先日掲載したRHA CL750と同時に購入した特売品です。
先日ONKYO,Pioneerの両ブランドを運営していたオンキヨーホームエンターテインメントが子会社2社を事業終了としたことで、実質的にこれらのブランドを冠したホームオーディオ製品が新たに発売される可能性はほぼ無くなりました。
但しPioneer DJ(企業名は「Alpha Theta株式会社」)やカロッツェリア(カーエレクトロニクス分野)、光学ドライブ等を展開するパイオニア株式会社(オーディオでは「Stellanova」がここの製品)の製品など、既に法人が分離されていた分野ではPioneerを受け継ぐ製品は引き続き製造されるほか、スピンアウトしたTADがハイエンドオーディオを引き続き展開します。
さて、消滅してしまうPioneerブランドのイヤフォンが格安だったということもあり、ブランドの残滓を入手しておこうということで、このSE-CH5BLを購入してみました。
3.5mmシングルエンド接続のSE-CH5と、2.5mm4極バランスのSE-CH5BLが同価格で販売されていましたので、バランス版のSE-CH5BLの方を購入しています。
元々実売価格5千円前後という格安クラスの製品ですので、品質感はそれなりです。
一応1年保証と記載された保証書は添付されていましたが、どのみちONKYO,Pioneerの両ブランドのサポートは既に完全に停止されていますので、この保証書が効力を発揮することはないはずです。そういえば大手スーパーの家電売り場でPioneer製TWS、SE-C8TWが3千円そこそこで売られていたのですが、アレの保証体制はどうなっているのか気になります…。
価格内で精一杯頑張った感
最近私が使っているDAPのバランス端子は4.4mm5極ですので、この製品を直接接続することは出来ません。BriseAudio STR7-CONVを介して、Cayin N6ii/R01に接続します。
音の方はさすがに普段使っているクラスのイヤフォンと同列に語れる水準でもありませんので、簡単に触れておきます。
まず、この価格帯としてはレンジの広さは十分ですし、音場も平均的な広さは確保できています。
少しドンシャリ気味ではあるものの特定の帯域の強調感のようなものはなく、癖を感じるような傾向ではありません。数千円クラスの製品の多くは無理に低域が出ているような演出をしたり、高域に癖を持たせてキャラクターを演出する製品も少なくない中で、至極オーソドックスな音作りといえます。
ただ、より上位の製品と決定的に違うのは一音ごとの質感で、ヴォーカルでも弦楽器でも、ナチュラル感が乏しく常に作り物のような印象を醸し出してしまうということです。また、高域方向はどうしても金属的な質感はほぼ表現できておらず、出ているだけという印象を受けてしまいます。
それでも、ごく普通に5千円前後で購入できてバランス接続に対応している訳で、十分に意欲的な製品だったのは確かでしょう。個人的には1,000円で購入してこの音であれば、特に文句は言わないという位の満足感はありました。
国産ブランドのイヤフォンでもこの価格帯の製品はいくつもありますが、その中でバランス接続対応というと結構限られてきます。当時のライバル製品は茶楽音人のCo-Donguri Balance程度だったでしょうか。そう考えれば手堅くまとまって良く出来ていたのではないかと思います。
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購入金額
1,000円
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購入日
2022年03月19日
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購入場所
eイヤホン
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