レビューメディア「ジグソー」

HDCP完璧対応しているHDMIオーディオスプリッターです

[2017/08/28更新] 切り替えスイッチの動作を追加しました。音ズレ確認用動画のURLを追加しました。

[2017/08/24更新] HDCPの対応状況を調べました。

[2017/08/23更新] 音声の遅延を測定しました。おすすめの製品です。

[2017/08/22更新] 音声の遅延(レイテンシー)確認(準備編)を追記しました。

 

 

プレミアムレビューのモバイルプロジェクター AIRXEL AXJ-800はスピーカー内蔵でHDMIケーブルを接続するだけで簡単に使用できます。

 

画像は多少暗いものの、部屋を暗くすれば十分楽しめる高画質で我が家でもおうちシアターとして活躍しています。

 

我が家ではスクリーンを少しはみ出す約100インチの画面サイズで投影していますが、画面の迫力に比べると内蔵スピーカーが負けている感じが否めません。またモノラルになってしまうのと、設置環境上プロジェクターは後ろの壁面近くに設置せざるを得ないため、音が後ろから聞こえるという若干の違和感もあります。

 

一番よく使う映像ソースはFire TV Stickなので、Bluetoothで音声を飛ばす方法もありますが、ネットの情報によるとFire TV Stickの音声コーデックはSBCのみで音質面、そして遅延が大きめらしいというマイナスポイントがあります。ただBluetoothは便利は便利ですので、こちらも試してみるつもりです。

 

今回は、Fire TV StickのHDMI出力から音声を分離して、2chアナログ(ピンジャック出力)及びS/PDIF(2ch/5.1ch)出力可能な『Neoteck HDMIオーディオ分離器(型名不明)』を購入してみました。

 

実際の使用感は..まだレビューかけるほど試せていないので後日追記しますが、今回はまず外観と使用ICなどの情報をまとめました。

 

箱はかなり簡素なタイプです。ただの段ボール箱です。

内容物は、オーディオ分離機本体、電源供給用のUSBケーブル、取説(英語/中国語)、取説和訳版です。

本体にはHDMI入出力、光S/PDIF出力、2chピンジャック出力、S/PDIFのch切り替えスイッチ(2ch/5.1ch/PASS)、電源ジャックがあります。

HDMI入力端子は、Fire TV Stickを差しても電源プラグとギリギリ干渉しない位置関係です。

中華っぽい残念ポイントは、ピンジャックが一応金メッキされているようなんですが指紋などで汚れていることです。

内部は基板1枚ですが、比較的きれいに作られていると思います。ただピンジャックと切り替えスイッチのレバー部分がケースから飛び出しているので基板がはずせなかったのですが、これはどうやって組み立てたのでしょうか?謎です。

オーディオスプリッターのメイン機能はEP91A2Eという、HDCP/EDID対応のHDMI 1.4 Repeater IIS,SPDIF,対応、4K2Kバイパス機能付き(ただしARC(Audio Return Channel)には非対応)のICで実現しているようです。pdfは見つからなかったので詳細な機能は不明です。ICの写真はスマホのデジタルズーム+2レンズルーペで撮影しました。

2chのアナログ出力は、Everest Semiconductor製の24-Bit, 192 kHz対応2ch DAC ES7144LVです。ΔΣ方式のDACですが24bit対応とはいっても、アナログ特性ではダイナミックレンジが95dB、THD+Nが-85dBというスペックですので入力フォーマットとしては24bit対応していても、DACの性能的には16bit程度でしょうか?

このHDMIオーディオスプリッターを使って、AXJ-800のオーディオ環境向上を目論んでいます。結果は後日追記します。

更新: 2017/08/29

音声の遅延を測定します(準備編)

自宅ではFire TV Stick(New)とAIRXEL AXJ-800をつないで映画やドラマをよく見ます。このHDMIオーディオスプリッターを購入したのはAXJ-800の音質向上が目的です。

 

このスプリッターを使用した場合、またFire TV StickのBluetooth機能で音声を飛ばした場合に、映像に対して音声がどれほど遅延するのか(あるいはしないのか?)を確認するために、自作の簡単な動画を作成してみました。

 

4秒ほどの動画で、画面は-2000msecからカウントアップして+2000msで終了です。

音声は2秒時点(画面では0msec)から300msec間の間、880Hz、-10dBの音がでます。

 

この動画をそれぞれのオーディオ接続環境で再生して、それをデジカメで動画撮影し、映像と音声のズレ(があるか無いか)を確認します。画面がマイナスmsecの段階で音が出れば音のほうが速い、プラスの画像で音が出れば音が遅いといったイメージです。

 

映像ソースはフリーソフト?で作成しました(その分だいぶ手間がかかりました)。

だいぶ苦労したのでざっくりと手順を紹介します。そうでもしないと苦労が報われない感じです。

 

