geanee製のWindows10 mobile搭載スマートフォン。
デフォルト色のブラックを含め、六色分の交換用カバーに傷防止フィルムまで付属して、お値段は驚きの税込4980円也。
2017/01/14現在も、NTT-Xストアにて販売中。
・・・まあ、ここまで安いと流石に「なんか爆弾あるんだろ?」って思っちゃうのが人情だし、実際にいくつか問題点はある。
それでも私の感想としては「これ、元の値段(12800円)で買ったとしても、損したとは思わなかっただろうなぁ・・・・」だったと言っておきたい。
そう、悪くないんである。というか、十分に使える商品なのだ。
使う目的を「割り切っている」場合において、こいつは十分に合格点なのである。
問題なのは、この価格帯の商品に対し「どこまでの機能を求めるか」だと思う。
つーか、元値12800円の商品を「一括で買えば6万超える高級機」と比較して、それは正しい評価かと言われたら、誰だって否と答える。
この商品の問題点を先に述べてしまうと、それは「出来る事が限られている」ことだ。
理由の一つ目は、ローエンド帯であるが為に商品自体の性能が低いこと。
理由の二つ目は、Windows10 mobile機であること。
後者の理由は「流石に酷くねえか?」って思わなくもないんだけども、事実は事実なのでこう書く。
Windows10 mobileは、現時点で「出来る事が限られるOS」であることに、疑う余地がない。
はっきり言って「市場で出遅れた結果、アプリが少ない」状態をMSが解消出来なかった時点で、完全に「詰んでる」から、この点をどうこうしようとか既に手遅れだ。
もし、これがどうにかなってるなら、WinRTは消えてない。
Project Astoria(AndroidアプリをUWPとして動作させるエミュレータ)だって存続しただろうし、Project Islandwood(iOSアプリをUWP向けに出来る開発環境)だって、もっと騒がれても良さそうなもんだが、実際にはお寒い限り。
MS自身が「ARMで動くフルスペックWindows10」なるものを作り、x86向けアプリをエミュで動かすという方向にシフトするという180度回頭をかました時点で、こいつが投げ売りされたのも、つまりは「そういうこと」だろう。
閑話休題。
いきなり酷い話から始まってしまっているけども、実際の商品については十分満足している。
こちらが、製品本体。
画面サイズは4インチ、解像度は480×800で、TN液晶を採用している。
TNということで、覗き込む角度によっては殆ど見えないんじゃないかと思ったが、実際には「上から覗き込む」か「かなり急角度の下側から覗き込む」場合を除いて、それほど気にならなかった。
確かに、陽光の下だと角度により一気に見辛くなる場合もあったが、画面輝度の調整で十分対処出来たし、視野角制限は「普通に使ってたら殆ど起こりえない」状況でのみ発生する現象なので、実用上の問題はほぼ無い。
表示については、解像度の低さの割にはそこそこ綺麗。
画像は一部厳しいものもあったが、文字が読みづらいということは全く無かった。
製品の付属品一式。
マイクつきイヤホン、ACアダプタ、microUSBケーブル、液晶保護フィルム、完全日本語マニュアルに予備カバー二つが付属している。カバーについては、本来はブラックが標準装着状態で届く。
なお、写真には液晶保護フィルムが含まれていないが、写真を撮る前に貼り付けしようとして見事に失敗したせいなので、実際にはちゃんと付属(割と普通の品質のやつです。専用設計)する。
このカバー、樹脂製で結構ペラペラなんだが、お陰で取り外しは容易。
カラーは白い樹脂に塗装されているだけだが、そこまで塗装品質は悪くない。(良くもないけど)
また、今回NTT-Xストアの購入特典として、別売の予備カバー三枚組も付属していた。
こちらのほうが、幾分か塗装品質が良い気がする。
付属のイヤホンは、正直「付いてます」レベルの見た目ではあるが、音割れがするなど品質的な問題は特に見られない。
マイク感度もごくごくマトモなレベルであり、実用上の問題は無い。
ACアダプタは結構いい感じの見た目だが、性能は0.2A供給と標準クラス。
一応、台湾製の模様。
説明書は、きちんと日本語表記のものが付属している。
