ダンジョンズ＆ドラゴンズ（D&D）と並ぶ、TRPGの雄。

それが、トンネルズ＆トロールズ（T&T）。

名前から分かる様に、T&TはD&Dを意識しています。発表自体は一年遅いですが、TRPGのルール熟成などを考えると、ほぼ同時期と考えても良いでしょうね。

20面体ダイスを始めとして、12面、8面、6面、4面と多彩なダイスを用いるD&Dに対して、T&Tは6面ダイスだけを使用します。

その為、ソロアドベンチャーという販促と入門書とを兼ねたゲームブック形式の作品が生み出された訳です。

この作品は、ゲームブックでありながらも、基本のルールが簡単に説明されていて、しかもレベルアップ時の成長も書かれています。

魔法は割愛されていますが、武器防具も10種類程度、データが掲載されているので戦士であれば、この本だけもT&Tルールで作成、成長させられるという事になります。

T&Tは、モンスターの能力値についても、キャラクターと同様のパラメーターを使用（種族修正は必要になりますが）するか、あるいは、モンスターレート（MR）という耐久力と攻撃力を一体化した数値を使い、6面ダイスを用いて戦闘を解決出来ますので、この本を一人で遊んだ後は、体験版T&T的な遊び方が出来ました。

残念ながら、第二巻であるカザンの闘技場以降は入手出来ていないですね。

ファミコンや、ソードワールド、ドラゴンマガジンなど、当時は追いかけるべきものが沢山ありましたし、近所の本屋さんには入荷しなかった事が大きかったかな、と。

近鉄名古屋ビルの星野書店には並んでいたと思いますが、土管の里から名古屋駅までの交通費をねん出する事が、まず、難しかったですｗ

実は、二巻以降のソロアドベンチャーはT&Tルールを使いながらもゲームブックとして独自進化をして評価が高いようなんですけれども。

悔やまれますよね、こういう機会遺失って。

まあ、当時の取捨選択の中で、この展開と価値を読み切れる子供だったら、老成し過ぎで嫌ですけれども、ね。

今の予算枠で、当時のゲームブック、TRPG関連書籍の発売ラッシュに立ち合いたいものです。

いや、本当に。