現在、既に Ryzen 7 1700 に乗り換えてはいる物の Ryzen デビューを果たした CPU なので当時取得したデータを元に簡単にレビューとして残しておく事とした。
Ryzen 5 1600 以前には FX8350 を使用していたので主にその比較がメインとはなるが、Ryzen 5 1600 が持つコスパの良さが光る物かなと思っている。
※本レビュー中にオーバークロック (OC) の表記があるが、オーバークロックは自己責任の下で行うべき物であり、失敗による損害その他諸々に対する責任も自分自身で追わなければならない。要注意だ。
Ryzen 5 1600 関連の写真
パッケージ
ヒートスプレッダ
1,331 本のピン
リテールクーラーは Ryzen 5 1600 付属品の場合 LED 無しなので光らない。
コアプレートにはグリス塗布済
マザーボードにマウントの図
生まれ変わった AMD を見た
CPU 性能評価には 3DMark と CINEBENCH R15 を用いて見て行くことにする。
3DMark はグラフィックのベンチマークだが Physics や Combine といった CPU を使ったパートが存在し、ブレも少ないために個人的に良く採用している。
CINEBENCH は言わずと知れた CPU によるマルチスレッドなレンダリング性能を見るベンチマークソフトである。
取得した Ryzen 5 1600 のベンチマーク結果は次のマシン構成にて得られた物となる。
比較している FX-8350 の環境は以下画像のスペックより CPU, M/B, メモリの 3 点のみ異なる。
3DMark
以下、得られたデータをグラフ化した物を掲載。
今回は CPU の性能を見たいので主に Physics と Combine のスコアに注視して欲しい。
Physics が CPU の演算を用いたレンダリング、Combine は CPU+GPU によるレンダリングを行っている為だ。
※グラフ中の Physiscs は誤字。正しくは Physics となる。
Ice Storm の DX9 レベル相当で描写されるテストでは CPU が GPU の性能を出し切れていなかったようで、Physics スコアに比例して Graphics のスコアも上昇した。
それ以外のパートでは主に Physics が伸びることにより Combine も微増し、全体的な Score の上昇に繋がっている。
FireStrike の Physics では FX-8350 を OC した物よりも Ryzen 5 1600 定格が 1.85 倍のスコアを出しているのが驚きだ。それだけ CPU 性能が上昇したという事になる。
CINEBENCH R15
Ryzen がリリースされてからは CINEBENCH R15 が何かともてはやされる時代になったと感じる。手っ取り早くブレも少なく相対評価にはもってこいなのかなと思う。
こちらは Ryzen 5 1600 の定格動作と 3.6GHz へ OC した物の結果となる。グラフ中には履歴として FX-8350 各種設定で行った結果も入っているので参考までに見て頂ければと。
定格動作でも 1,100cb に近い値を叩きだしているので、グラフ中にある FX-8350 @4.3GHz の 663cb と比較するとそれはもう破格な性能であると見ただけで分かる。
輝くワッパ
FX-8350@4.3GHz と Ryzen 5 1600 定格、更に Ryzen 5 1600 を 3.6GHz (Vcore 1.20V) に OC した場合の消費電力を 3DMark FireStrike Extreme, Prime95, HEVC エンコード時に計測した。
取得した消費電力値はワットモニターにて一瞬でも示したピーク値を採用している。これら負荷を与えているときの平均消費電力は 5~10W 程度下がる。
FX-8350 は OC で常用していたのでどのシチュエーションに於いても 100W 以上軽く下がる Ryzen 5 1600 のワッパには口元がにやけてしまうレベルの喜びを感じた。
特に Prime95 で発生する CPU の超高負荷状態に於いては定格の場合半分以下だ。それでいて演算性能はグッと上がっているのだから堪らない。
コストパフォーマンスは抜群だが OC の伸びしろが無い
ワットパフォーマンスを求めるのであれば OC すべき点は無いが、色々と手を出して遊びたい場合には OC が定石。
しかし Ryzen 5 シリーズともなると選別漏れを経て下りてきたモデルとしか思えないような感じに OC 耐性が低く、同じクロックなら上位モデルや X 付きモデルよりも Vcore を要するようだ。
その為 Ryzen 5 1600 は軽い OC 程度にとどめて割り切ったお手頃な多コア高ワッパマシン用に使って見ると良いだろうと思う。
6 コア 12 スレッドともなると普段は手持ち無沙汰な感じになるだろうと思うかも知れないが、実際に使って見るとだいぶ余裕を持って使えるのでコアは多いに越したことは無いなと思うようになるハズ。
こんな CPU が 2 万円台前半で手に入ってしまうのだから長年 Ryzen を待っていた甲斐もあったという物である。
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購入金額
24,980円
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購入日
2017年06月09日
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購入場所
NTT-X
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