レビューメディア「ジグソー」

2月の恒例行事だが、今回からの変化も

毎年2月といえば、ジャストシステムが一太郎の最新版をリリースする時期であり、特に日本語入力システムATOKを買い支えるという意味合いから、私は過去十数年に渡って毎年パッケージを購入しています。

 

 

 

 

 

zigsowに登録してあるバージョンはこれだけですが、Windows対応版リリース以降に限っても、一太郎dash2以降のバージョン(Windows 95以降用は一太郎7から。dash2は一太郎6系の簡略版)は全バージョンきちんと購入していると思います。

 

今使ってみても、ワープロソフトのデファクトスタンダードといえるMicrosoft Wordと比較するとレイアウト能力が高く、日本語文書を1枚の紙としてきちんと仕上げる能力に関しては上と思います。ただ、自分だけで文書を扱うのであれば良いのですが、かつてとは違い周囲が一太郎を持っていないことが多く文書の互換性が確保できないため、仕事用のツールとしては極めて使い勝手が悪くなってしまっているのも事実でしょう。私自身、仕事用の文書はほぼ100%Microsoft Wordで作っています。

 

というわけで、今回の更新もどちらかというと買い支えの意味合いが強いものです。最初は近所の量販店の店頭で買おうと思ったのですが、発売日に入荷している店舗が近隣には一つも無く、仕方ないのでヨドバシカメラの通販で入手しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

懐具合に極端な変化がなければプレミアムを、おまけが欲しい時にはスーパープレミアムを、どうしても金欠の時には単体版を買うのが恒例となっていて、今回はいつも通りのプレミアム版を購入しています。

 

更新: 2018/03/01
総評

パッケージ版でATOKの最新版を使うのならば必須

まずは一太郎の出来を確認してみましょう。

 

 

 

 

デフォルトの状態では、これまでのバージョンと見た目は殆ど変わりません。ただ、デザインやレイアウトはかなり細かくカスタマイズできるようになっているようです。カスタマイズの必要性が何処まであるのかは疑問ではありますが…。

 

MS-DOS版(厳密にはJustWindow版)の一太郎4.3から使っている私でも、一太郎独自の操作体系であったESCメニューなどはもはや使うこともありませんし、カスタマイズ性が向上していることはあまり売りにはならないような気もします。一太郎自体の完成度は以前から十分高く、無理矢理機能を追加・改善するべき場所を探しているようなイメージを受けてしまいます。

 

 

ただ、今回の一太郎のリリースに際して、ジャストシステムは一つ大きな発表を行いました。それは日本語入力システムATOKの最新版、ATOK2018の単体パッケージを発売しないというものです。

 

つまり、ユーザーが最新のATOK2018を使いたい場合に考えられる手段は、

 

・ATOK PASSPORTの契約

・一太郎2018に同梱されるATOK2018を導入

 

という二者択一を余儀なくされたのです。

 

まあ、実際にはATOKの単体パッケージを買っていたユーザーの多くはATOK PASSPORTに移行してしまって、パッケージの販売量が見込めないことで廃止が決定されたということでしょう。それでも都合で定額制の契約ではなく買い切りのパッケージが欲しいというユーザーもゼロではないと思われ、そのようなユーザーは一太郎を購入することでATOKを更新するということになります。

 

今回の一太郎のパッケージは、「一太郎最新版」+「ATOK最新版」という扱いであるわけで、今までよりは必要とするユーザーは僅かに増えるのかも知れません。個人的にはATOK PASSPORTの契約管理マネージャーの存在が何となく煩わしいので、重要度が低いPCはATOK PASSPORTのATOKを使い、メイン級のPCではパッケージ版を使う形としていますので、パッケージ版もやはり持っておきたいということで、今まで以上に買う意味は感じられたといえます。

 

そして先代のATOK2017で導入されたディープラーニングを活用した学習辞書ですが、運用開始当初はかなり不自然な変換も目立ったものの、ATOK2018に更新してからはその不自然さも改善されてきたように思います。突然妙な変換となって面食らうこともまだ時々はありますが…。

 

率直に言えば、2バージョンくらい前のものを持っているユーザーが、わざわざ買い換えるほどの価値はないでしょう。Windows 10サポート前のバージョンを使っているようであれば、そろそろ買い替え時かもしれませんが。

  • 購入金額

    16,200円

  • 購入日

    2018年02月13日

  • 購入場所

    ヨドバシ・ドットコム

18人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • cybercatさん

    2018/03/01

    >買い切りのパッケージが欲しいというユーザーもゼロではないと思われ、
    ここにひとり。

    ついにATOK PASSPORT移行かなーと思ってマス。
    ただ一度そうなると一太郎は二度と買わないと思われるのがサミシイですね。
    一太郎を買う意味≒ATOKを入手する、でしたから。

    ATOK+Wordで不足はないからなぁ...花子は使いやすいので買うかもしれんけれど。
  • jive9821さん

    2018/03/01

    > cybercat さん

    実際に私も普段はWord+ATOKですからね。一太郎が使いたい場面もないわけではありませんが、Wordでも何とかなってしまうのも確かです。

    私はお布施の意味でATOK PASSPORT(しかもプレミアム)を契約した上でパッケージ版の一太郎を買っていますが、そこまでするユーザーもそう多くはないでしょう。

    このリリース方式にしたということは、案外次回は一太郎を更新せずに、一太郎2018 with ATOK32というパッケージをリリースしたりして…。

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