レビューメディア「ジグソー」

2.5スロットクーラーで余裕の冷却力を持ったGTX1060 OCモデル

Palit製のGTX1060カードの中では最上位となるSuper JetStreamモデル。比較的手ごろな価格が武器のPalitにしては少し高めでMSIやGIGABYTEなど定番メーカーモデルも買えてしまうお値段。

その分GTX1060 6GBモデルとしては高めのクロックに設定されておりベースクロック1620MHz/ブーストクロック1848MHzとなっている。さりげに結構攻めた設定だ。

 

付属品は最低限。ペラいマニュアルとドライバディスク、4pin*2→6pin変換ケーブルのみ。箱は無駄にでかいだけ。

 

出力系統はGTX1060としては一般的なDP*3/HDMI/DVI構成。ちなみにDVIはデジタル専用のDVI-Dになっていてアナログ出力は無くなった(GTX10系の仕様らしい)。

 

補助電源も6pinとリファレンス相当。他社のOCカードでは8pinも多いが。

 

ちなみにPalit G-Panelというベイアクセサリをもっているのだが、実はこれGeForceならカードベンダー問わず使用可能。

なので今回Palit同士になったが別に特別な挙動はなく普通。

後で詳しく書くが今回はカード本体の長さが決め手になった。ぴったりみちみち。

更新: 2016/12/03
導入難度

長さは控えめだが2.5スロットの厚みは注意

一見普通のサイズに見えるが、分厚い2.5スロット厚のクーラー。

 

3スロットグラボ&2スロットグラボと並べるとこんなかんじ。

 

箱型のカバーで隠されておりマザー側はのっぺりとしている。

ちらりと見えるヒートシンクやヒートパイプはパッケージ裏のイメージCG通りと思われ、内部にみっちりとヒートシンクと4本のヒートパイプが配置されているようだ。正し同社製で見た目の似ているGTX1070モデルとは大きく構造が異なりシンプルな模様。

裏面にもバックパネルがあるのでさながらグラフィックカードというより箱。3スロット分きっちり空いているケースじゃないと使用は難しい。

 

ただその分武器になるのが長さ。GTX1060には単発ファンに小型基盤のモデルもあるのでそれに比べれば断然大きいのだが、上位のOCモデルとしては短めの250mm。一般的なATX(およびフルサイズMATX)マザーの幅とほぼ同等で装着時もATXマザーから1㎝弱はみだすだけだ。

 

なのでATXマザー上に空間のあるケースならほぼ収まるという意味ではわかりやすいサイズ。

 

自分も結局最終的にコイツを選んだ理由は「Antec Soloに収まる長さの中で一番大きなクーラーを持っていたから」という理由。

実際組み込んだらマジでフレームまで1cmしか隙間が無かった。

ほぼ同時にHDDを2.5インチ化したので同じ高さにHDDを設置できたが3.5インチの場合はずらす必要がある。

本音を言えばMSIの光る大型クーラーとかもきになっていたのだがどうあがいてもそちらは入らなかったので…とはいえこちらもなかなかカッコイイので気に入った。

更新: 2016/11/04
デザイン性

ブラック・シルバーで統一されていてカッコイイ

天面はシルバーにブラックのファン。

シルバー部分は金属でミラー状になっている部分もある。

 

 

そして側面は艶消しブラック。この辺は樹脂なので高級感はないがシンプルだ。

派手な色が多いグラフィックボードとしては大人しめの色使いで他のパーツにあわせやすい。

バックパネルはブラック一色でこちらもしっかりとした感じ。シリアルナンバーのステッカーが惜しいが仕方ない。全体的にシンプルにまとまりいいので古いPalitカードのイメージがあった自分はちょっとビックリ。

 

そして側面のロゴは光るタイプ。RGBのLEDが仕込まれており自由に色を選択したりできる。もちろんオフにもできる。

 

付属ソフトの発光パターンは7色自動切り替え・温度可変・RGB指定色固定・7色から選択してnVidia標準制御といったものになるが、ソフトが起動していないとその時の色で固定されてしまうので、7色自動切り替えor温度可変機能を使うにはソフトの常駐が必要。それ以外なら色を指定した後ソフトを終了しても常時その色になる。

 

温度可変の場合色をカスタマイズすることはできず、50度未満なら緑~50度以上で青~と固定。というかクーラーが優秀(後述)なせいで大抵緑か青しか見られない。

また7色切り替えもじわりとフェードする感じではなくぱっぱと切り替わるだけだし切り替え時間の制御もできないのではっきり言って鬱陶しい。

 

ただ面白いのがnVidia標準制御タイプ。これを使うと色は7色からどれかに固定になるのだが、好きな色でnVidia標準の「LED Visualizer」を使用することができる。

ちなみにLED Visualizerは以前GeForce Experience内の1機能となっていたがGeForce Experience3.0では現在機能が削除されて使用不能。以前のバージョンを使うか、独立した単体ソフトを代用として使うかのどちらか。

 

https://www.reddit.com/r/nvidia/comments/51vtrs/led_visualizer_geforce_experience_30/

 

こちらのフォーラムに単品のダウンロードリンクあり。

むしろシンプルで軽いソフトでLED制御だけできるようになったので光物スキーとしては歓迎だ。

 