(1)連番画像ファイルの作成

 プログラム言語のrubyと、cairo(モジュールとでもいうのでしょうか?)を使ってpngの連番ファイルを作成しました。IDEはすでに開発が止まって久しいRDEです。特にバージョン管理の必要のない使い捨てのスクリプトを書くには余計なお世話をされなくてよかったのですが、最近色々とエラーが起きて止まってしまうことも増えました。

 

出来上がった画像はこんな感じです。きちんとセンタリングされていないのが適当さを物語っています。
AIRXELのレビューの時に感じたのですが、画像のコントラストが高すぎると白飛びや黒つぶれが発生してきれいな写真が取れないので、あえてコントラストを低めにしています。

 

30fpsバージョンの場合、61枚目の画像で0msecになります。

 

(2)ffmpegで連番画像ファイルをmp4の動画に変換します。

コマンド的には↓のような感じです。

ffmpeg -framerate 30 -i TL%03d.png -vcodec libx264 -pix_fmt yuv420p -r 30 ..\LT30fps.mp4

 

(3)音声ファイルの作成

efuさんが作成されたWaveGeneと、SoundEngine Freeを使って2.0~2.3秒間だけ880Hzの音が出るWAVファイルを作成します。WaveGeneには昔大変お世話になりました。

まずWaveGeneで880Hz,-10dB,4秒間のWAVファイルを作成します。

次にSoundEngine Freeで作成したWAVファイルを読み込み、0.0~2.0sec、2.3~4.0sec間を無音にします。

出来上がったWAVファイルを、またffmpegでm4aファイルに変換します。
こんな感じのコマンドです ffmpeg -i 880Hz4sec2.wav 880Hz4sec2.m4a

 

(4)映像と音声の結合

またffmpegです。

ffmpeg -i LT30fps.mp4 -i 880Hz4sec2.m4a -vcodec copy -acodec copy LT30fpsAV.mp4

とか、こんな感じで完成です。連番画像ファイルをRubyで作ったので、ついでに15fps版と60fps版も作っておきました。

次はいよいよ実測です。(今回の更新はここまでです)

更新: 2017/08/29

音声の遅延を測定します(測定編)

さて、いよいよオーディオ遅延の測定です。

 

使用機器は、次の通りです。レビュー書いてないものが多いので歯抜け状態です。

AIRXEL AXJ-800

Fire TV Stick(New)

 

jPRIDE JPT1 Bluetooth Trasnmitter / Receiver

 

HDMI Audio Spritter(本機)

Roland MA-5 Powered Speaker

 

Panasonic DMC-GF2(ビデオ撮影用)

 

(1)DMC-GF2の音声ズレ確認

まず、DMC-GF2の音声ずれ確認です。前回の更新で使った動画は使用できないのでムービーを撮影しながらコインを落としてみました。AvcUtlで映像と音声を確認します。

↑...。 コインが落ちる前に音が出ています..(^^;
どうやらDMC-GF2は音のほうが若干早いようです。

↑次のフレームでコインが落ちたようです。

 

(2)Fire TV Stick - AIRXEL AXJ800での音ズレ確認結果

まだ測定しきれていない箇所、測定を失敗した箇所もありますが、現時点の結果を示します。

『Direct』と書かれているのがAXJ-800内蔵スピーカーの遅延、BluetoothはjPRIDE JPT1 を使用してFire TV Stickから音声を飛ばしパワードスピーカーを接続した際の遅延、最後の『HDMI Audio Spritter』はNeoteck HDMI オーディオスプリッターにパワードスピーカーを接続した際の遅延です。

 

DirectとHDMI Audio Spritterは測定できているところは全く同じ遅延量なので、オーディオスプリッターを間に挟んだ影響はない(遅延は増えない)ようです。

 

対して、Bluetooth接続では250~300msec程度の遅延が出ているようです。今回は数字がカウントアップしてゆくだけの画像だったので遅延量がどの程度違和感につながるかはわかりませんでしたが、今後映画やドラマなどをみて官能的な評価をしてみたいと思います。

 

撮影した画像は↓のような感じです。Direct(AXJ-800内蔵スピーカー)60fps、100msec後。

 

↓はHDMIオーディオスプリッター使用時の60fps、100msec後。

最後にBluetoothで60fps,267msecです。

自作動画はYoutubeにアップしたものを、Fire TV StickのYouTubeアプリで再生しました。解像度が720pでなく1280×800というおかしな解像度で作成してしまったので現在のところ非公開です。

音質的な話では、MA-5が古いスピーカーで低温が緩い感じではあるものの、やはりステレオであること、スピーカーそのものも大きいので迫力は断然あります。

HDMIオーディオスプリッターを使用すればオーディオの遅延量も変わらず外部出力化できるのでAXJ-800の音質強化には必須だとおもいます。

Bluetoothでも接続時の遅延が気にならなければ外部スピーカーのメリットもあると思います。
孤独のグルメの食事シーンだったら気にならないのかもしれません...。

