実家の古いオーディオシリーズ第2弾は、TEACの Ocasse(オー・カセ)です。
Ocasseとは、OPEN CASSET TAPEの略称兼愛称のようです。
『小型で簡単にテープ交換ができるという利便性が受け、大型でオーディオマニア向けだった家庭用オープンリールを駆逐したカセットテープ。しかしオーディオマニア達の間では、いまだにオープンリールに対する憧れが強く残っていたのでした..。 そう、【いつかはクラウン】のような感情が..。』
と、まぁこんなストーリーで商品化されたのかどうかわかりませんが、これもオーディオ業界がにぎわっていたころの製品です。
カセットテープなのにテープ交換時にオープンリールのような儀式がいるという、変わったカセットテープです。保護ケースに入れているときは密閉されていますが、カセットハウジングに取り付けた状態ではテープがほぼむき出しで、とてもじゃないですが屋外で使用するのはちょっと..という尖がった製品でした。
テープが1本足りませんが、元箱です。「テープ独立宣言」「テープ着脱自在」と、挑戦的なキャッチフレーズです。カセットハウジング1個とノーマルテープ5本のセットで4000弱の定価でした。購入時価格は\980でした。
さて、それでは儀式の内容を紹介してゆきます。
左側が交換用のテープ、右側がカセットハウジングです。カセットハウジングには片方だけリールがセットされていて、こちらは外すことができません。何もない方に交換用のテープをセットすることになります。
交換用テープの先端にはプラスチックの棒状の部品が付いています。この部品をカセットハウジングに固定されているリールに取り付けます。
テープを半分だけ差し込んでみた状態です。もっと押し込むと、テープリールが挟みこまれ、固定されます。
デッキのヘッドなどが当たる部分も切り欠きがありテープを通せるようになっています。
この溝にちまちまとテープを押し込んでゆくわけです。
最後に、固定されている側のリール中心近くにある切り欠きに、テープ先端の部品をセットして終了です。こんな作業、恐ろしくて屋外ではできないですよね?
あとは普通にデッキやプレーヤーにセットして再生するだけです。
Panasonicの薄膜ヘッド採用のDCCポータブルプレーヤー RQ-DP7にセットしてみました。
実家では現役です。
カセットテープ自体が一般的にはほぼ使用されない時代になってだいぶたちますが、実家では現役です。とはいえ、使うのは両親ではなく、実家に集まった僕ら兄弟と子供達です。
子供達はテープがくるくる回るのが新鮮らしく、結構気に入っているようです。
オー・カセの名のごとく、くるくる回っているのがわかりやすいし派手なのが良いのかもしれません。
交換の手間は大変ですが、『回ってる』と実感できます。
生まれた時にはカセットテープがすでに廃れていた子供世代には新鮮なようです。
しかもテープ交換なんて、後にも先にもこのオー・カセ以外にはありえません。
音質以外のオーディオの楽しさを伝えてくれています。
子供達は、オー・カセのテープ交換や、ヘッドホンに紙コップでホーン?をつけて簡易スピーカーにしてみたり、色々実験しています。ゆくゆくは高音質を追求することになるかもしれませんが、オーディオのとっかかりはいろいろと工夫をして音の変化を楽しむことだと思います。
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購入金額
980円
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購入日
1985年頃
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購入場所
ビバホーム
atsuo@tokyoさん
2017/08/13
私も 10本くらい購入した覚えがありますが、実家に置いてきちゃったのはとっくに捨てられているだろうなぁ(^^;
jive9821さん
2017/08/13
そして写真のプレイヤーがレアもの過ぎますね。カセットデッキやDATは色々使いましたが、DCCは自分で所有することがありませんでした。
aPieceOfSomethingさん
2017/08/13
3人兄弟だったのですが、オーカセは兄弟それぞれ1箱購入しました。
今残っているのは元箱あり2セット分と、ハウジングのみのものが1個です。
結構な生存率ですよね。そのせいか実家はいまだにオーディオ機器部屋があります。
もはやだれのものという区別はなく、共用で使っている感じですかね。
aPieceOfSomethingさん
2017/08/13
鋭いですね。あっという間に見つかってしまいましたがDCCポータブルプレーヤーもレアですよね。
このプレーヤーももちもの登録しようと思っていたのですが、充電器のACケーブルが、普通のメガネタイプのインレットかと思いきや、差し込み口が深くて普通のACケーブルでは届かないんです。そして専用のACケーブルは行方不明という..。
こんな姑息な手段で囲い込みしなくても...。と文句の一つも言いたい気分です。