…なんかLEDにばかり内容さいてるな。

更新: 2016/11/05
静音性

クーラー自体の冷却力は余裕あり むしろ敵はコイル鳴きか

小型基盤モデルもあるGTX1060にこの大型クーラーは冷却力にかなり余裕がある。50度までならファンが停止するセミファンレス動作だが、動画視聴等といった軽い負荷や画像編集ソフトの表示支援といった断続的な負荷なら50度に行かずファンレス動作。

自分は下部にサウンドカードがあり、周囲も熱がこもりやすい静音ケース環境で使っていてこれなので、冷却に余裕のあるケースやしっかりケースファンの風が当たる環境で運用すれば、それこそ軽いゲームならファンレス動作してしまうだろう。

 

実ゲーム(TERA)をしても65度くらいで安定する。その時のファン回転数は800rpm程度なのでやはり他の部分の音にかき消される程度だ。FireStrike等ガチガチな負荷をかけても75度。直下にサウンドカードがあり半分くらいは0.5スロット分の空きしかなく全体的に静音よりでケース内エアフローが最低限な状態でこれは優秀だ。

 

なので冷却力に応じてクロックを上げるブーストクロックも高めになる。GPUZ読みで瞬間的には2012MHzまでの上昇を確認。長時間のゲーム中でも1900MHz以上は維持しているようで、これまたGTX1060カードとしては高い。性能に対する影響は微々たるものだろうが嬉しい。

 

これなら静音性・冷却性ともに文句なし…と言いたいのだがコイル鳴きがある。まあこのクラスのGPUならお決まりなのだがクーラー自体があまりに静かなので聞こえてしまう。幸いケース内部につっこんで1mくらい離れれば殆ど気にならない(3.5インチHDDのシーク音程度)しコイル鳴きするようなゲーム中はゲームの音がバリバリなのでまず無視できるが万が一コイル鳴きが大きい個体に当たってしまうと…?

更新: 2016/11/05
実用性

GTX1060のワットパフォーマンスは恐ろしい

 

さてまあ基本性能に関してはそこらじゅうで上がっているから軽く。補助電源は標準の6pin、GPU-ZのカードベンダーもnVidiaになっているのでリファレンス基盤に近いのかもしれないが、実際2000MHzオーバーで動作しちゃって安定しているのだから文句はない。

 

せっかくなので手持ち最強というか一番インパクトのあるGTX680SLI搭載マシン(i5 4690K)

に搭載してFireStrikeやFF14ベンチ(フルHD最高画質)のスコアと消費電力を比べてみると、ベンチ結果は僅かにGTX680SLIに及ばないものの消費電力はGTX680*1に対してすら大きく減少だ。SLIと比べたら大変なことになる。

 

 

そしてSLIは実ゲームだと性能を発揮しきれなかったり不安定になったりするが単発でこのスコアを出せるGTX1060なら実使用時の性能は有利だ。

 

ただまあGTX680がロマンすぎるのでこっちのPCは変える気ないですけどね。

 

という訳で今回はもともと「画面表示できればいい」なGT710を搭載したPCにぶち込んだのだがなんとidle消費は2Wしか増えなかった。idle消費電力もローエンドGPU並みに抑えているというわけでスゴイ。ピーク時の消費電力も6950X環境ですら380Wと大して高くないので500~600Wの電源でも安心して使える。

 

自分の使い方だとオーバースペックな気がしまくる…というか今までGT710やらMATROXやら積んでいたマシンだけに用途がお察しレベルなのだが、いい感じに収まったからOK。

フルHDなら重量級ゲームも行ける性能と大容量のグラフィックメモリ、そしてさほど大きくない消費電力で旧型GPUからの換装はもちろん下位GPUからのグレードアップにも扱いやすい。値段も初出時に比べればだいぶ安くなった。ただ性能が落とされるとはいえ実売価格が1万円近く安いGTX1060 3GBモデル(何故別型番にしなかったコノヤロー)やさらなるVRAM容量を持つRX470/480の8GBモデルがライバルか。

  • 購入金額

    31,280円

  • 購入日

    2016年10月27日

  • 購入場所

    ドスパラ

コメント (2)

  • hidechanさん

    2016/11/04

    前回の9XXシリーズからpalitのボードはシンプルでカッコよくなりましたね^^
    手持ちは5と6シリーズですが、7シリーズがダサ過ぎて買う気が起きなかったのですが
    最近のは中々良いルックスです(*´▽`*)

    X60、X70シリーズのコスパはやっぱり半端ないですね~
    特に今回の1060や1070は980Ti持ちとしては、
    嫉妬するくらいのコスパで羨ましい( `ー´)ノ
    でも、グラボは欲しいと思った時が買い時だから後悔はしていないw
  • 下小川さん

    2016/11/04

    自分もPalitはイベントで見た旧型のイメージがあったんで今回GTX10系調べてた時随分かっこよくなったなーと驚いちゃいました。上位のGameRockは少し好み分かれそうですがこのJetStreame系は他パーツにあわせやすくていい感じ。

    いやほんとGPUの進化は恐ろしいですね…これが3万円くらいとか…。これもいずれそういう役回りになるのかもしれないけど、ほんと欲しいと思った時がかいどきですから!
    別PCではGTX680まだ働いてもらうよ!

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