レビューメディア「ジグソー」

あとがきの「今の時代って夢の持てない時代だと思いません?」は、普遍的な問いなのだと気付かされた(本編の内容関係ないw

  • by
    L2さん
  • 2016/07/18
  • (更新: 2016/07/18)

同名タイトルのPCゲームのシナリオをゲームブック化した作品です。

恐らく、近所の書店で購入したと思われます、が、記憶が曖昧w

動機の方は覚えています。

PC版、恐らくは8801辺りのドラゴンスレイヤーが欲しかったけれども、PC本体がまず、入手出来なかったので。

ザナドゥは頑張って、MSX版を買いましたけれども…。って、それは今関係ないですね。

 

ハードも含め、お金がとにかく掛かる(当時小学生の懐には厳しすぎた)ゲームをお小遣いの範囲で楽しめる、というのが、私がTRPGやゲームブックに走る理由だったかな。

友人と共同で買ったので、手元に残っていないものとか多いのが残念デスネ。

 

まあ、それは置いておいて。

更新: 2016/07/18

ページを使ったギミックが目を惹きました。

ゲームブックの定番ページギミックというと、上下左右の余白のどこかにダイスが描かれていて、代用できるというものがありました。

この作品は、それに加えて、金貨の所持数と魔法、アイテムの所持情報をページを折る事で把握するというギミックがあります。

上記の写真が、魔法、アイテム所持記録のギミックの実行方法です。

勿体無くて、流石に本では実行していませんでして、普通にチラシの裏を使ったキャラクターシートを作成して、そこに記録して遊んでいました。

 

今回の登録に際して、ギミック実行の姿を撮ろうと思いまして、代用な紙を折ってみました。

ページを折る事によって、本の上からページ右上がはみ出すようになる訳ですね。

ちゃんとその状態で平行になるように、斜めに文字が印刷されていますし(50mm単焦点のボケ過ぎで良く見えませんが…)

一目瞭然で簡単に把握できて便利だなあ。

って、なる訳ないじゃん!!!!

 

流石の蒐集癖に目覚める前の幼いL2さんでも、それが良く無いことは分かっていたようで何よりです。

 

魔法で21種類、アイテムが46種類なので、全部折っていたら、目も当てられなかったように思います。

 

アイデアは凄く面白いと思いますが、普通にキャラクターシートにチェック欄で良かったような…。

更新: 2016/07/18

ダンジョンだったのだと、この作品で気付きましたw

PC版では、トップビュー(見下ろし)だったので、ダンジョンの中、という感じはしていませんでした。

もしかしたら、その当時の私にトップビューなダンジョンの概念が無かった可能性もありますがw

或いは、宿屋のデザインが建物そのものだったので、勘違いしたのか。

 

真相はともかく。

ゲームブック版を遊んで、「ダンジョンの中を冒険しているんだ!」と感じたのは真実です。

 

シンプルなシステムで、体力と戦闘力がリンクしているものでした。

・無傷、軽傷、重傷とダメージを受ける度に変化。

・負傷レベルで、攻撃力や防御力が決められている

と、画期的でした。

現実で言えば、疲れたり、怪我をすれば、能力発揮にペナルティが付くのは当たり前なのですが、ゲームだと、瀕死(HP1)などでも、能力の低下が無い物が多いので、新鮮でしたね。

ただし、そういう事を考えないで遊んでいた時に、私としては、ダメージ喰らったら弱くなるから、嫌だな、と思っていましたw

見せ方の問題なのかもしれません。

 

全然関係ないけど、FC天地を喰らう。

HP(兵士数)で攻撃力が変化しました。

この表現は幼心に何だか納得した気がします。

 

さて、今読み返してみると、モンスターがザナドゥと共通だった事に気が付きました。

ぶっちゃけ、友人の家でプレイしたり、見ていたPC版でのモンスターは見た目だけで「がいこつ」とか「蛾」とか呼んでいて、名前は気にしていませんでした。

本作品で初めて名前を知ったのですが、まあ、それほど感慨もなく。

今更、「あれ?同じじゃん」と気付いた位でした。

 

途中の冒険のボリュームは結構ありますね。

ゲームプレイのメインがPCではなく、ファミコン世代には、とっつきにくい、ちょっと大人な渋いファンタジーの色があります。

イラストも、リアル志向な感じです。

まあ、総じて、初期のゲームブックは、「判定の成否を自分で審判する」という意味で、少し大人な性格を持っていたように思いますので、その流れなのかな、と思います。

 

エンディングは、結構あっさりかなあ。

 

あとがきには、冒険の過程を友達同士で語りながら、競ったり、ヒント出し合って遊んで欲しい、と書いているので、途中の冒険体験がメインなのかもしれません。

そして、「今の時代って、夢を持てない時代だと思いません?」と「本のいいところって、自分で想像しながら、そこに書かれた世界に入っていけるところだよね」の表現は今でも通用しちゃう感じですよね。

更に「ゲームブックは想像するだけじゃなくて、自分でストーリーを切り開いていける。これって、考えたらとてもすごいことじゃないかな?」の言葉は、ゲームって何だろうか、という問いかけにもなっていると思います。

 

文章の力の凄さを感じると同時に、超シンプルな造形とシステムで今もプレイに耐える(と私は感じてます)PC版ドラゴンスレイヤーの面白さも、また、素晴らしいと改めて感じた次第であります。

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    不明

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