ギリシャのMEROS ROSIN社製が製造する、二胡用の松脂です。
スタンダードサイズと、ミニサイズがあります。
私の購入したのはミニですが、スタンダードと配合が違う可能性があります。
ミニでも10年以上はもつと思われるサイズです。
MELOSは松脂を製造するメーカーとしては異色というか、会社として本来あるべき姿というか、職人魂あふれた会社です。
主な特徴をあげますと、
・社長はプロチェリスト
・ギリシャ産原材料使用
多くの松脂メーカーは中国産原材料を用
・奏者のプレイスタイルにあわせた松脂を多数ラインナップ
輸入されてないものもかなりの種類あるそう
金融危機でかなり印象の悪かったギリシャですが、こういった超一流の製品を作る志の高い会社や人もいるのだと知って驚きました。
バイオリン用松脂でいうところの、ミディアム~ダークくらいの色ですが、実際はライトより硬いです。
というより、精製度が低くより生の松脂に近いといったほうがいいでしょうか。
いびつな形から、大量生産ではなく手作りで作っているのだと思われます。
気泡は一切入っておらず、生産技術はかなり高いようです。
ヨーロピアンなサウンド香る
バイオリン、チェロなどのヨーロッパ系楽器はピュアなサウンドを追求してきた楽器ですから、それら用の松脂もピュアな音になるよう調合されています。
一方、二胡は雑多で温かみのあるオーガニックな音が持ち味の楽器ですから、松脂にもヨーロッパ系の楽器とは真逆の特徴が要求されます。
表面的には一生懸命オーガニックなサウンドが駆け抜けますが、地盤はヨーロッパ的なピュアなサウンドで固められているという、なんとも不思議な音がします。
松脂と弓がなじむと、だいぶ緩和されます。
二胡は内弦(手前の弦)の音を綺麗に鳴らすのが非常に難しいのですが、この松脂に変えたとたんとても美しい音になって驚きました。
グリップ力が桁外れ
通常、松脂は柔らかく調合するほどグリップ力が強くなります。
つまり現に弓を押し付けなくても音が出やすくなります。
しかし二胡の場合、グリップが強いから弦をきちんと捉えるというわけではありません。
特に内弦(手前の弦)を弓の先端で弾くときは顕著で、松脂のグリップ力の強弱関係なくツルツル滑っていました。
この松脂は、純度が高い=硬い にもかかわらず弦をとらえる力は圧倒的で、弓先端でもグイグイ弦に食らいつきます。
いままで使った松脂のなかで同様の特性を持っていたのは、唯一中国製の松脂でした。
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購入金額
1,790円
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購入日
2017年03月18日
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購入場所
ムジカアンティカ湘南
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