レビューメディア「ジグソー」

扱いやすいPolarisRadeon

今月(2016年8月)発売されたRadeon RX460の中でも実売価格が特に安いPowerColor製のモデル。

玄人志向のRD-RX460-E2GBと見た目やスペックは同じなので恐らく同等品。差異はファン中央のロゴステッカーと外箱くらいか。

 

外箱はなんか物々しいデザインで「RED DRAGON」とか魔方陣とか描かれて気合入っちゃってる。

 

本体はどこが「RED」なのかさっぱりわからないんですが。

ひょっとしてプチプチのことですかね?

 

コアクロックは1212MHzで気持ちOC、VRAMは2GBのGDDR5。

 

税込み14000円で新品が買えるので出てから年数の経った750Tiと真っ向勝負できる価格帯。補助電源無しという面でも対抗できる。

なお付属品はドライバディスクと簡易なインストールガイドのみ。コスト重視。しかし未だにディスクの盤面ATiロゴなのか…

今回動作ではAMDのサイトからダウンロードできる「Radeon Software Crimson Edition 16.8.2」を使用しているのでディスクのドライバは未確認。

更新: 2016/08/26
デザイン性

大げさなカバーだが中身シンプル

なんか見出しをデザインにしちゃったけど冷却性含めたデザインってことで。

 

意外と長め(現物は約21cm)なのでITXマザーとの組み合わせだとマザーより長くなる。

基盤全体を覆う大柄なカバーはなんか結構凝ったデザインなのだが、未塗装樹脂感丸出しなので安っぽい。ただ遠目に見ると大げさな形状から結構強そうに見える。

また基盤もつや消し黒なので真っ黒。形はゴテゴテしているが全体が黒一色なのでそんなに気にならない。このクラスで見た目が気になるという自分みたいな人が何人いるかしらないけど。

画面出力はDP・HDMI・DVIが1づつ。個人的にはDVIがありがたい。

カード末尾には補助電源コネクタのパターンがある。750Tiでも結構見かけた感じだ。ただその部分がくりぬかれていて基盤折れそう。

写真ではわかりにくいがファンのサイズと同じくらいの放射状ヒートシンクがあるだけの実にシンプルな構造。

このクーラー、セミファンレスを謳っており、温度が低いとファンが止まる。確かにアイドル中はそれでも温度上昇が見られず48度程度に収まっているのでRX460のアイドル時低発熱っぷりが伺える。

 

OS起動中の写真だが見事とまっている。

 

しかしコイツ、ゲームをぶん回しても回転数があまり上がらない。バラック状態でもあっさり75度まで上がったのだが、その状態でやっとファン回転数が1000rpm。ずいぶん低回転&静音チューンだ。なので周囲に熱が篭らないようケース側のエアフローに注意。

 

ちなみにドライバが当たっていない状態(インストール前やBIOS画面など)で温度が低い場合はなんかもう目で負えるようなすげえショボい回転数で回り途中で止まったりする。ぶっ壊れてるんじゃないかと思いそうになったがドライバを当てればちゃんと動いたり止ったりするので安心しよう。

更新: 2016/08/26
実用性

この値段なら十分な性能

3Dmarkのスコアはざっとこんな感じ。Xeon E3-1285L v4(Broadwellのi7に近いモノ…Haswell i7と似たような性能と思っていい)との組み合わせだ。

 

FireStrikeが5064。参考までに同じCPUに750Tiを搭載したときのスコアは4105なのでしっかりと上回っている。

 

実際のゲームだとどうなるかということでTERAの太陽の庭園ソロプレイ時(だいたい同じ行動)の30秒間平均FPS。750Tiのデータも用意してみた。

RX460  Min40 Max79 Avg56.2

750Ti   Min35 Max81 Avg64.6

 

こちらは不向きだったのか3dMarkとことなり極端な差はないというか平均は少し低い。そして750TiはTERAの動作リミットである81fpsに到達していたのだがRX480はわずかに及ばず。ただ最低フレームレートは勝っているので安定感はあるか。

 

今回はTERAの最高画質設定(6)なので少し画質を下げればもっとFPSは高くなる。TERAは5年前のMMORPGとはいえ結構重いので、MMORPG用ならRX460は十分な性能と言えるかと。画質設定をいじる幅が広いネトゲ&フルHDまでのモニタなら大半のものはプレイ可能だろう。

 

消費電力はTERAプレイ時で大体150W前後。750Tiは同じ構成で142W程度だったので若干高い。

一方アイドル消費はオンボードだと24WだったのがRX460だと36W。750Tiは40Wだったのでアイドル消費の低さはグラフィックボードとしてはかなり優秀。

更新: 2016/08/26

まとめ

ざっくりまとめれば750Tiと同程度の価格で性能は同等かそれ以上、RadeonなのでFluid Motionが使用できる点が魅力。またアイドル消費もグラボとしてはかなり低い。その分750Tiより少し高い動作消費電力と(クーラーにもよるが)高めの温度がネック。

 

 

特にこのモデルはクーラーの性能と挙動から小型ITXケースでは心配。温度の全体的な高さもこのクーラーの挙動によるものと思われるので別モデルなら話は変わりそうだが、狭いITXケースで使うなら小型基盤モデルも多く出ている750Tiのほうが現状では扱いやすそう。

 

またこの個体、また高負荷時はわずかにコイル鳴きがする(バラックなら気づく程度)。実はコイツ発売から2週間もたたずに流れていた中古品なのでそれが原因で売り払われたんだろうか。

 

これはとにかくコスト重視でネトゲマシンを組みたいときに安さを武器にできるモデルだが、まだRX460のモデル数が少ないので、今後小型ケースでも扱いやすい短尺基盤モデルや、いっそ大型ファンレスモデル等が出てくれば面白い存在になってきそうだ。

 

こういうのまた出さないかなパワカラ。

  • 購入金額

    11,800円

  • 購入日

    2016年08月23日

  • 購入場所

    じゃんぱら

コメント (4)

  • Vossさん

    2016/08/26

    XFXがファンレス出してきたけど、XFXだからねぇ・・・・
  • 下小川さん

    2016/08/27

    XFXデザイン好きだし今でもあのHD7770サブPCにささってるけど相変わらず安定しないハズレ個体ですわ。デザインほんと好きなんだけど。
  • カーリーさん

    2016/08/27

    HD6950でやってたTERAの設定6が今こんなので動いちゃうんだなぁ・・・
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