Raspberry Pi用のケースです。今回入手したのは旧モデルで、現行品はVESAマウントが付属するようになっています。
Raspberry Pi 3は従来モデルより高性能な分、使っていると熱くなります。実際に財団公式の筐体を使った場合、デスクトップ環境にAwesome(タイル型ウィンドウマネージャ)を使い常時USBで音声信号を入力しそれをモニタするという用途では(但しオフライン環境)、筐体を触ると熱さを感じます。
今回新たにRaspberry Pi 3でサーバーを設置するにあたり、放熱性の良いケースが必要でした。そこで選んだのがこのケースです。
取り付け方
中にはケース本体、サーマルパッド、取付用のネジ、説明書が入っています。サーマルパッドと取付用ネジは、ケース本体のネジを外すと中に入っています。上側の筐体にはヒートプレートが付けられていて、CPUやLANチップをファンレスで放熱するようになっています。放熱性の良いアルミ筐体とつながっていて、全体で冷却する仕組みのようです。
なお、取り付け前に必ずRaspbian(またはその他の対応OS)をインストールしたmicroSDカードをRaspberry Pi本体にセットしておかなければなりません。なぜなら、このケースにはmicroSDスロット用の穴がないからです(USBポートやHDMIポート用の穴はあるのでこの時点では初期設定まで済まさなくてもかまいません)。産業用を想定して設計されているため、あえてmicroSDスロット用の穴を開けていないのでしょう。
産業用に密閉性を考慮した作りになっているため、下側の筐体に取り付ける際USBポート、Ethernetポートがややきつく感じるかもしれません。
また、サーマルパッドはそれほど粘着するものではないようで、乗せたあと軽く押し付ける必要があるようです。
なお、何度も開け閉めすることを前提としていないのでmicroSDの故障などで開ける必要がある場合面倒です。サーマルパッドの粘着力が弱いので開けるとずれています。私のケースでは、microSDの入れ忘れで実際に開けるにあたって、LANチップ側のサーマルパッドの端が破れてしまいました。
ただ、サーマルパッドは秋月電子の通販などで手に入るようなので過度に神経質になる必要はないでしょう。
無線にも対応
筐体には、USBポート用、Ethernet用、電源(microUSB)用、HDMIポート用、4極ケーブル(アナログ出力)用のほかに、Wi-Fi用とBluetooth用の穴が開いています。Raspberry Pi 3ではオンボードの無線機能があるので重要です。
負荷時の温度
stressという、文字通り負荷テストに使うためのコマンドがRaspbianのリポジトリに入っていたので、CPUに負荷をかけてどれだけ発熱するかをテストしてみました。
風通しがそれなりの環境で、アイドル時に30.2℃だった表面温度が、負荷をかけて温度が安定するまで待ったところ34.9℃まで上昇しました。但しこれは空調(クーラー)や送風機(空調用の送風・暖房機)が稼働中の時の結果で、送風機を停止すると38.0℃、クーラーも停止すると40.1℃まで上昇しました。
なお、参考として公式ケースでは、同様の条件(但しより風通しが良い)で、クーラーと送風気をつけた状態でのアイドル状態では筐体表面が33.5℃、クーラーと送風機を切ってCPU負荷をかける(yes > /dev/null を4スレッド)と39.9℃まで上昇しました。
一般に金属は樹脂と比べて熱抵抗が低く、ヒートプレートとサーマルパッドがあるため筐体全体が大きなヒートシンクになっているようです。
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購入金額
6,480円
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購入日
2017年07月07日
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購入場所
PCワンズ
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