[購入経緯]
今まで、pcm5102などTI製のdacしか経験がなかったため、今回やっと手にいれることができた。できれば、たかじんさんのdacを手に入れたかったが、今後の楽しみということで。
[再生環境]
(ハードウェア)
lightmpdでお馴染みのNanoPi-NEOとNanoPi-NEO2を使って、usb-otgを使った
イーサネット分離。電源はたかじんさんのDC-ARROW。NanoPi-NEOと
es9023dacそれぞれに分離給電。
(ソフトウエア)
buildrootでカーネル、ルートファイルシステム、ブートローダを自作。
今の私の場合、lightmpdは必要なし。完全にシステムのすべてがメモリで動作
する。NanoPi-NEOをupnpgw(upmpdcli,polipo),NanoPi-NEO2をupnpplayer
(mpd,polipo)とし、usb-otgによるイーサネット分離を実現している。
[感想]
鳴らし始めなので、ちょっと音がかたい感じがしたが、20時間過ぎたあたりからなかなかいい感じに
なってきた。pcm5102や、combo384+pcm1795でもなんの不満もなかったわけだが、ess製の
音づくりにも興味があったので、これからの変化が楽しみ。
あと、NanoPi-NEO2をupnpplayerにしたのは、NEO2が64ビットのシステムしか動かないため
64ビットの音が楽しみたかったというのが理由。
NanoPi-NEOのi2sドライバは今はLRCK,BCK,DATAしかでないが、発展途上なためこれからどうなっていくのか、これも楽しみの一つ。
ちなみに、friendlyarm提供のカーネルで普通にビルドしただけでは、384kHZはちゃんと再生できないが、私のシステムではその辺ぬかりなく、修正を加えビルドしているのでちゃんと再生できる。
(2Lからダウンロードした352.8kHzを再生させ、hw_paramsで確認済み)
[購入から3日目の感想]
イーサネット分離+分離給電(DC-ARROW)という鳴らし方では、pcm5102は高域が非常に美しく
バイオリンなども夢心地にさせてくれる素晴らしい音を聴かせてくれる。
es9023は最初、高域が美しくなかったが3日目くらいから化け始めた。エルガーのチェロ協奏曲
(yungさんのblueskylabel,お世話になってます。)なんか、ホント弦の音の素晴らしさに脱帽。
音場というのか、音像というのか、ちょっとpcm5102と違うようで、聴こえ方がいつもと違う。
演奏している方々に囲まれて聴いているような感覚に襲われる。不思議だ。
pcm5102とes9023どちらがいいなんていうのは好みの問題だが、私自身はどちらもいい。
安いものでも、ソフトウエア、ハードウエア環境を整えてやればこんな素晴らしい音が絞り出せる
というのは、感動もひとしおである。(高いものを買って音がいいなんていうのは当たり前だしね)
[ligthmpdをi2s対応させる] 平成29年9月3日追加
これはそんなに難しいことではない。最新のfriendlyarmのカーネルソース(sun8i-i2sドライバが
あるもの)を用意してカーネルオプションでsun8i-i2sドライバをチェックしてビルドし、できた
dtbファイルを適切に修正しなおし、lightmpdのものと入れ替えればよい。もちろん、config.gzは
lightmpdのものを取り出しておき、これを土台にしてビルドする。
実際に、NanoPi-NEO用lightmpdv1.04で試したことがある。(私の場合、自分でシステムを作る
ところまでやれるので、他のディストリは必要ない)
本家では対応するかどうかわからないので、興味がある方は挑戦されるとよいでしょう。
[kernel遊び] 平成29年9月7日追加
現在、mainline kernelでは、4.13が出たがこれはNanoPi-NEO2を正式サポートしている。
sun50i-h5-nanopi-neo2.dtsもちゃんと存在する。
arch/arm64/configsにあるdefconfigを使ってビルドしてみたが、成功、起動も確認にした。
ただ、sun8i-i2s.cがないためi2sドライバを組み込むのは私の力では難しい。freindlyarmのソース内の
sun8i-i2s.cや関連のソースを色々組み込んで試してみたが、うまくいかない。
あと、4.11系の話である。mainline kernelではご存知のとおりEOLであり、バージョンも4.11.12
が最終である。ただ、rtパッチはその後も更新されており、今現在はpatch-4.11.12-rt13である。
mainline kernelの4.11.12では、NanoPi-NEO2は正式サポートしていない。
従って、sun50i-h5-nanopi-neo2.dtsなどが存在しない。friendlyarmのものを無理やりもってきて
ビルドしても起動に失敗する。
