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東芝初のNAS用HDDの実力は如何なの?

こんにちわ、こんばんわ。Takahiroです。

先日のMD03ACA300V(東芝デバイス&ストレージ製 監視録画用HDD)に続き、今回は東芝デバイス&ストレージ製NAS HDDのレビューです。

 

8TBのNAS向けHDDの発売開始について

 

今回レビューに使う4TBモデルはまだ日本で正式に出回っていません。

2018年1月26日段階で6TB・8TBはBUYMORE秋葉原本店PCショップARKでは8TBモデルのみ扱っているようです。

しかし、4TBは在庫を持っている店舗無し!!(東芝HDD代理店のMarshalなら言えば取り寄せてくれるかも???)

 

今回はそんな東芝デバイス&ストレージ初のNAS用HDDであるMN04ACA400を使ってレビューを書いていきますのでどうぞ宜しくお願いします。

 


 

 

一部、画像等を差し替えました。(2月3日11時)

更新: 2018/02/03

東芝の国内販売シェア(内臓HDD部門)はどのくらいか?

内蔵HDDの国内販売シェアBCNアワード2018より)は

 

1位 WesternDigital(子会社HGSTのシェアを含む):49.5% 

2位 Seagate:26.7%

3位 東芝:18.3%

 

というような形になっています。

これがWesternDigitalやSeagateだったら

エルミタ・インプレス・アスキーなどが

WD RedはやっぱNAS用HDDで最強!万歳ですわ

IronWolf1ヶ月後には潤沢に供給されるみたいだから是非味わって欲しい

って感じの記事を多数出します。

この記事を見た多くの方がWD RedやSeagate IronWolf等を購入されるだろうと思います。

それだけでなく、自社でもいろんな場所で店頭イベントを行いますのでそれで存在を知るって方もいると思います。

 


 

 

一方で東芝はローンチしたよ、以上。だけなので、このMNシリーズがローンチしたこと自体知らないという人はとても多いと思います。

国内発売イベントも一切行いませんでした。 また、ツイッターなどSNSでの国内発売告知も無し。

 

そこで、NAS用HDD部門で存在感が殆ど出せていないMNシリーズがどんなHDDなのか是非とも見ていただきたいと思い、このにレビューを上げることにしました。

更新: 2018/02/03
スペック

MN04ACA400のライバルは『HGSTのDeskstarNAS(0S0_4005)』ただ1機種

NAS用HDDで7,200rpm型と言えばHGSTのDeskstarNASとなります。

そこで、MN04ACA400とDeskstarNASの簡単な比較表を作ってみました。

こうして表に起こしてみると、価格も仕様もかなり近いことが分かるかと思います。

HGSTが年間ワークロードを公開しないので分からないのですが、3年間保証ですので180TB/年じゃないかと思います。

ちなみに皆さんが見ると

『保証期間が・・・ね?(苦笑』

『しかも高いじゃん』

と思いますよね?俺も最初はそう思いました。

 

しかし!!!

 

MN04ACA400の『消費電力(アイドル時)の低さ』に注目して下さい

たかが2Wですが、24時間365日連続で稼働する前提で考えて下さい。

もし、2ベイNAS(synologyDS-218j、QNAP TS-231等)で使うと仮定すると4W差となるので年間電気代だと約1,000円弱の差になります。それが3年間で約3,000円。これなら導入コストの差分は充分に吸収出来ますし、逆に安く上がる計算になります。

更新: 2018/02/03

早速商品を見ていこう(外見)

Buffshopから届いたのは「2016年10月28日製造」の初期ロット(Rev.A0)でした。そして”Mから始まる型番のHDD”なのでフィリピン製となります。

ちなみに製造日が俺の誕生日と同じなので若干親しみが持てます。・・・・・ってのはどーでもいいですね。

 

旧型HDD(MG03ACA400→右側)を横に置いて比較してみました。

金型は同じようですが、蓋の材質が変わったのかもしれません。画像のように色の具合がだいぶ違うことがわかります。

そしてネジ位置は従来型HDDと同じ3点留め方式となっているので古いPCケースでも使いやすくなっています。新しいネジ位置タイプだと古いケースだと使いにくい場合も考えられるのでありがたいですね。

 


 

次に、「やってはいけない」行為を行います。

 

クルッと反対にして・・・・・・・・・・邪魔なものを取り払って

 

こうじゃ!!

そして、MD03ACA300Vの基板と比較してみます。

 

今回のMN04ACA400ではキャッシュメモリがSKハイニックス製128MB DRAMへ変更されていますが、メインコントローラはMarvell製のまま変更はないようです。あとは目立つところだとICがかなり増えていて、MD/MG03系HDD用の基板とは完全に別物という印象を受けます。

 

製品紹介HPや製品データシートにもある通りRVS(回転振動センサー)もMD/MG03系HDDと同じく搭載していますし発表資料通りに作ってるんだなというのが見て取れます。

 

ドコとは明言しませんが容量によってはRVSが無いなど手抜きをする上に、「手抜きをしたことに関する注意書き」をわかりにくい場所に書くなど悪質なことをする会社には東芝を見習ってほしいものです。

更新: 2018/02/03

商品の中身(データ・速度など)を見ていく

先ずはCrystalDiskInfoで確認してみます。

約1ヶ月ほど稼働させた実績があるようです。BF(衝撃によって発生したエラーレート)がカウントされていたのがちょっと気になりましたが検証に使われた中古ですからそんなもんでしょうかね。 あとはMD/MG03系HDDと同様にキャッシュ容量は出ません。何故出ないんだろう・・・?

