はじめに
AMD Ryzen™ シリーズはメモリのアクセス速度による速度向上に加えて CPU 内部の CCX という「CPU コアやキャッシュを一纏めにしたモジュール」の動作クロックがメモリクロックに同期する為、CPU 自体の性能向上にも一役買ってくれる。
それ故に Ryzen™ シリーズではメモリも高速に動作する物を使用した方が良い。
OC メモリの実情
しかし世に溢れている OC メモリのプロファイルとして存在する XMP は Intel 策定の規格であるために AMD 製品に対しての最適化はされていない。つまり DDR4-3200 やそれ以上として販売されているからとは言っても Ryzen™ シリーズでそのまま動く保証も無く、思うように動けばラッキー程度だ。
もちろん JEDEC 準拠の DDR4-2400 モジュールであればそれが定格なので大体動作してくれる。
特長
そして本製品 G.Skill F4-3200C14D-16GFX は AMD 向けに最適化された DDR4-3200 メモリとして販売されており、マザーボード各社 QVL にも掲載されている製品だ。
筆者愛用中の MSI X370 GAMING PRO CARBON では BIOS 上からメモリ関連項目より A-XMP の項目から Profile 2 を選択する事により G.Skill によりチューニングされたレイテンシーで DDR4-3200 動作するようになった。
なにも小難しい事をせずとも項目を選んで反映させるだけ。
メリットとデメリット
本製品を選ぶ最大のメリットは各社マザーボードで DDR4-3200 動作の保証が多く成されていることにある。
リスクを負ってレイテンシーを詰めて検証したり DRAM の電圧を上下して探ってみたりと言った試行錯誤が不要なのである。
反面、デメリットとしては「ただただ高い」という事。購入時 33,700 円という値段で同 8GBx2 の 16GB 構成のメモリよりも 1 万円程度は高くつく。
多少高くついても簡単に DDR4-3200 動作させられる保証のあるメモリを使いたい場合、この F4-3200C14D-16GFX は最有力な候補となるだろうと思う。
メモリモジュールについたヒートシンクも形状がユニークなので見た目にも宜しいかなとも思う。
パフォーマンス
では実際、このメモリを用いることでどの程度パフォーマンスアップしたか…… というと、CINEBENCH R15 のスコアが DDR4-2933 に無理矢理 OC して使っていた時は 1,557cb だったスコアが DDR4-3200 では 1,566cb に上昇した。
CPU に関してはプレミアムレビューで提供頂いた Ryzen™ 7 1700X を定格で用いたが、この場合 CPU どうのよりもメモリ交換により得られた性能向上なので細かい事は省く。
おわりに
G.Skill F4-3200C14D-16GFX にかかるコストに見合うだけの性能向上が得られるかと言えば疑問符が付いたりするけど、少しでもトータルパフォーマンスを上げたい場合や満足感を得たいだとか安心感が欲しい場合、おおよそそのコストにも目を瞑れるだろうと思われる。
少なくとも自己満足度は非常に高いメモリモジュールだ。
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購入金額
33,700円
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購入日
2018年02月07日
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購入場所
Amazon.co.jp
kenken1581さん
2018/02/13