レビューメディア「ジグソー」

バイオレンスとキャラのシュールさのギャップが素晴らしい「亜人」

good! (グッド) アフタヌーン 第47号 2014年 10月号 [雑誌]

亜人 桜井画門
ちょっとズレているけれども、人間的にはしっかりしているようにみえる主人公・永井は、不死身の亜人と呼ばれる存在。本人には全く自覚がないまま高校まで育った彼だが、トラックにひかれた際に無事だったことから亜人であることが発覚する。
亜人に対する世間の関心と恐怖、政府と営利企業による捕獲によって人体実験されることになってしまう。
脱出した永井は潜伏し、逃避行を続けるが。
同様の体験を味わった他の亜人である田中、国家転覆を狙う亜人である佐藤達のテロを目の当たりにして、人間側に協力することになった。

バイオレンス描写の痛さと、シュールな永井達の演出のギャップは見ていてとても現実的である。目の前の殺戮に対してどんどんテンションが高くなっていく、笑みさえこぼれていくようになる主人公・永井の変化と妙な真面目さの理由は、恐らく生まれた家庭環境にあるのだろう。少しずつ物語の中で解明されていくだろう。

主人公側は圧倒的に弱いが死ぬことを恐れない。一人、また一人と殺されていくテンポの良さがとても見ていて清々しいほど。圧倒的なバイオレンスにキャラの演出力は見事。

アニメーション化されており、Netflixで見ることが出来ます。3Dアニメーションですが、素晴らしいセルシェーディングでアニメーションとして見て違和感はゼロ。むしろ迫力がプラスされて、見ごたえが増しています。今後も期待、おすすめです。

  • 購入金額

    700円

  • 購入日

    2014年09月05日

  • 購入場所

    amazon

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