般若心経、正式名称「般若波羅蜜多心経」は、短い文字数の中に真理を凝縮したとされるものです。

今回レビューするのは、ボーカロイドなどによって読経を音楽としてアレンジした作品集。

ロックアレンジな火の巻ですね。

メインの旋律？　な読経の部分はほぼ、元の般若心経のままですので、読経としては成立していると思っちゃうのは、罰当たりなのかなｗ

般若心経を唱えるという事に関して、様々な解釈がありますので、音楽としての読経というのは可能性の一つとしてアリだと思います。

修行、修養の一つとして考えるのならば、アレンジするにしても、それは宗派、宗論の中から出てくるべきものなのかもしれません。

ただし、現在、修行として数えられている声明（しょうみょう、教典をリズムを付けて合唱するもの）も、中世の中国、日本では寺に「理想郷」を表現する為の方法としての一面、つまりは、エンターテインメントの一環であったと考える事が出来る、との説もあります。

平泉の中尊寺などは、極楽浄土を再現して、人々の不安を取り除き、仏道に帰依してもらう為に、テーマパークのような造りになっていたとも言いますし。

ええと、話が逸れました。

まあ、この作品には、そこまでの意図はないのかなあ。

唱えるだけでも、功徳がある文言であれば、これで歌っても功徳はあるのではないか、とは考えますので、布教と言っても過言では無い。

ハズ。

ボーナストラックでは、般若心経現代語訳を英訳することによって、読経のリズムを超えたロックに生まれ変わった曲が収録されています。

タイトルは「Heart Sutra Rock」、普通にスタイリッシュな良曲じゃないかな。

歌われている内容も、般若心経の現代語訳なので、とても良い事を伝えています。