個人的には、動画のエンコード時にCUDAを使うために、これまでCUDAプロセッサの数が増える度にグラフィックボードを買い替えてきました。また、Adobeのアプリケーションがアクセラレータとして使うこともあり、nVIDIA製のGPUを使うことが多いです。
CUDAプロセッサの数は、これまで使っていたGeForce TITANが2,688基 今回購入したGeForce GTX1080が2,560基なので、数的には少し減っているのですが、GPUの動作クロックが高く、積極的にCUDAプロセッサが使われるということで、GeForce GTX1080は発売時から気にはなっていました。
GeForce GTX1080はコストパフォーマンスが高いこともあり、発売時から人気が高く、秋葉原でも入手が困難でした。
発売当初は、ファウンダーズエディションという商品を各社が販売し、約1カ月後に各社のオリジナルファンを搭載したモデルが相次いで発売になりました。
低価格を目指すものや、オリジナルファンより冷却性能を上げてオーバークロックするモデルが発売になりましたが、今回購入したモデルは、そのオーバークロックモデルです。
秋葉原を散策中に、たまたま販売店で展示ケースを見てたら目に留まりました。
直ぐに購入しなくても困りはしないのですが、サブPC用のGPUは、GeForce TITAN以降買い替えていなかったので、GeForce TITANの置き換えとして購入しました。
メインPCは、nVIDIA Quadro K4200を使っていて、こちらはAdobeアプリケーション用にOpenGLに特化したGPUです。
パッケージは、GIGABYTE製OC TITANよりは小さいのですが、結構な大きさです。
店頭でも最後列に並んでいました。
パッケージは、ZOTACから今回発売された他のエディションや1070シリーズと共通のデザインです。
違いは、個装箱右上の、AMP Extream Editionのロゴだけです。
付属品は、説明書とROM及び電源変換ケーブルが2個だけです。
搭載GPUは、GeForce GTX1080で、最新アーキテクチャにより設計されています。
オーバークロックモデルだからと言って、特別なGPUを使っているわけではありません。
CPUのオーバークロックと同じで、GPUもオーバークロックに適した個体と適さない個体があります。
それをメーカーが選別してオーバークロックモデルに採用しています。
選別から漏れたからと云っても不良品ではなく、仕様通りのスペックは出せるので通常モデルに搭載できます。
なので、選別用のコストやクーリングに掛かる部品代をベースにコストを出すので何倍もの高価にはなりません。
今回購入したAMP Extream EditionとFaunders Editionの仕様を比較します。
異なる部分を赤枠で囲みました。
オーバークロックモデルなので、GPUクロックやメモリクロックが異なるのは当然ですが、電源の入力端子は、8 pin x2になり、消費電力も270Wになっています。
しかし、そんなことよりも、厚みが2.5スロットを占有(冷却用ファンが大きいのでSLIを組まれる方は注意が必要)するのと、長さで58mm以上、高さで37mm近く大きいのです。
私が持っているGTX TITANと比較するとこんな感じです。
細かいことですが、今回のDual Link DVI端子は、DVI-DのDual Linkになっています。アナログRGB端子が無くなっていますので、DVI-IのDusl Link DVIケーブルは刺すことができないので注意が必要です。
GeForce GTX1080 AMP Extream Editionは、はっきりいってでかいです。
小さめのPCケースでは、HDDフォルダを外さないと収納できないかもしれません。
私は、先日購入したPCケース Fractal Design Define XL Black Pearl R2に入れたのですが、HDDフォルダを搭載したまま入れることができました。
その他外観はこんな感じです。
付属のOCアプリは、FineStormというアプリですが、これを見ていると、GPUが50℃位では、冷却ファンが回りません。
OS起動後には冷却ファンは廻りませんでした。今回試した CineBenchでも、冷却ファンが廻ることはありませんでした。
また、GPUの光るパーツの色が7色、明るさが8段階調整できます。
最後に3DMARKとCineBenchの結果です。
OpenGLに関しては、Quadro K4200に遠く及びませんが、3DMARKのスコアは抜群ですね。
ゲームをされたりする方には、コストパフォーマンスの良いモデルだと思います。
動画エンコードを試してみました。
上記は、Pegasys TMPGEnc Video Mastering Works 6を用いて、同じ動画ファイルを、同じ設定で、Core i7 4790K+GeForce GTX1080システム(上段)とCore i7 6700K+Quadro K4200システム(下段)でエンコードしている最中をキャプチャしたものです。
共にエンコード開始から9分後の状態をキャプチャしたものです。
Core i7 6700K+Quadro K4200でのエンコードでは、CUDAは使われることなく、全てQVSでのエンコードとなりました。
一方、Core i7 4790K+GTX1080でのエンコードでは、CUDAが、73.9%使われたエンコードとなりました。
エンコード開始から、9分間で、GTX1080を搭載したシステムでは35,577フレーム処理を終えていて、一方QSVだけで処理をしているシステムでは、41,239フレーム処理を終えていました。
動画ファイルのエンコード処理時間的には、Core i7 6700Kシステムが、36分48秒、Core i7 4790Kシステムが42分30秒でした。
処理終了後のファイルサイズは、CUDA使用の方が1.5MB程小さくエンコードする事が出来ました。
CPUのクロックは共に4GHzでしたが、Core i7 4790KはDDR3-2400 32GB,Core i7 6700Kは、DDR4-2800 32GBという違いがあります。
QVS動画エンコードにおいて、Core i7 6700Kは、Core i7 4790Kより若干速い程度です。
これまでは、CUDAを用いたエンコードでは、QSVエンコードより結構遅いものでしたが、今回はさほど差がありません。
推測ですが、CUDAの進化ではないでしょうか。
もう少し高速のCPUを使えば、エンコード時間の更なる短縮が可能ではないかと思います。
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購入金額
105,624円
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購入日
2016年07月16日
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購入場所
ツクモパソコン本店
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