●はじめに
AMD Ryzen(TM) 7 1800Xのプレミアムレビュー用に購入しました。
プレミアムレビューにエントリーする際に、購入予定のマザーボードしてとエントリーシートに記載し、運良くプレミアムレビューに選出されましたので購入しました。
レビューエントリー時に購入予定品を記載する時は、自分の趣味嗜好以外に入手の容易さが重要です。
プレミアムレビューの公開期限を考慮すると、入荷待ち商品は選択できません。
また、私の場合、可能であれば、時短目的もあり、秋葉原の販売店で直接購入することが多いです。(レビュー選出連絡当日に購入して帰宅する)
今回のプレミアムレビューでは、エントリーシートに記載したレビューテーマに時間を要するものが多くあったため、システム構築に時間を掛けたくありませんでした。
そういう意味では、使い慣れたメーカーのマザーボードを選択することも個人的には安心感につながります。
最近の経験では、SuperMicroのマザーボードのUEFI BIOSは、使われている言葉やカテゴリ分けが従来使ってきたマザーボードと異なり、セットアップに時間を要しました。
そんな訳で、今回は使い慣れたメーカーのマザーボードから選択したいと考えました。
AMD Ryzen(TM) 7 1800Xを搭載させるチップセットに関しては、一番制約の少ないX370チップセットとしました。
そこで、使い慣れたAsRockやASUSTekのマザーボードを中心に色々物色したのですが、ストレージ系が比較的充実したAsRock X370 Taichiを選択しました。
X370チップセットを搭載したマザーボードは、X370の機能でマザーボードの機能が差別化されることは少ないので、その他の機能を比較検討しましたが、プレミアムレビューエントリー時には、選出されるかどうかも分からないので、イマイチ熱が入らないのも事実です。
そんな中、幾つかの取扱説明書をダウンロードしてざっと目を通すと、X370 Taichiは、SATAが10ポートあり、SATAポートでのRAID構成が8ポートで行える上、M.2 SSDの制約が少なかったので、X370 Taichiを選択しました。
パッケージは、AsRock Taichiシリーズ共通のもで、背面にセールスポイントが記載されているのも同じです。
●外観/仕様
外観は、AsRock Taichiシリーズ共通デザインが施されたものですが、X370 Taichiは、バックパネルカバー部分やオーディオ回路部分のカバー、ヒートシンク等にホワイトをモチーフにしたデザインになっています。
マザーボードのサイズはATXなので、標準的なPCケースの殆どに収納することができます。
チップセットは、AMD X370が搭載されていて、PCIeが24レーンにSATA8ポートという拡張性に優れた仕様となっています。
CPUソケットはAM4で、Summit Ridge と Raven Ridge に対応したものですが、グラフィックスの出力はありませんので注意が必要です。
Realtek ALC1220を搭載した7.1ch HDオーディオで、オーディオ入出力端子には金メッキが施されています。
SATAポートは10ポートあり、内8ポートはRAID対応となっています。
2ポートはASMedia製のSATAポートで、RAID非対応です。(私は光学ドライブをつないでいます)
また、2つの M.2 SSDスロットが搭載されています。
2つのスロットの内、1つは、PCIe 3.0 x4で、最大32Gb/sの速度なのですが、残りのM.2スロットは、PCIe 2.0 x4で20Gb/sの速度しか出せませんので、RAID-0構成で速度をアップするのには不利な仕様です。
PCIe 5 (x4)使用時には、M.2_2 スロットが、無効化されますが、M.2_2スロットは、PCIe 2.0 x4なので、問題ありません。
仮に、M2_2スロットを使うとすると、大容量SATA M.2 SSDを挿す位しか思いつきません。
また、PCIe 5も多分カードを挿すことは無いと思います。
そういう意味では、私にとって満足の行く仕様でした。
また、X370 Taichiには、デュアルバンド 802.11acのWi-Fiモジュールと、Bluetooth 4.2に対応したモジュールが標準で搭載されています。X370 Taichiには、2本のアンテナまで付属していました。
Wi-Fiモジュールは、マザーボード上に垂直に立つM.2スロットに刺さっています。
OSインストール時に、MicrosoftアカウントのみでOSのセットアップが可能なので、便利です。
以前のAsRock製マザーボードでは、専用ポートやmSATA仕様のスロットがあり、そこにWi-Fi/Bluetoothモジュールを挿すケースが多く、Wi-Fi/Bluetoothカードを別途購入したりしていたのですが、最近では標準で取り付けられている(Core i7 8700Kを搭載しているZ370 Taichiも標準装備)ため大変便利です。
