先日、用事があって100均ショップのセリアに行った際に、その店舗には普段は置かれていないタイプのイヤーピースを見つけました。パッケージに外寸が書かれているのですが、メジャーブランドの品と比べると少々中途半端なサイズであることに興味を惹かれました。
軸径5~6mmに適合と書かれていて、普段使うことが多い、茶楽音人のSpinFitの標準サイズに比較的近い径となっています。SpinFitは厳密に言えば4.5~5.5mmで、確かにほんの少しこちらの方が同じイヤフォンに使ったときに緩く感じられました。
構造的には割合オーソドックスなシリコンタイプのものですが、軸部分がやや固めである一方、外周部分はかなり薄手となっています。
一応S、M、Lというサイズで表記されていますが、Sに当たるものは他社でいえばXSというべき小ささです。私は普段SpinFitでいえばSを使うのですが、このSはさすがに小さすぎました。よって、この後の試聴にはMサイズを利用しています。Mも他社と比べれば少し小さいかも知れません…。
特別良いわけではないが、安さはメリット
この軸径のイヤフォンで私が最もよく使っているのは、実はSENNHEISER IE80とほぼ同じ形状の某イヤフォンです。IE80と全く同じ音質というわけでは無い(片側だけ本物を持っていますので、左右にそれぞれつけて音質比較が出来ます)のですが、実売価格を遙かに超える音質を誇っていますし、IE80用のケーブル等オプションが使えるので、使いこなしも楽しめるのです。
そこでこのIE80もどきで試聴をしてみました。
装着位置がビシッと決まるSpinFitと比べると、なかなかベストの位置で収まってくれないのがまず気になります。軸が硬い割に周辺部が薄手で柔らかすぎるので、どうしても耳の中で位置が定まらない部分があります。
ケーブルをSHURE掛けにして位置を追い込むことで、何とかベストと思われる装着位置は見つけ出せました。その結果をいうと、意外と悪くありません。
穴の開口面積が大きめで、外周部が薄いため、あまり高域方向が吸われること無く耳に届くという印象です。全く吸わないわけでも無いので、刺さらない程度に上手く減るという感じでしょうか。外周部の構造から密着度があまり高くないのですが、位置がきちんと定まれば低域の厚みや力感も充分に感じられます。
このIE80もどきはややヴォーカル帯域が薄くなる傾向があるのですが、位置がきちんと決まったときにはその弱点があまり気にならない程度に出てくるようになるのは大きなプラス要素です。
さすがにSpinFitと比べると装着感など劣る部分は大きくなりますが、上手く装着出来ているときの音質はさほど見劣りしません。実売価格で1/10ということを考えれば十分なクオリティーではないでしょうか。このIE80もどき標準添付品の代わりには充分なりそうです。
強いていえば、他社並のサイズでSが入っていればより良かったのですが…。
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購入金額
108円
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購入日
2017年04月13日
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購入場所
セリア
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