cybercatは以前バンドをやっていたからか、ネットで「歌ってみた」「演奏してみた」のジャンルを見ることも多い。そこで特にボカロ系の楽曲には「出逢い」が多いのだが、プレイヤーとして気に入った人も何人かいる。自分がかつて演っていたドラムのプレイヤーで気に入っている人も多い。
その中でもお気に入りで3本の指に入りそうなのが、「3110」こと齋藤さん。回すスティックと足技のキレ、そして何より理想的な姿勢から繰り出される安定感バツグンのビートが素晴らしい(一例↓)。
「回し」と足技が光る「【叩いてみた】革命デュアリズム」
そんな彼が所属しているバンドのCD。
ネットで知り合ったプレイヤーが集まったバンド、「むかしばなし」。ギターで全楽曲を手掛けるのが丸山だるま(MARUDARUMA)で、彼の投稿する曲に惹かれて「バンドやろーぜ」と言ったのが例のドラムスの3110。これに生主で「弾いてみた」投稿も多いベースのOK、ヴォーカルの石敢當(いしがんとう)が加わったのがむかしばなし(このミニアルバムリリース当時はさらにギタリストとしてグシことグシミヤギヒデユキが参加していた)。
手数が多い3110、「スラップで脳漿炸裂ガール弾きまくってみた(五反田通過)」のOK、「『裏表ラバーズ』を加速して歌ったら歌じゃなくなってた」の石敢當と「速い系」のメンツが集まっているので、そっち方面一辺倒かな...という気がしていたがそうではなかった。メンバー全員曲も作れるのでもっと統一性がないかなと予想したが、「むかしばなし」としての楽曲は丸山だるまが一手に引き受けるので彼のカラーに染められている。どことなく「じん」
の楽曲を人で再現したようなストーリー性のあるラウド系のロックが並ぶ。
トラック1の「intro」が曲と言うより語りなので、実質的な一曲目が「浮遊計画」。アルペジオ系の印象的なギターリフとタムを使った疾走感あるリズムが印象的。途中に♪カメラの中で君が/浮遊している♪というセリフがブレイク中に挟まれるのがちょっとありがちアレンジ?
一番キャッチーなのが「ホコロビシロガールズ」(この曲は速いw)。印象的なギターのリフと音数の多いバック、覚えやすいメロディラインがいい。特にブリッジ部分で、生ギの演奏になるところがアクセント。復帰時のハーモニクス気味の“シャリーン”というコード一発が効いてる。
語り調のAメロとキャッチーなサビ、淡々としたブリッジ1、別のメロディのブリッジ2と曲調がコロコロと変わり、サビ以外は2度と出てこない構成が面白い「スカート」。♪目が覚めた/病院の/白い壁/痛いんだ/人の気も/知らないで/電話なんてしないで♪♪首が絞まるよ/首が絞まるよ/首が絞まるよ♪と歌詞は昏いのに、何処かオープンでカラッとている雰囲気が独特。
もともとは丸山の作品発表のために組まれたバンド、という意味あいが強かったようだが、その後も活動を続け、その後フルアルバム、昨年には2ndミニアルバムと順調にリリースを重ねている。最近の曲を聴くと「ホコロビシロガールズ」系のキャッチーなのが多くてイイカンジかな。機会があれば次に進んでみようと思います。
【収録曲】
1. intro
2. 浮遊計画
3. デッドレッドガールズ
4. ニビョウカン
5. ホコロビシロガールズ(World Skirt Ver.)
6. あいからかいあ
7. スカート
「ホコロビシロガールズ(World Skirt Ver.)」
むかしばなしOfficial Site
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購入金額
2,160円
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購入日
2016年11月12日
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購入場所
Amazon
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