タイトルの通り、戦術と指揮を学べる本。

表紙がSEGAの「アドバンスド大戦略-ドイツ電撃作戦-」の時点で内容はすでにお察しの通りである。

具体的にどんな内容かというと、実際のシミュレーション問題を解きながら、その時の戦況に最も適切な答えを出せるようにトレーニングするというもの。

作者は元自衛隊作戦参謀を務めたことのある松村劭氏。

「ビジネスに大切なものは戦術に詰まっている！」ということで、ビジネス書の振りをしているけど中身はばっちりミリタリーである。

書の序盤では戦術における基本原則を学び、その後おさらいとして一問一答の基礎演習がある。

基礎演習では、「河はどこから渡るべきか」「河川において防御する場合どの配備方式が適切か」といった個別の状況に対しどの判断が正しいかを3つの答えから導いていく。

中盤では、こちらも一問一答形式の演習だが、架空の島における戦闘を仮定し、自身が分隊長として小規模な集団の動かし方を学ぶことができる。後半はさらに大きくなって中隊などを指揮する想定になる。

戦術シミュレーションとして楽しむもよし、読み物として楽しむもよしの一冊である。