新山詩織。高校生でデビューして今年(2016年)成人した女性シンガーソングライター。彼女の歌はとにかく詞が良い。声質としてはいわゆる「美声」カテゴリーの声ではないが、その弱ハスキーの震える声は彼女の想いを綴った歌詞をストレートに伝える。以前彼女のストリートでの画像
を見てきっと生で聴いてもそうなんだろうな、とは思ってはいたが、CDではいかようにも加工・切り貼りができるので、本当の彼女を確かめたいとも思っていた。それにはライヴを見るのが一番!なのだが、なかなかチャンスがなく、今までライヴの断片が収められた作品
を見て想像していた。
以前ご紹介したシングル“絶対”。
17歳の頃より、ちょっとオトナの詩織がいて、でもまだオトナじゃないと揺れ動くココロを歌ったいい曲なのだが、白い服を着た詩織が無機質な部屋で歌う映像にカットインされる黒い背景の映像が印象的なPVが含まれたCDを先に購入していた。
ただこのCD、最近の良くあるパターンで、付属DVDによる仕様違いがいくつかあって、先にPV同梱のを購入していたわけ。そしてこっちはライヴ映像目当て。彼女が18歳の時の1stワンマンの一部...といっても今までのような断片ではなく、一つのライヴから数曲が選ばれたカットが収められている。CDの曲の方は一度レビューしているので付属DVDの内容を。
意外にハードなディストーションギターのコードがガーンとかき鳴らされて開幕する「Don't Cry」。かなり強めにシャウトする詩織の声も迫ってくる。♪Don't cry/いえない/yeah/yeah/たった一言/それだけで/世界/変わってしまうから/誰もが同じフリしてる/それなのに言えなくてゴメン♪の最後にふっと力を抜いた「ゴメン」に万感の気持ちを込めて。「ひとりごと」はcybercatと彼女の出逢いの曲
だが、彼女の歌い方にすごく合っている。♪ひとり/私の言葉を/いま/探し求め歩くの/誰も知らない/笑顔の花が/待ってるから/壊れそうな夜の/すみっこで/歌ってる♪という所。デビュー間もない17歳の時の詩織の想い。演奏的には元曲のブルースハープソロがシンセサイザーソロになっていたのがちょっとザンネン。メジャーデビュー曲「ゆれるユレル」はバンドサウンドが気持ちいい。詩織もアコギからテレキャスに持ち替えてハードな演奏。ラストのこの曲が一度終わって、その後リプライズでこの曲のサビのコード進行を演奏しながら「今日はありがとうございました!」と泣きそうな声で叫ぶ詩織がいとおしい。会場の雰囲気や盛り上がりなどからするとたぶん演奏曲順に並んでいると思われる5曲で、彼女の「生」に触れられる。彼女の声はライヴでこそ輝くな、と。そのかすれめの声が、泣き出しそうな震える声が確実に彼女の伝えたいことを届けてくれる。一回これは生で聴かねば!そんな気にさせてくれる盤。3種のCDの中では最も価格が高いけれど、「買い」なアイテムです。
【収録曲】
<CD>
1. 絶対
2. 分かってるよ
3. 絶対 -instrumental-
<DVD>新山詩織 1stライブツアー「しおりごと」2014.4.26 @渋谷WWW
1. Don't Cry
2. ひとりごと
3. だからさ
4. 今 ここにいる
5. ゆれるユレル
「絶対」
-
購入金額
1,620円
-
購入日
2015年12月06日
-
購入場所
山野楽器
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。