京都の河原町松原にあるウォッチドクタータキダさんに修理を依頼しました。

他にもいくつかのアンティークを出していますが、それは次の機会に書きます。

多くのスイス製腕時計メーカーが、日本の現地法人を設立するようになってから、補修部品を修理屋さんに出してくれないようになっているそうです。

上記のホイヤーなどは、内部メカが汎用品であるエタ製なので、適合品を見つけることが可能ですが

正規店でなければ修理できない個体が増えているとか。

日本製でも、SEIKOのブライツ等、電波受信・GPSなどの高機能時計は本社でなければメンテナンス出来ないと教えてもらえました。

パテックフィリップやバセロンコンスタンタンなどの超高級ブランドはともかくとして、

オメガも高級腕時計ブランドに数えられますが、普段のメンテナンスを含めて　比較的安価です。

タキダさんでも正規の補修部品を手配することが可能でした。

自動巻き機構が利用する分銅ローターを交換する必要がありました。　

ローターの部品単価は2,000円。

ガラス製風防も純正部品を取り寄せることに成功、部品代は4,000円。

説明の内容は忘れてしまいましたが、分銅部品料金は請求されず、風防部品と技術料の25,000円が合算され、合計金額は29,000円。　消費税は5％でしたので、合計30,450円を支払いました。

折を見て非純正品である安物の革ベルトを交換してやれば、もう少し貫禄が出るはずです。

筐体の直径は、約35ミリ。

ステンレスを削りだして製作されているボディですので、裏蓋は存在しません。

シーマスターの刻印が刻まれています。

風防は膨らみがあるクラシックな成形ですので、それを含めた厚みは10ミリを少し超えます。

正規品の風防を用意してやると、日常生活に十分な防水機能が得られます。

修理時に防水テストが行われ3気圧が担保されております。

竜頭にはΩマークが刻印されております。　ネジ込み式ではありません。

１段引くと時刻合わせギアが噛合います。　その状態からもう１段引くと、日付が１日づつ進みます。

通常位置で手巻きギアが噛み合います。

手巻きで一杯にまで巻くと、日差で数十秒進んでしまいます。

自動巻きモードで頃合いが得られる調整がなされており、良い状態で使うと３０秒以内の日差で

収まります。

運転席に座る時間が長いと、たとえ右ハンドルMT車でも、十分な巻きが得られません。

既に文字盤にはくすみが出ていますし、よく見ると針にも、、。

出勤前に時刻を合わせてやれば、その日の電車に乗り遅れることは無いと思われます。

黒い革ベルトと合わせてやれば、ブラックスーツにも合います。

冠婚葬祭で困ることはありませんし、シャツの袖が痛むこともありません。

この時計なら、１０年後に調子を崩しても、また修理が可能だと思われます。

祖父から父親を飛び越して私に回ってきたオメガですが、

もう一代後まで時を刻んでくれるでしょう。

表題にも書きましたが、シーマスターデビルはde vile　街角を意味します。

悪魔のdevilではありません。　seadevilなら、それはチョウチンアンコウになってしまいます。

購入日と購入金額は、修理時のものを記載しました。