 


 

次にAFTか512バイトNativeのどちらなのか確認してみます。

画像の通りということで「512バイトNativeHDD」でした。我が家にまた一台512バイトNativeHDDが増えました。(イラッシャイマセ-)

MN04ACA400を国内で販売していないのでNASでRAIDを組むには敷居がかなり高いことが確定しました。AFT版なら良かったんですが・・・。

 


 

そして、ベンチマークを回してみます。

今回は「CrystalDiskMark」「HD Tune」「ATTO Disk Benchmark」の3種類を使います。比較に使うHDDは前回レビューに使ったMD03ACA300Vです。 MN04ACA400の1世代前に該当するHDD+同じ512バイトNativeなので皆さんから見て、分かりやすいと思ったからです。

また、事前に断っておきますが私のPCには

SPECTREMELTDOWN対策パッチは入れていません

 


 

 

1、Crystal Disk Mark

 

左側がMN04ACA400右側がMD03ACA300Vとなっています。

MN04ACA400はMD03ACA300Vと比較してシーケンシャルRead/Write共に約18%ほど数値がアップしています。

これは明らかにキャッシュの容量アップによる効果だと思います。

しかし、4K Writeが代わりに落ち込んでいます。まぁ~NASで使う分にはこの程度の差は誤差の部類ですしそれほど大きな問題とならないと思います。

それにRev.A0と初期ロットなのでファームウェアに改良の余地はありますから、見守りたいと思います。

 


 

2、ATTO Disk Benchmark

左側がMN04ACA400右側がMD03ACA300Vとなっています。Crystal Disk Mark以上に速度差が顕著に表れています。

先ず、512バイトだと
MD03ACA300V・・・Read:14.5MB/s  Write:13.9MB/s

MN04ACA400  ・・・Read:40.5MB/s  Write:51.5MB/s

 

以上のようにMD03ACA300Vと比較して3倍以上の数値をMN04ACA400は叩き出しています

また、MD03ACA300Vが苦手としていた1KB・2KBに置ける数値でもMN04ACA400は2倍以上の数値を叩き出しています。これはキャッシュの大容量化による恩恵と言う部分もあると思いますが、制御基板の改良も大きな要因となっているのではないかと思います。

 


 

 

3、HD Tune 

 

HD Tuneで見た場合もATTO Disk Benchmark同様に数値差が出ています。

 

Minimum(最小値)

MN04ACA400・・・157.8MB/s  MD03ACA300V・・・124.2MB/s

 

Maximum(最大値)

MN04ACA400・・・205.0MB/s  MD03ACA300V・・・172.7MB/s

 

Average(平均値)

MN04ACA400・・・183.2MB/s  MD03ACA300V・・・150.8MB/s

 

AccessTime

MN04ACA400・・・8.5ms  MD03ACA300V・・・9.1ms

 

最小値で見た時は27%平均値で見た時は21%もの差をMN04ACA400は付けています。更にAccessTimeも若干ながら優勢になっています。

HDDの容量差というのも一応考えなければいけませんが、それを含めて考えてもこの差は圧倒的です。 

3.5インチHDD市場ではイマイチパッとしなかった東芝ですが、かなり力を付けてきている印象を受けます。

 


 

 

ここでもう一度、HGSTのDeskstarNASとの比較図を見ていただきたい。

MN04ACA400のHD Tuneの平均値を見ると、DeskstarNASの公称データ転送レート(202MB/s)にかなり近づいてきています。

これはかなり凄いことだと俺は思います。

HDDの本家本元IBMを源流とするHGSTに3.5インチHDD最後発の東芝デバイス&ストレージが肩を並べようとしているのです。

残念ながら日本市場だと

 

「MNシリーズの国内実績がない」

 

「保証期間の関係で購買(導入)意欲が湧きにくい」

 

「MNシリーズを販売する店が殆ど無い」

 

「店がWD RedやSeagate IronWolfばかり薦める」

 

などなどMNシリーズにとって不利な点がとても多いですが、北米市場(内蔵型NAS HDD市場)であれば保証期間も実質転送速度もライバル機種(DeskstarNAS)と同等になっているので充分戦えるものだと推測できます。

逆に低消費電力な点を活かす販売方針をとっているのなら優位になっていることも考えられます。

 

まぁデータ保存用倉庫として使う場合は若干消費電力が高めですが、NASで使用することを考えるとライバル機種(DeskstarNAS)に比べて消費電力が低めなので充分薦められると思います。

最後に・・・

東芝やその代理店に求めることはただ1つ。

 

日本市場向けHDDに北米市場向けと同様の保証を付けて売り出してほしい。

 

ただそれだけです。各種ベンチマークが示しているとおり性能面ではほぼ文句のないレベルにまで来ています。

あとは保証(=RMA)さえ付けば皆安心して購入できます、薦められます。

 

なので今後のMNシリーズの展開に期待しつつ、このレビューを締めたいと思います。見ていただきありがとうございました。

更新: 2018/02/03

使用データ・参考HP

HGST DeskstarNAS製品HP及びスペックデータ

http://www.hgst.com/products/hard-drives/nas-desktop-drive-kit

 

https://www.hgst.com/sites/default/files/resources/DS_NAS_spec.pdf

 

 

東芝デバイス&ストレージ MNシリーズ製品HP及びPRODUCT MANUAL及びPRODUCT OVERVIEW

https://toshiba.semicon-storage.com/jp/product/storage-products/client-hdd/mn05aca-mn04acaxxx.html

 

 

Amazon.com

https://www.amazon.com/

 

Amazon.co.jp

https://www.amazon.co.jp/

  • 購入金額

    7,700円

  • 購入日

    2018年01月29日

  • 購入場所

    Buffshop

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