ヘッドセットは普段、使わないときの置き場に困ってしまう。無造作に置いたままだと邪魔なのでどこかに引っ掛けたり、机の中にしまったりしていた。その点、このヘッドセットはイヤーパッドが90度回転して平たくなるため、さまざまなメリットがある。

ひとつは、スペースを取らないことだ。非使用時のヘッドホンは寝かして置くか、吊り下げるなどするのが一般的だろう。その時に丸まっていると割と置く場所に困る。こいつは平たくなるので壁にフックを付けて引っ掛けておくととてもスマートなのだ。

あと、マイクの収納に困らない。この外観からもわかると思うが、マイク部分というのも収納に困るものだ。だいたいのヘッドセットはマイクが可動式になっている。ただ、そこがネックになるのだ。長期間使用していくうちに、可動部がヘタってきて固定できず位置がズレたりしてくるようになる。

その点、STRIX PROはマイクは着脱式なので、使わない人ならソックリ外してしまえるし、普段から使う人なら収納時、邪魔にならないような位置に来るので動かす必要がない。なので、このマイク部がヘタってくることはまずないだろう。

密閉型なので流石に長時間着用していると耳まわりがムレてくる。暑い時期にはエアコンは必須だろう。ただ、着用していて頭が抑えつけられたような圧迫感は少なくて長時間であってもしんどくないようになっている。

ゲームを長時間遊んでいても疲れにくい、この装着感の良さは非常にありがたい。

思った以上に低音が良く出る良く出る。まだエージングが済んでいない状態での感想としては、

「低音強め、高音は控えめ」という印象だ。

また、音の解像度という感じで言えば、私が今まで使ってた5千円くらいのヘッドホンより、明らかに細やかに音が聴こえる。また、低音が強めなので迫力ある音が出るために、ゲーム中の没入感がよくなった気がする。

STRIX PROのヘッドセットのプラグはちょっと特殊だ。

ヘッドセットからコントロールボックスに接続するため、5極プラグとなっている。これはPCの標準のイヤホン入力はもちろんのこと、オーディオ機器やスマホには直接繋げられない。なので、2種類の変換ケーブルを使うことになるが、違った方だと正しく音が出ない。（間違った方を使うとカスカスしたり、片鳴りみたいな状態になる）

クロスプラットフォーム（PCやゲーム機にも使える）ようにして機能性を高めているため、そのぶん付け替えの点で煩わしさがあるのは仕方がないのかもしれないが、間違った使い方をして機器やヘッドセットのスピーカーにダメージを与える恐れがあるため、きちんと合った方の変換ケーブルを使わなくてはならない。

専用の変換ケーブルが壊れたりしたときの事を考えると、5極というのは少し不安な要素ではある。