かつて、東欧最高品質の真空管を世に送り出していたTESLA。
ここの研究部門が分離・独立して出来たのが、チェコのKR Audio Electronicsです。
生産部門はJJ Electronicとして独立し、現在でも比較的安価かつ高品位な真空管を生産しています。
KR Audio Electronicsの特長は、なんといってもその丁寧な作りと高品位な品質。
今でもひとつひとつの真空管を職人の手作りで仕上げています。
YouTubeに動画が上がっていましたのでご紹介。
どのように真空管が作られているのかがわかりやすく紹介されています。
さすが最高峰の真空管
今回、初めてKRの真空管を買ってみましたが、作りはめちゃくちゃ丁寧で中国製の真空管とは一線を画す作りです。
分厚いガラスにしっかりとステムに保持された構造で、内部のパーツの作りも極めて精巧。
職人の手仕事が光ってます。
箱を開けるとウレタンスポンジに収まった2A3とご対面。
黒いベースに金色のロゴと、高級感たっぷりです。
実際高いんですが…
全ての真空管には、1本ずつの測定値が印刷されて同封されています。
工場でマッチドペアになっていますので、ステレオやプッシュプルで使うような場合には2本で出力差がありませんので便利です。
うーむ、格好いい。
様になる真空管です。
トップマイカはサポートでしっかりと管壁に保持されています。
ベースから延びるロッドに、製造番号を記したプレートが取り付けられているのが特長的です。
こちらの箱に入っていた管は、0606と0607の連番となっていました。
KR Audioのロゴが存在感たっぷり。
通常の真空管ではロゴの向きはバラバラですが、この2A3はロゴも全て同じ向きになるようになっています。
アンプに装着したところ、ロゴがすべて右向きになってしまったので、ソケットの取り付け向きを変更して、正面にロゴが来るようにしました。
せっかくですから、このロゴが正面になるように設置したいですよね。
2A3ですが、シングルプレートとなっています。
といっても、初期型の2A3のシングルプレートとはまったくの別物で、どちらかというと300Bに近い構造だと思います。
フィラメントはフックで吊られた構造となっており、これまた300Bにそっくり。
ゲッターはリング状になっており、2枚取り付けられた構造となっています。
それにしても、透明度高くて綺麗なガラスです。
スリムに見える管ですが、実は太さは通常の2A3と変わりません。
背が頭一つ分高いので、その分細長く見えています。
KEN-RADの2A3と比べてみました。
細部の表現が素晴らしい、KEN-RADとは方向性が異なる音質
今まではKEN-RADの2A3をメインで使用していました。
この2A3は豚骨ラーメンのようなしっかりした押し出しの強いサウンドで、ヴォーカルなどもくっきりで真空管ならではの厚みのある鳴りっぷりなのです。
で、今回買ったKRの2A3/MPをセットしてみたところ…おおおおおお!、これはまた面白い!!
なんというか、薄味の醤油ベースに魚介の出汁が効いているあっさり風味といいますか。
そしてまたなんとも余韻が美しい…!
今でも買える2A3としては最高峰な製品ですが、その実力も十分ハイエンドといって通用するものだと思います。
ヨドバシカメラでも販売されていますので、入手性はとても良いと思います。
ただし、2本で73,440円ですから、なかなか気軽には買えません…。
私のアンプはプッシュプルのモノラル構成ですから、当然4本必要になる訳で…orz
2箱、4本のお買い上げでしたが、大満足です。
それにしても、幾らアンプに突っ込んでいるのか、感覚が麻痺してきました…
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購入金額
0円
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購入日
2016年10月25日
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購入場所
yosyos888さん
2016/10/25
豚骨ラーメンのような音って、分かるような分からないような…
でもどちらもとても美味しいというのは分かりました。
ちょもさん
2016/10/25
コメントありがとうございます!
透明度が高く、分厚く加工精度も高いガラス管に、一つずつ職人が手仕事で作り上げた内部構造と相まって、とても美しい真空管です。
KEN-RADはJBLとか似合いそうで、KRはLINNとかDynaudioとか良さそうなイメージです。
※ブランド毎の勝手なイメージ
両者かなり個性が違うので、持っていると楽しみが広がります。
cybercatさん
2016/10/25
眺めているだけでも美しい。
ヴィンテージのデッドストックモノも貴重ですが、未だに手に入る新品というのもまた良いものですな〜
眼福!
ちょもさん
2016/10/25
今でも作っている、という点だけでも貴重ですよね。
中国でも、PsvaneやFullMusicなど頑張っているメーカーもりますが、やはり旧TESLAの流れを汲むKRやJJはモノが違います。
ヴィンテージ管が持つ独特の雰囲気も好きですが、現代管の「真空管の良さを活かしつつ現代にアレンジした」製品も、良さがあると思います。
真空管アンプは手軽に真空管が交換出来るのがやはり醍醐味ですね~!
cybercatさんもゼヒゼヒW
hidechanさん
2016/10/25
見た目もシックでウイスキーボトルのような艶が色っぽい!
あの艶のあるシャキッとしたサウンドから、魚介醤油のアッサリ風味サウンドで余韻が残る感じへの変更@@
飯テロのような表現にお腹が空いてきた残業中の私には音色のイメージが分かるような分からないような・・腹減った><
もう後戻りの出来ない所までズッブズブですね(*´▽`*)
ちょもさん
2016/10/25
KR Audioの金色のロゴは憧れでしたね~。
思わず新古品を見つけてお買い上げしてしまいました…
ガラスが分厚く、質が良いので透明度が高く、見ていても綺麗な管です。
まだエージングが進んでいないので、これからさらに芳醇なサウンドになってくるはずです。ワクワク。
気が付くと、すごいズブズブになってますね…
管も1本数千円まで~とか決めていたはずががががが。
チャイナな真空管であれば安いんですけどね~でも、所有の満足度が桁違いなのです。
見た目そっくりなこんな製品作っているあたり、流石中国です。
hidechanさん
2016/10/26
流石中国!
ちょもさん
2016/10/26
せっかくオリジナルで真空管作れるなら、独自のブランドにすればいいのにー、って思いますよね。
ロゴのパクリ具合がコレジャナイ感満載です
tanuさん
2017/02/23
ちょもさん
2017/02/23
電源、チョーク、出力トランス全てファインメットコアとは凄いですね。
2A3はSOVTEK、KEN-RAD、そしてこのKRの3種類を聴きましたが、骨太のKEN-RADと凛としたKRを好みで交換して使っています。
KRの2A3お勧めですが、真空管って自分のシステムで試聴することが難しいので、なかなか買いづらいですよね。
tanuさん
2017/02/28
まさにその通りですね。でもKR2A3のような真空管だと確信がもてると感じました。半年前にRCA2A3を買ったのですが、KR2A3にすればよかったかなと・・。
tanuさん
2019/07/20
ちょもさん
2019/07/23
丁寧な配線、シンプルな構成、jensenのコンデンサなど、音が良さそうですばらしいアンプですね!
KR2A3、ガラス含め構造がしっかりしているのも、音質に影響があるのかな~とか勝手に考えています。
古典管とは違う方向性だとは思いますが、良い真空管だと思います。
最近はEL12に浮気しており、KR2A3の出番が少ないので、たまには鳴らしてあげようと思います。