割ときっちりとした出来であり、これ一冊でほぼ操作系と設定方法はわかる。
なんとなく価格相応の雰囲気が漂う製品概要ではあるが、安全性が問われるACアダプタ含めて十分に「ちゃんと日本向け」に作られているので、使っても大丈夫かどうか分からん技適無しの中華スマホなどと比べれば、圧倒的な安心感はある。
また、これはWindows10mobileの恩恵ともいえるが、思った以上に使いやすい。
敷石型のアイコンは選択範囲が分かりやすく、また一定の情報を表示してくれるので、AndroidやiOSの通知欄を眺めるのと異なり、「そのとき必要な通知」だけが一発でわかるという利点がある。
たとえば、このように「いま届いてるメールは26通、最新のメールの概要は通販の確認(OCW)」と、画面を見るだけでわかる。
このほかにも、スカイプやSNSの通知があれば誰からのメッセージで、どんな内容か表示されるし、ニュースも天気もタイル部分に表示されるので、ぱっと確認するだけならアプリの起動も要らない。
このあたりの機能をAndroidで実装する場合はガジェットが別途必要だし、iOSに至っては無理だ。
スタート画面のカスタマイズ次第ではあるが、必要度に応じて上の方にタイルを置いておけば、画面表示するだけで、必要な情報がさっと手に入ることもある。
また、標準添付のメールアプリからして、プロバイダ提供のPOP3メール、Gmail、Outlook、YahooMailなど多数のメールに対応している上、QWERTY配列の画面キーボードが親指両手打ち出来て非常に快適なため、本製品入手後は殆どコレでメールを管理するようになった。
実のところ、私が一番感心したのはこの画面キーボードの出来だ。
タッチパネルの精度がいいのか、Windows10mobileの画面キーボードが高性能なのか(辞書はあんまり賢くない)不明だが、今までスマホのQWERTY配列キーボードは「マトモに使えた覚えが無かった」代物だっただけに、正直これには驚かされた。
私はフリック入力がいくらやっても慣れなかった人なので、出先でメールやツイッターには反応しないことが多かったのだが、本製品入手後は普通にコレでメールやツイッターどころか、スカイプのメッセージもやり取りしている。
入手翌日より、文字入力が必要な処理を全てメインのZenFone2laserからこちらに切り替えてみたが、僅か数日で今や「出先で何か打つ」ときに必須の存在になった。
まあ、そういうわけで私がこの「出来る事に制限がある」代物を、買って損したと思わなかったのは、要するに「出先で文字入力しやすい端末」が安価に手に入ったからである。
それと、思ったより便利なのはCortanaの存在。
音声認識性能が非常に高いので、ちょっとした検索はGoogle音声検索同様に使うことが出来る。
なにげにリモート・デスクトップアプリなんかもMS純正なので、軽くて快適に操作出来たりするし、他のOSだと「どことなく不満」なWindowsとの連携も割と簡単。
edgeブラウザにしても、軽くて結構早い。
PC版と異なり、広告カットなどのアドオンが使えないのは痛いけど、表示速度はPC版同様にかなり快速の部類といえる。
まぁ、確かに使いどころは限定されるけど、買って損したと思うような端末じゃない。
性能も低そうに見える(メモリ1G)けど、Windows10mobileの場合は「十分じゃないけど、全く足りない」訳じゃないので、アプリをたくさん起動とかしなければ、割と普通に使える。
セカンド機として割と優秀だし、少ないと言われるアプリにしても、探せば必要なものはそこそこあるので、出来る事が限られるといっても、そこまで酷い訳じゃない。
ビジネス用途なら十分過ぎるし、QWERTY入力派の人は絶対買って損はない。
つーか、故障時の代替品にもう一個買おうか割とガチで迷ってたりする。
-
購入金額
4,980円
-
購入日
2017年01月14日
-
購入場所
NTT-Xストア
KAOさん
2017/01/18
Vossさん
2017/01/19
たまにもっさり(アプリ切り替え時にメモリ解放する)するけど、皆が思っているより使える端末なので、お試しで一個玩具に買うのもアリですえ。
たぶん、予想よりはいい端末です。