OSのセットアップ時に、イーサコネクタが認識されず、ローカルアカウントでセットアップしなければならないケースが多々あったのですが、Wi-Fiモジュールは、何故かOSインストール時に必ずと言って良いほど認識されOSセットアップ時にインターネットに接続できるのです。
なので、OSセットアップ時に、ローカルアカウントを作成しないで、Microsoftアカウントのみでセットアップできることは魅力的です。
余計なアカウントを作ってレジストリを汚したくないのです。
付属品は、SLI HBブリッジ,バックパネル,SATAケーブル4本,M.2ソケット 固定ねじx2,Wi-Fi アンテナx2,ドライバDVD-ROM,マニュアル,はがきです。
最近のデスクトップ用マザーボードでは一般的になりましたが、バックパネルには、USB 3.1 Gen2に対応した、Type-A及びType-Cの各端子が各々1基搭載されています。
その他には、USB 3.1 Gen1 Type-Aが6基とPS2ソケットがあります。USB 2.0を排した潔さには好感が持てます。
ただ、表現が微妙で、取扱説明書には、USB 3.1 Gen1と記載されていて、バックパネルカバーのシルク印刷は、USB 3.0と記載されています。
どちらの仕様でも転送速度は変わらないので構わないのですが、表現は統一して欲しいと思います。
PCIeスロットの内、PCIe 3.0 x16のスロットには金属製のカバーが付いていて、剛性を上げています。
重量級のグラフィックボードも安心して預けることが出来そうです。
今回は2スロットしか占有しないグラフィックボードなので全く心配いりません。
電源も16フェーズ構成で、オーバークロック時にも安定した電源を供給できます。
その他、チップセット冷却用ヒートシンクの周りには、Z370 Taichi同様のRGB発光が可能なLEDとともに、他のLEDを制御可能なヘッダ,CPUクーラー用ウォーターポンプ用ヘッダ,インテル製ギガビットイーサ等、必要充分な機能が備わっています。
また、バックパネルにC-MOSクリアボタンがあるのは、レビューを書く身には有り難い便利機能です。
特に、UEFI BIOSの新しい機能を色々な設定で確認する時など、簡単にデフォルトに戻せるので有り難いです。
最近では、オーバークロックも余りしませんので、動作しなくなってC-MOSクリアを行う機会は減ったのですが、UEFI BIOSになって、F12キーでUEFI BIOSのスクリーンショットが撮れるのでC-MOSクリアボタン共々重宝しています。
●搭載システム
CPUは、今回選出されたプレミアムレビュー対象商品である、AMD Ryzen(TM) 7 1800X
メモリは、DDR4-3000 16GB x2=32GBの G.Skill Trident Z
グラフィックスは、nVIDIA GTX1080TiをOCで搭載するGIGABYTE GV-N108TGAMING OC-11GD
起動用SSDは、インテル 760p シリーズ NVMe PCIe 3.0 x4 256MB 80mm M.2 SSD
データストレージとして、HDD 4TBx2(RAID-0),3TBx2(RAID-0)
HDMIキャプチャボードとして、プレミアムレビューさせて戴いた、AVerMedia Live Gamer HD2 (C988)を搭載しています。
●最後に
システムを組み上げて、各種ベンチマークを走らせ、フルHD動画のエンコードや4K動画のエンコード等を試してみましたが、搭載メモリがデュアルランクであっても、DDR4-3066として定格以上のパフォーマンスが発揮され、M.2 SSDでのパフォーマンスも申し分ありません。
色々試してみましたが、何れも破綻することなくAMD Ryzen(TM) 7 1800Xのパフォーマンスを充分に発揮させることができる、コストパフォーマンスに優れたマザーボードだと思います。
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購入金額
26,892円
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購入日
2018年01月19日
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購入場所
ツクモ パソコン本店
プレカリアート真面目明さん
2018/05/06
Picardさん
2018/05/06
8C16Tなので、CPUのパフォーマンスが必要な作業は、インテルコア(Core i7 8700K)より低発熱で効率よく動作してくれますが、GPUを搭載していないので、外付けGPUが必須だったり、動画エンコードが、内蔵GPUのハードウェアエンコードが出来なかったりしますので、作業に応じて、インテルとAMDを使い分けるのが良いと思います。