 

[2017/08/28追加]

30fpsの動画のURL(Youtube)を追加してみました。

更新: 2017/08/24

HDCPの対応状況を確認しました

HDMI対応製品でたまに問題になるのがHDCP対応/非対応問題です。

 

メーカー製のTVやBDレコーダーなどでは問題になることはないと思いますが、今回のような聞いたことのないメーカー製の製品ではHDCPに対応していることを確認できないと恐ろしくて購入できません。

 

とはいえ、ネット通販で購入する場合は購入前に試してみるわけにもゆかず、ユーザーレビューと運に頼るしかありません。

 

僕がこのNeoteck社製のHDMIオーディオスプリッターを購入した際も、競合製品が多数ありだいぶ迷いました。そういった競合製品の中で、『HDMIの音声に対応していないプロジェクターでは使えなかった』というものがありました。(まるで僕が使っているEPSONのEMP-TW600のようですが、僕のレビューではありません)もちろんその製品は選択肢から即除外しました。

 

こういった、HDMI機器を接続しないと音声が出ないスプリッターというのは、おそらくスプリッター単体ではHDCPの処理ができない製品なんだと思います。外部に接続した製品でHDCP処理を行ってもらい、スプリッターはその信号を横取りしてD/A変換する仕組みだと思います。

 

さて、Neoteck社製のHDMIオーディオスプリッターのHDCPはどうなっているのか、気になったので調べてみました。


確認方法は簡単で、BDレコーダーにスプリッターだけを接続してBDレコーダーの電源を入れます。TVにはつないでいないので当然画面は確認できませんが、地デジやBSなどに切り替えればスプリッターから音声が出力されました(良かった...)。

 

こんな簡単な実験でしたが、Neoteck社製のHDMIオーディオスプリッターは単体でHDCP処理が可能であり、特にオーディオ用ではないので音質的にはどうかと思いますが、使おうと思えば単体でHDMI DACとしても使えそうです。

 

僕にとっては、EMP-TW600でFire TV Stickが使えるのがうれしいです。
スティックPCの場合も、貴重なUSBポートを使わずにオーディオ出力が追加できるのがメリットだと思います。

更新: 2017/08/23
総評

HDMIの音声外部出力化の有効な選択肢です

本文でも記載しているようにモバイルプロジェクター AIRXEL AXJ-800の音質向上(オーディオ外部出力化)のために購入しました。

 

このスプリッターを間に入れることで遅延量が増えないか心配でしたが全く変化はなく、大満足です。

S/PDIF出力の確認がまだなのでひとまず★4個にしてます。

更新: 2017/08/28

音声モード切替スイッチの動作

このスプリッターには、音声モードの切り替えスイッチがあります。(PASS/2CH/5.1CH)

 

ネット上では、他社製品含めこの手のスプリッターの切り替えスイッチには、『切り替えても音は出ているけど?』というレビューが多数です。

今回、完全ではありませんが何通りか試してみて、この切り替えスイッチの動作がわかったのでご紹介します。

結論からいうと、この切り替えスイッチはVESA DDC(EDID)の切り替えスイッチです。

(1)PASSモード

PASSモードは、HDMI OUT端子に接続されている機器のDDC情報をそのままソース側(HDMI IN側)の機器に渡すモードのようです。

ただし、HDMI OUT側の機器がHDMI音声非対応または接続されていないときにはmax48kHz、24bit対応機器という情報を返すようです。

↓の画面は、HDMI音声に対応してないhp製のモニター ZR24wをHDMI OUTに接続したときのHDMI再生デバイスのプロパティです。48kHz、24bitまで対応と表示されています。

(2)2CHモード

2CHモードでは、HDMI OUT機器のオーディオ関係のDDC情報をmax192kHz、24bitに変更してHDMI IN側の装置に渡します。(このモードでの画面キャプチャーは取っていません)

(2)5.1CHモード

5.1CHモードでは、オーディオ関係のDDC情報をmax192kHz、24bitに加え、Dolby Digital、DTSなどのデータストリーム対応の情報を付加します。
このモードではAACやDSDはどうなるの?という疑問もでてきますが、残念ながら検証できる環境を整えられなかったので不明です。

  • 購入金額

    2,499円

  • 購入日

    2017年08月17日

  • 購入場所

    Amazon

16人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • yosyos888さん

    2017/08/21

    組み立て方法は、謎ですね。
    中国4000年の歴史のなせる技でしょうか?
  • aPieceOfSomethingさん

    2017/08/22

    yosyos888さん
    コメントありがとうございます。

    基板を外すとしたらピンジャックのないスイッチ側しかないと思うのですが、
    スイッチの飛び出しもたいがいなものなので、どこか曲げるとかしないと
    取れそうにない感じです。
    部品を後ではんだ付けするとかもできなさそうですし、いまだに謎です...。

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