そこで、見つけたのがhttps://github.com/Icenowy/linuxのソースである。
このブランチのsunxi64-4.11.yを落として上記のrtパッチ当てビルドに挑戦した。
このソースにはちゃんとsun50i-h5-nanopi-neo2.dtsなど、NanoPi-NEO2のためのソースが存在
する。defconfigは、friendlyarmの4.11.2にある、sunxi_arm64_defconfigを使った。
rtパッチは/kernel/sched/fair.c.rejがでるが、手修正で対応した。
結果はちゃんと起動し、combo384をつないでイーサネット分離の音出しも成功した。
カーネルのバージョン表示は、4.11.10-rt13である。
sunxiからの情報によると、mainline kernelの4.14系ではH3(NanoPi-NEOに採用)でのi2s対応が
アナウンスされている。楽をしたければこれを待つのも選択肢の一つ。
ちょこちょこ、暇を見つけては、i2sドライバの組込みにも挑戦したい。
[音に感動] 平成29年9月8日追加
購入してから随分と鳴らしこんだ結果、今現在は毎日その音に感動している。
venice classic radioなんかよく聴いているんだか、ほんとこんないい音を無料で聴いていていいのか?
くらいに感動する。スピーカーもTangBandの8cmフルレンジや、onkyoのD-66X(一度ウーハーの
エッジを張り替えている。)だし、アンプもPMA-390REという安いものだ。
だが、NanoPi-NEO=NanoPi-NEO2のイーサネット分離+Teradak es9023 i2sdacから出てくる音は
すさまじい。DC-ARROW2つでNanoPiとi2sdacへ分離給電を体験してからは、usb-dacに戻れない。
第1に挙げられるのが、弦の音色の美しさだ。ただ美しいだけではない。弦をすりあわせる音が
なんともリアル。バイオリンもチェロもほんとその場で弾いてもらっているような感覚に襲われる。
第2にあげられるのは、高音の美しさだ。シンバル、トライアングルなどホントにきれいに鳴る。
第3には音像というのか、音場というのか、これらが広がりを見せるため、オーケストラでも
団子状態にならず、すべてが分離して聴こえる。
最後にこれが一番の特質だが、ずっと聴いていたくなる、そういう音だ。
ついついボリュームをあげたくなる。真空管アンプを作り続けている会社の社長さんに、
いいアンプってどういうものですか?という質問に、ボリュームを上げてもうるさくないこと!
とおっしゃっていたことを思い出す。今出会っている音がまさしくそうだ。
投資額が低くとも工夫次第でこれだけの音が聴けるというのは、やはり感動に拍車をかけている。
高額のものにはやはりユーザーも期待が大きいから、それなりの音が出てきても当たり前だが
安い投資だからあまり期待していない分、出てきた音が想像をはるかに超えてくるとその感動も
ひとしおとなる。
うーん、ますます、たかじんさん設計のes9023の音も聴いてみたくなった。
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購入金額
4,000円
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購入日
2017年08月29日
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購入場所
amazon
yosyos888さん
2017/08/29
始めまして、NanoPi NEOのカーネルコンパイルで苦しんでいます。
ソースは、リンクを辿っていった百度のところからダウンロードされた
のでしょうか?
百度のリンク先の 全部文件 > NanoPi-NET > sourcesの下の
linux_4.11.2_20170706.tar.gz 等を落としてコンパイルしても、
fbconが上手く動かないようです。
他にパッチのようなものが必要なのでしょうか?
takobozuさん
2017/08/29
私が使っているのは、githubにあるものです。
https://github.com/friendlyarm/linux/tree/sunxi-4.11.y
これがおおもとだと思います。更新されるとしたらこちらの方が早いと思います。
後は、https://www.mediafire.com/folder/n5o8ihvqhnf6s/Nanopi-NEO
ですかね。たぶん、今現在は上記と同じ内容だと思います。
fbconというのがうまく動くかどうかはわかりません。
ご参考まで。
yosyos888さん
2017/08/30
小型のLCDをNaniPi NEOにつなげているんですが、armbianでは動くのに、本家カーネルだと画面が裏返しになったりして、動かないのです。