッチリ絡んでる。

かなり気分が高揚するテーマソングです。

左肩の円形のは初回特典のステッカー

【収録曲】

<CD>

1. Seven Doors
2. 奇跡までのストレートライン
3. Seven Doors (Instrumental)
4. 奇跡までのストレートライン (Instrumental)
<DVD>
1. Seven Doors (Music Video)
2. Making of Seven Doors
3. TV animation『TRINITY SEVEN』non credit opening

「Seven Doors」