レビューメディア「ジグソー」

エルトン・ジョンの集大成的ベストアルバム

私にとっては熱心に聴くというほどの存在ではないものの、アルバム数枚やベスト盤程度は持っていてそれなりに聴いているのが、エルトン・ジョンというアーティストです。

 

日本では「Your Song」(邦題:君の歌は僕の歌)などで知られる素朴で美しいメロディーの曲を優しく歌うシンガーという昔のイメージか、英国ではナイトの称号を得つつも、お騒がせでお馴染みの困ったオジさんという最近のイメージか、そんなところでしょうか。

 

当然ながら日本で知られている彼の曲はごく一部でしょう。前述の「Your Song」の他は、故ダイアナ元皇太子妃に捧げられた「Candle In The Wind」、かつてマツダ・センティアのTV-CFで使われ好評を博した「Goodbye Yellow Brick Road」、ディズニー映画「ライオン・キング」で使われた「Can You Feel The Love Tonight」辺りがぱっと思い浮かぶ程度でしょうか。

 

 

 

 

 

 

(こちらの「Candle In The Wind」は故ダイアナ元皇太子妃に捧げられたものではなく、本作に収録されたバージョンと同様にマリリン・モンローについて歌った原曲となります)

 

 

 

 

 

 

 

いずれも公式にYouTubeで公開されている映像を集めたため、かなり後年のライブ映像だったりするのですが、その辺りはご勘弁ください。

 

 

当然ながら50年近くのキャリアを持つ大物歌手ですから、英国などでは他にも有名曲・ヒット曲はいくらでもある訳で、このオールタイムベストは通常盤はLP2枚ですが、デラックス盤ではCDで3枚もの量になっています。

 

最初は私もCDで買おうと思ったのですが、レコードでアルバムが出ていない時代の曲もLP盤に収録されるということで、まずはレコードの方を買ってみることにしました。

 

 

 

 

 

 

 

ただ、最近重量盤LPでリリースされる作品が増えてきていて、それ自体は喜ばしいのですが、とにかく品質管理はもう少し何とかして欲しいところです。このレコードも開封して盤を取り出してみると、紙くずなどの汚れがかなり付着していました。再生前にかなり念入りに拭いたのですが、まだ溝に潜っているものがあるらしく、派手なノイズが発生する場所が数カ所あります。

更新: 2017/11/30
総評

選曲はまずまず、音質は無難な線

それでは収録内容をまずは紹介しておきましょう。LP盤にはデジタル音源のダウンロード権も付属しているようです。私は多分使いませんが…。

 

 

Side A
  1. Your Song
  2. Tiny Dancer
  3. Rocket Man
  4. Crocodile Rock
  5. Daniel

Side B
  1. Saturday Night’s Alright (For Fighting)
  2. Goodbye Yellow Brick Road
  3. Candle In The Wind
  4. Bennie And The Jets
  5. Someone Saved My Life Tonight

Side C
  1. Don’t Go Breaking My Heart
  2. Sorry Seems To Be The Hardest Word
  3. Song For Guy (Single Edit)
  4. Blue Eyes
  5. I’m Still Standing
  6. I Guess That’s Why They Call It The Blues

Side D
  1. Nikita
  2. Sacrifice
  3. Don’t Let The Sun Go Down On Me [Duet with George Michael]
  4. Can You Feel The Love Tonight
  5. Are You Ready For Love?

 

 

「Don’t Let The Sun Go Down On Me」は通常版ではなく、昨年急死してしまったジョージ・マイケルとのデュエットによるライブバージョンが収録されています。この曲と、先述の「Can You Feel The Love Tonight」は以前CDで買った「Love Songs」というベスト盤に収録されていて、レコードでも聴いてみたいと思ったのです。

 

さすがに収録曲の大半は、何らかの形で耳にしたことがある曲が殆どです。「Sorry Seems To Be The Hardest Word」は、最近ではダイアナ・クラールが歌ったカバー版(「Wallflower」収録)の方が耳に馴染んでしまっていますが…。

 

この楽曲のほぼすべては彼自身の作曲と、作詞家バーニー・トーピンの組み合わせで生み出されている訳で、やはり希代のメロディー・メーカーと呼ぶにふさわしい才能の持ち主ということなのでしょう。ヴォーカリストとしては初期の柔らかい声質からは変化して、太く貫禄のある声になっていますが、今のヴォーカルスタイルも個人的には結構好きです。

 

何となく買ってしまった作品ですが、聴いてみるとやはり良いなぁと感じます。

  • 購入金額

    3,980円

  • 購入日

    2017年11月24日

  • 購入場所

    ローチケHMV

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