スガシカオ。今年芸歴20周年を迎えるファンク系J-POPシンガーソングライター。メジャーデビューして何度もヒットを飛ばし相当の売り上げもあったのに、自分の音楽を見つめ直すため一度インディーズに潜って手弁当で各地を周りライヴを開いて音楽に向き合った男。
そんな彼がメジャー復帰盤“THE LAST”
をひっさげてのコンサートツアー“THE LAST”の会場で販売した「LIVE BOOTLEG」。(おそらく)2015年12月9日に大阪・Zepp NAMBAで行われた「ライブ・ツアー2015~生ライブ試聴会&FUNK PARTY~」の第一部、「生ライブ試聴会」の部分がMCも含めて収録されている。これはその翌年の2016年1月20日にリリースされたオリジナルアルバム“THE LAST”の露払いであるとともに既にもうライヴとして進化している部分もある面白い出来。
FUNK FIREを母体とする気心の知れたライヴメンツ(ベース:坂本竜太、ドラムス:岸田容男、ギター:JUON、キーボード:Pochi)での演奏が熱い。
「あなたひとりだけ 幸せになることは 許されないのよ」は音の新鮮さにドキッとする。スネアの皮鳴りが強い軽めの音とクリスピーなクラビの音、ワウバリバリのギターの音がハッキリクッキリ空間と時間を切り取り、そこにスガの声が♪私たちの物語はこれでもう終了ですか・・・/Yeah/あなたひとりだけ/Yeah/幸せになることは/Yeah/許されないのよ/Yeah/そんなことわかってるでしょ♪と割り込む。
「愛と幻想のレスポール」。その前のMCで(このライヴは「生LIVE試聴会」なので歌詞がバックスクリーンにデカデカと出る)「いつもはこんな声で歌っているので目立たないけれど、放送禁止用語がうしろにバーンと出ますから」と言ったこの曲は、ヘヴィなファンク-歌詞はここには書かないw-。ベースの坂本とドラムスの岸田のリズムがファンキィ!オリジナルアルバムの打ち込みのタイトさは完成度は高いんだけれど、それとは別の魅力。こういう暑苦しい王道ファンクはやっぱ人、だな。
以前スガが「海外音楽武者修行」と題してロンドンなどの現地ミュージシャンと曲作りをやった際、その「ハワイ編」で世話になりその後も親交を続けている友人が、末期癌を宣告されたので逢いにいったがロクでもないことしか言えなくて、帰りの飛行機で悔しくて書き殴った詞が元という「真夜中の虹」(演奏前のMCによる)。ハイスピードなスラップベースに載せて彼の想いが綴られる。♪サヨナラさえ言わなきゃ/お別れからずっと逃げ切れるかな・・・/ぼくのナメクジ色の心を/現実はメッタ切りにした♪
オリジナルアルバムよりも「音」という意味では薄いしレンジもナローだけれど、やはりメッセージはライヴの方が届く。そんなライヴの良さが「新鮮な」状態でほぼタイムラグない形で味わえる作品。それは後世に?残すよういろいろなライヴからベストテイクを集めた「ライヴアルバム」とは少し違う「チェキの良さ」がある。通販とライヴ会場のみで扱われるこの「海賊盤」は、開けたての新酒のような芳しくそして荒い音楽が味わえる品です。
【収録曲】
<生LIVE試聴会 at Zepp Namba>
1. ふるえる手
2. 大晦日の宇宙船
3. あなたひとりだけ 幸せになることは 許されないのよ
4. オバケエントツ
5. 愛と幻想のレスポール
6. 真夜中の虹
7. アストライド
・歌詞カード付ライブフォトポスター封入
・Zepp Namba公演 復刻ダミーチケット封入
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購入金額
1,500円
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購入日
2017年02月26日
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購入場所
スガフェス EXTRA 〜アコギ侍の宴〜 会場物販
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