手軽に両電源が使える昇圧モジュールです。5Vを入力すると、±12Vまたは±15Vが出力されます。
ブレッドボードで使えなくもない
ピン間隔が2.54mmになっており、ユニバーサル基板にすぐ実装できます。ブレッドボードにも使えますが、1行が5穴×2の種類では幅がギリギリなのと、正負電源と接地で3本のバスが必要なので少し工夫が必要です。
通常は±12Vですが、配線で±15Vにすることもできます。但し、この場合出力側負電源がGNDをまたぐか、どうにかして迂回する必要があります。プリント基板であれば、片面をGNDベタにすることが多いので問題は顕在化しませんが、ユニバーサル基板で使う場合は配線のまたぎが発生してしまいます。
入力と出力が絶縁されているため、使い方に融通が効きます。データシートに応用例が記載されています。また、このモジュールを直列に接続することでより高い電圧に できますが、だからといって(真空管やニキシー管を動かそうとして)6つも7つも繋ぐという力業はやめたほうがいいです。そんなことをするくらいなら昇圧 トランスを買ったほうが安いです。
なお、並列接続はできません(これはデータシートにも書いてあります)。
注意することとして、入力の過電圧や不足電圧に対する保護がないので(負荷電流オーバーは保護回路がある)必要に応じて電圧クランプ回路やシャットダウン回路といった対策を外付けしましょう(電池駆動の場合など)。
ヘッドホンアンプ程度なら大丈夫
パスコンを外付けしない場合の残留リプルは実測値で1mV台後半(RMS)でした。電源出力電圧に対しおよそ1.5%程度ですので、平滑コンデンサを外付けしなくても使用に耐えるレベルです。
CC3-0512DF-E 残留リプル(負電源・パスコンなし)
定格出力電力は3Wです。姉妹品に、1.5Wや6Wのものがあります。ヘッドホンアンプでの使用を想定した場合、2SC2120の許容コレクタ損失(絶対最大定格であり一瞬たりとも超えるようなことがあれば石を損傷します)が0.6W(ちなみに2SC1815は0.4W)であることを考えると、電力としては充分と考えられます。
なお、スピーカーアンプに使うにはパワー不足が心配でしょうが、その場合2SC1815などでは不足で大型のトランジスタが必要ですし、そもそも専用の電源ユニットを作るでしょうからこのような用途は想定しなくても良いでしょう。
熱くならない
特にヒートシンクを付けずに自然空冷で使っていますが、熱くなることはないようです。
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購入金額
1,080円
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購入日
2015年頃
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購入場所
共立電子
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